服部産業医事務所の活動

肥満の話②

おはようございます、保健師の山本です。
気がつけば3月も後半、年度末のあれやらこれやらでお忙しい方も多いのではないでしょうか?
忙しい時こそ体調管理が大切ですので、気を付けて下さいね。
本日も前回に続き「肥満」に関するお話をしたいと思います。

3.「痩せの大食い」はどんな人?
食べても食べても太らない、”やせの大食い”といわれる人がいますが、そういうタイプは「消化吸収が悪い人」といわれています。
そのため同じ量を食べても摂取エネルギー量が少なく、太らないわけです。
そして逆に、すぐに太ってしまうタイプは「消化吸収がいい人」だということなのですが、このような体質は遺伝するといわれています。
とはいっても、実際に太るか太らないかは、食習慣の影響が大きいのが実際のところ。
事実、太るのは「遺伝3割、習慣7割」といわれています。
たとえば女性は年をとると母親の体型とそっくりになることが多いですが、これは母親の食習慣をそのまま受け継ぐことが多いためです。
そして結婚すると食生活を握るのは奥さんになることが多いため、男性は結婚相手次第で「太る・太らない」が変わってきます。
奥さんが太りやすい食習慣を持っていたとしたら、男性も太ってしまう可能性が高くなるということに。
そこで「やせたい」と考える既婚男性は、奥さんを巻き込んで食習慣を見なおす必要があります。
保健指導で食事に関することを言われた時は、ぜひ奥さんとも共有して協力を仰いでいただきたいのが本当のところです。

4.「体重」と「体脂肪」、まめに測定したいのは?
体重と同じように気になる体脂肪とは、体にある脂肪のすべてを指し、中性脂肪、皮下脂肪、内臓脂肪がそれにあたります。
特に男性の場合、「体重が変わらないのに、急におなかが出てきた」というケースが多いと思いますが、これは先に触れたとおり、加齢による筋肉の減少と体脂肪の増加が同時にきたためです。
「体重は変化していないのに、体脂肪だけが増えている」といった事態が体のなかで起こっているから、おなかだけがぽっこり出てしまうのです。
また同じように、必ずしも体重が落ちれば体脂肪も減るというわけでもありません。
特に急激なダイエットをすればするほど、落ちる体重のほとんどは水分や筋肉。
肝心の体脂肪が減っていないので、通常の食事に戻すと、すぐにリバウンドしてしまいます。
ちなみに、最近は体重計の性能が上がり簡単に体脂肪率やBMIが計測できるようになりましたが、体重系に乗るだけで、なぜ体脂肪率がわかるのでしょう?
それは、体重計による体脂肪率の測定は、足の電気抵抗を利用しているからです。
人の体は水と筋肉と脂肪でできており、それぞれ電気抵抗が違うもの。 脂肪が多い人は電気抵抗が高く、筋肉が多い人は電気抵抗が低くなります。
体重計をつくっているメーカーは何千人もの体脂肪率を測り、その電気抵抗をグラフにして、平均値を体重計にインプットしているわけです。
ただし忘れるべき出ないのは、それはあくまで「平均値」であるということ。
実際には同じ体脂肪率の人でも、電気抵抗の違いから、測定値に幅が出ることは避けられないといいます。
つまり体重計の体脂肪率は、人によって前後数%の誤差が出るものだということです。
また同じ人であっても、体の状態によって測定値にブレが出てきます。
たとえばお風呂あがりや、なにか飲み物を飲んだあとは、体に水分が多く含まれるため電気が通りやすく、体脂肪率は低くなります。
また女性の場合、生理中は体内の水分量が減るため体脂肪率が上がります。
そもそも体脂肪率を頻繁に測らなくても、BMIが標準で、メタボと診断されていたり、中性脂肪値が異様に高くなければ、健康的な体脂肪率をキープしているとみていいと言われています。
ただし体重は、毎日測ることをおすすめします。
なぜなら体重は体脂肪とは違って正確に測れるので、自身の日々の進捗を確認できるからです。
また、現状の体重と向き合う機会にもなるため、ダイエットのモチベーションを保つにも最適。
できるだけ正確に測定したいなら、毎日同じ時間に、同じ状態で測るようにしましょう。
ちなみにダイエット中の私も、毎朝体重計にのるようにしています。

薄着の季節に備え、ダイエットを考える方も増えてくるかと思います。 健康的なダイエットに取り組むようにしましょう。

産業医に関するご契約・ご相談は、メールまたはお電話にてお気軽に新規契約をご検討の方下さい。服部産業医SOSコールTEL:093-742-2204 受付時間 9:00~18:00 ≫新規契約をご検討の方フォームはこちら メールは、日・祝日を除き、24時間以内にご返信致します。
お問い合わせフォーム
TEL:093-742-2204 受付時間:9:00~18:00
電話をかける