軽視できない脂肪肝
- 2012年03月23日
- 活動報告
先日肝硬変の方の就業について判定する機会がありました。血液検査結果は肝硬変パターンを示し、食道静脈瘤もある方でしたので、肝硬変であることは間違いないのですが、その原因はウイルスでもなくアルコールでもなく、また糖尿病等の基礎疾患も特になく、ただ1つBMIが40以上でしたので、高度の肥満が肝硬変に至った原因と考えられました。確かに診断書の病名にも脂肪肝が併記されていましたので、肥満に伴う脂肪肝から慢性肝炎、肝硬変へと移行したものと思われます。教科書にはこのような経過をたどる例があることを書いてありますが、今まで遭遇したことはありませんでしたので少し驚きました。人間ドックの腹部超音波検査で脂肪肝を指摘される方は非常に多いですから、要注意です。