多重請負の危うさ
- 2012年04月20日
- 活動報告
ピラミッド型の産業構造のなかで多重請負はよくあることですが、製造業や建設業等の業種では多重請負構造が災害リスクを高めることにつながりかねません。一般には低次請負になるほど安全衛生管理が低調になる傾向が見られます。繁忙時のみ現場に入るスポット業者といわれる低次請負業者については、特に配慮が必要になります。低次請負になるほど上からの安全衛生に関する指示が行き渡りにくくなること、時々しか現場に入らないため作業に慣れていないこと、零細企業が多く安全衛生に関する予算やスタッフが不足していること、作業者に対する安全衛生教育が行き届いていないことなどがその理由と思われます。企業にとっても請負業者に対してまで行き届いた安全衛生管理や教育を行うことはなかなか厳しいものがあります。そうしたなかで最近安全衛生教育を二次請負にまで対象を広げて行っていくという方針を打ち出した企業があり、注目しています。