服部産業医事務所の活動

めまいのアレコレ③

保健師の宮本です。

前々回から引き続き、めまい第3弾。

今回は3週に分けて「脳を原因としためまい」についてお話します。

 

 

1.脳貧血

目の前が真っ暗になって、倒れそうになると言うのがコレ。

脳貧血により気を失って倒れた場合、これを失神(しっしん)と呼びます。

 

 脳貧血―すなわち脳への血液の流れが一瞬途切れることによって起こる症状で、急に血圧が下がった時、あるいは心臓や血管系に問題がある時に起こります。

 

この脳貧血症状の原因は、若い方と年配の方では異なっており、分けて考える必要があります。

 

年配の方

:動脈硬化が原因で、血液の流れが悪くなっている可能性高。脳血管疾患や循環器疾患など命に関わる病気が関係しているかも?

若い方

:起立性低血圧(急に立ち上がることで急激に血圧が下がることで起きる)や、長時間立ちっぱなしによる脳への血流不足が原因のケース多。

それ以外には、排尿時失神(夜間排尿による急激な血圧低下が原因)や、飲酒による血管拡張などが挙げられます。

しかし、稀に不整脈などで一瞬心臓が止まることによる場合(洞不全症候群など)もあります。

「若いから大丈夫!」と過信せず、一度は心臓を含めての精密検査を受ける必要があります。

 

 

怖いのは、「脳貧血」=脳梗塞の前ぶれの可能性があるということです。

脳梗塞の多発する季節は夏といわれますが、暖房器具を多用し乾燥するも気は抜けません。

 

⑴           汗をたくさんかく

⑵           脱水状態になる

⑶           血液がドロドロになる

⑷           血液の流れが悪くなる

 

この流れを作らないために、水分補給はマメに行って下さいね。

喉が渇いたと感じた時、血管内はすでに水分が足りない状態になっていますよ!

 

 

脱水予防例・・・

・運動やウォーキングなどは朝や夕方以降の涼しい時間帯に行いましょう。

・汗をかくことで体内のミネラル分も排出します。水分補給には、お茶やミネラルウォーターがお勧め

・仕事やスポーツなどで汗をびっしょりかくときには、スポーツドリンクや水+塩分で補いましょう。

 

 

 

~知っているとハナタカな豆知識~

 

頭に行く4本の血管のひとつである椎骨動脈は、頭の中に入って脳底動脈~後大脳動脈に繋がって終わります。

脳へ行く血液の流れが悪くなったとき、血液がなかなかやって来ない「動脈の末端」から真っ先に影響を受けることになります。

この「動脈の末端」が、何を隠そう後頭葉にある「視覚中枢」なのです。

目の前が真っ暗になったり(眼前暗黒感)、目の前が真っ白になったりするのは、視覚中枢に血液が回らず、上手く機能しなくなるせいなんですね。

 

さらに血液の流れが悪い状態が続くと、後大脳動脈より心臓に近い脳底動脈という部分に症状が出てきます。

この脳底動脈が血液を送っているのが脳幹部という部分で、ここには平衡感覚を司る前庭神経核、あるいは意識の中枢などがあります。

そのため、この脳幹部の血流が悪くなるとフラフラしたり、めまいがしたり、酷い時には意識を失って倒れたりすることになります。

 

 

来週は「脳を原因としためまい」の続きをお送りします。

お楽しみに!

 

【参考・引用】

脳神経外科 山本クリニック http://www.yamamotoclinic.jp/

 

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