服部産業医事務所の活動

24年度前期の労働衛生管理研修会のお知らせ

今年も福岡産業保健推進センター主催の労働衛生管理研修会で講師を務めますので、そのお知らせです。来る6月15日(金)15時半から17時の時間帯ですが、福岡産業保健推進センターにて「労災事故につながりやすい疾病とその管理について」というテーマでお話をさせていただく予定です。てんかん等、労災事故につながりやすい疾病をリスク別に挙げたうえで、企業としてどう管理していくべきか、さらに対応困難なケースについて解説するとともに事業者の安全配慮義務にも言及いたします。先日京都で起きた悲惨な事故(事件?)の真相はまだわかっていないですが、容疑者がてんかんの持病を持っていたという報道がなされたこともあり、こうした疾病を持つ方を企業でどう管理していくべきかということについては比較的関心が高く、今回タイムリーな内容になるのではないかと思います。もちろん参加費は無料ですので、奮って参加ください。お申し込みは福岡産業保健推進センターまで。

4月に入ってのインフルエンザの流行

全国的に今年は2月の上旬がインフルエンザ感染のピークでしたが、その後いったん感染がおさまったあと4月に入り再びインフルエンザの感染者が増えた事業場があります。4月以降他の事業所でそのような話は聞いていませんので、社員間の感染による流行と思われました。暖かくなってきてインフルエンザ予防に対する意識が下がってきたことも要因の1つかもしれません。今回その事業場で流行しているウイルスの型は聞きませんでしたが、このような時期に流行する場合は比較的B型が多いようです。そういえば私自身も5年くらい前、流行がおさまった3月末にインフルエンザに感染したことを思い出しました。その時もB型でした。まだインフルエンザに対しては気を緩めたらいけないようです。

クリーンルームの職場巡視

今日はクリーンルームの職場巡視を行いました。今日伺った事業場以外でも、最近はクリーンルームの職場巡視を行うことが割とよくあります。粉じんがほとんどなく非常にクリーンな環境なのはよいのですが、頭の先から足の先まで無塵服を着用しなければなりませんので、着替えるのが少し面倒ですし、着ると少し圧迫感、閉塞感を感じてしまいます。またクリーンルームは概して日光が入らない部屋が多く、時間の感覚がわかりにくい状況になります。多分慣れたらそうでもないのでしょうが、私の場合、クリーンルームの職場巡視は他の現場のそれと比較して多少ストレスを感じてしまうようです。しかしながらクリーンルームで働く方の気持ちを少しでも理解したいと思いますので、これからも足を運ばなければなりません。

若い産業医の先生方との懇親会

先日、この4月より非常勤で私の事務所の産業医の仕事をお願いすることになった若い先生方との懇親会を行いました。いずれも私と生まれが四半世紀も違い、自分の息子たちともあまり変わらない年代の先生でしたので、改めて月日がたったことを実感させられました。まだどちらも産業医としての経験はそれほど長くはないのですが、しっかりした考えを持たれた先生方でしたので、安心して仕事をお任せできそうです。契約先の事業場においては若い先生方の新しい目で活動、指導をしていただきたいと思います。私が若い先生方に勝っていることとしては、産業医としての経験が少しばかり長いことくらいでしょうか。いずれにせよ自分がいつまでも長く産業医として仕事をしていけるわけではありません。これから先は若い先生方に自分の産業医としての経験を伝え、技能伝承していく時期にきたのではないかと今回感じた次第です。

京都で起きた悲惨な事故について その3

てんかんの持病のある方が、会社にそれを申告することなく危険な業務についているということはあり得ることです。申告すると就職に不利になるのではないかという心理が働くため持病を隠して入社し、仕事中に発作が起こって初めててんかんの持病があることが発覚するというケースを今までに数例経験したことがあります。このような場合、会社が行う健康診断の病歴にもてんかんの記載のないことがほとんどであり、会社としては事前に手の打ちようのないのが事実です。逆に本人が会社にてんかんの持病があることを申告していたにもかかわらず、あるいは会社の健康診断で申告していたにもかかわらず、会社が何ら配慮することなく本人を危険な業務につけ、その結果重大な事故に至った場合、今度は会社の過失になりますので、安全配慮義務を怠ったとして会社が管理責任を問われることになります。したがってそのような社員がいた場合、会社は産業医に意見を求めたうえで本人を危険でない適正な業務につける必要が出てきます。こうして考えると産業医の判断というのは非常に責任が重く、かつ重要ですね。

京都で起きた悲惨な事故について その2

今回の事故(事件?)については反響が大きく、早速物流関係の企業の担当者からてんかんの有無が簡便に検査でわからないのかという質問がありました。容疑者はてんかんの持病があるにもかかわらず、運転免許取得の際にそのことを申告していなかったこと、また会社もそれを把握していなかったことなどの報道内容を受けての質問だと思われました。確かに運転中などにてんかんの発作が起きれば、重大な事故をまねくことが予想されますので、特に運輸関係の企業にとっては切実な問題だと思われます。てんかんの検査としては脳波検査がありますが、一般の健康診断と同じ感覚ですべてのドライバーを対象にふるいわけ検査として脳波検査を実施することは事実上不可能といわざるを得ません。会社がてんかんの持病の有無を把握する方法として現実的には本人からの申告に頼らざるを得ないのが現状であり、合法的にその情報を取得できるのは労働安全衛生法に基づく健康診断です。しかしながら健康診断の際に本人が持病を申告しなければそれも不可能であり、今回のケースは申告していなかった可能性が高いと思われます。一方で容疑者は事故当時意識を失っていなかったという見方も出てきており、てんかん発作が原因で起きた事故ではない可能性も出てきました。となりますと本人が故意に起こしたところのいわば事件となりますが、ますますわからなくなってきました。

京都で起きた悲惨な事故について

今日京都で起きた事故では一度にたくさんの方が亡くなられ、心が痛みます。死亡した容疑者ははてんかんの持病があったということであり、今回の事故との因果関係が焦点になりそうです。まだ報道では明確にされていないことも多く、この事故について私自身多くの疑問を持っています。容疑者は最近も発作が頻繁に起こり通院していたようですが、このような方がなぜ運転免許を取得できたのか。また病院側は本人に車の運転をしないよう再三注意をしていたということですが、なぜ本人は車の運転をしていたのか。そして雇用していた会社もなぜ本人に運転をさせていたのか。業務中に起きた事故だけに、産業医の私としても非常に気になっており、これからマスコミから報道される内容に注目していく必要があります。まずは亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたいと思います。

イケア福岡新宮の開店

イケア福岡新宮店が開店しました。イケア・ジャパン社としては九州で最初の店舗であり、新しいスタイルの家具店として注目度も高く、初日からたくさんのお客さんが来られたようです。このたび弊社は同店舗と産業医契約も締結させていただきました。店舗が開店の準備で大変忙しかったこともあり、産業医として伺うのはこれからになります。スタッフの方々との新しい出会いも楽しみです。

作業と保護具のミスマッチ

有機溶剤取扱い作業では有機ガス用吸収缶付きの防毒マスクを着用する必要がありますが、にもかかわらず使い捨て式防じんマスクを着用して作業を行っている方を時々見かけます。ご本人はマスクを着用しているのでそれで事が足りていると思われているようですが、実際には全く用をなしていないわけで、作業と保護具の間にミスマッチがあるといえます。さらには同じ防毒マスクにしても、使用すべき吸収缶を誤ると、場合によっては重大な中毒や災害につながる危険性さえあります。簡単なことではありますが、日頃から作業に適した保護具の着用をこころがけたいものです。      

小売業での4S活動

昨日はある小売店舗に伺いましたが、4S活動(整理、整頓、清掃、清潔)が積極的に行われていました。廊下の壁には店舗毎の順位なども掲示されており、会社を挙げて4Sが推進されていることもわかりました。通常4S活動は安全衛生活動の一環として行われていることが多いのですが、その会社では安全衛生の面だけでなく、在庫削減、業務の効率化等を含めた経営上の観点からも4Sが必要であるという会社の考えも示されていました。その店舗では以前より職場巡視において4Sを指導してきましたが、こうした会社の考え方には改めて感銘を受けましたし、参考にもなりました。やはりどんな業種においても仕事の基本は4Sなのかもしれませんね。

産業医に関するご契約・ご相談は、メールまたはお電話にてお気軽に新規契約をご検討の方下さい。服部産業医SOSコールTEL:093-742-2204 受付時間 9:00~18:00 ≫新規契約をご検討の方フォームはこちら メールは、日・祝日を除き、24時間以内にご返信致します。
お問い合わせフォーム
TEL:093-742-2204 受付時間:9:00~18:00
電話をかける