服部産業医事務所の活動


職業性ストレス簡易調査票


今日は先月職業性ストレス簡易調査を行った事業場の安全衛生委員会で、仕事のストレス判定図による組織診断の調査結果について話をしました。事業場全体の健康リスクはほぼ全国平均でしたが、3つの職場に分けての評価では職場間で健康リスクに多少差があり、事業場の方にとっても納得できる結果だったようです。今後はこの結果に基づき組織対応が必要なことをお話しましたが、あわせてストレス度の高い個人に対しては産業カウンセラーによるカウンセリングを行っていく予定です。

現場を歩く体力


産業医として工場や建設現場などには職場巡視で頻繁に行っていますが、現場を歩くための体力とその他のことに必要な体力とは別物のような気がします。今よりも体力があったはずの若い頃、それも産業医として駆け出しだった20代の頃は現場から帰ってくると結構疲れてぐったりしていた記憶があります。今考えますと、その頃は現場を歩くことに慣れていませんでしたので、体力を余計に消耗していたのだと思います。それに比べ今は年は取ったものの、1日に数か所現場を回っても夕方に運動をする体力は残されています。そうした意味で現場を歩く体力は若い頃よりも今の方があると思います。しかしそうはいってもそのうち基礎体力は当然落ちてきますので、そうなりますと現場を安全に歩けなくなってきます。私としてはその時が産業医として引退すべき時期と考えています。

心筋梗塞の救命率


以前は40代から50代の働き盛りの社員が心筋梗塞で突然亡くなることを結構経験しましたが、最近はたとえ発症しても無事に復職するケースが増えたような気がします。産業医としてはそうした方と復職する際に面談をしますが、多くの方が発症早期にカテーテル治療を受けられており、後遺症もほとんどなく復職されています。それだけ心筋梗塞の救命率が上がったわけであり、心筋梗塞が助かる病気になったことをつくづく実感します。特に北九州には循環器で有名な小倉記念病院がありますので、産業医としてもとても心強く思います。

 

生活史としての体重


体重は生活習慣病のリスクとなる肥満をチェックするための指標になりますが、一方で仕事上あるいはプライベート上の環境の変化を反映して増減するものです。1年前と比べて5Kg以上体重が変化しており、特に病的な原因が考えられない場合には、ここ1年間で何か大きな環境の変化がなかったかどうかお聞きすることにしています。往々にして仕事内容や勤務形態の変化、昇格、転職、単身赴任、結婚、介護などいろいろなことが起こっているものです。今日面談した方は1年前に比べ体重が8Kg程度減っていましたのでよく聞いてみますと、昨年の11月に第一子が生まれ、今は育児が大変とのことでした。1年間だけでなくもっと長いスパンで体重の変化を追っていくと、さらにいろいろな環境の変化が浮かび上がってきたりします。こうして考えてみますと、体重はその人の生活史といっても過言でないような気がします。

安全衛生協力会


今日は建設関係の会社とその傘下の協力会社合同の研修会で講話をしてきました。この会社では多数の協力会社が集まり安全衛生協力会を組織しており、研修のほかに現場のパトロールや懇親会なども定期的に行っています。実際に私も時々安全衛生協力会のパトロールに参加しており、協力会社の方々とも顔見知りになっています。安全衛生協力会がある会社は他にもありますが、主に建設業や製造業など労災リスクが比較的高い業種に多いようです。各協力会社は仕事の受注の面で競合することはあっても、労働災害防止の面では利害関係なく一致協力して取り組めることが、安全衛生協力会が組織され機能している背景にあるのではないかと思います。

糖尿病性神経障害による激痛


糖尿病の合併症として末梢神経障害による激痛を訴えておられた方の復職対応をしました。以前は神経ブロックのほか鎮痛剤や安定剤の内服でも痛みの改善は見られないほど重症だったのですが、その後血糖値をコントロールしていったところ、血糖値の改善とともに痛みも軽快し、現在は日常生活にも支障がないまでに回復されていました。当然のことかもしれませんが、糖尿病における血糖値のコントロールの重要性を思い知らされました。

大学の講義で


今日は母校の大学で講義を行いましたが、学生のなかに私の同期生の息子さんがいました。講義が終わったあと少し話をすることができたのですが、お父さんが産業医をしている関係で産業医の仕事に興味を持っているようでした。今日は講義のなかで独立産業医の仕事についても少し話をしましたが、その学生は前の席で熱心に話を聴いてくれていました。それにしてもいよいよ自分の子供たちの世代に講義を行う時代になったわけであり、時の流れを感じるとともに、感慨深いものがありました。

酒飲みの飲酒量


酒飲みほど自分の飲酒量を過小に考えている傾向があるような気がします。先日肝機能値の高い方がおられましたので、毎日の飲酒量を尋ねたところ、大して量は飲んでいないと言われました。それで具体的にはどれくらいの量かお聞きしたところ、ご本人は4合と答えられ、絶句したのを覚えています。それに比べればわたしなどまだかわいいものです。

ムカデに注意


先日出席した安全衛生委員会で、工場にムカデが出たという報告があっていました。実害はなかったようですが、仕事中にムカデに刺されれば労災になりますので、安全衛生委員会の話題になっても決しておかしい話ではありません。実際に他の会社では仕事中にムカデに刺されたという話を今までに何回か聞いたことがあります。いずれもゴム手袋の中にムカデがいるのを知らずに指を入れてしまい、ムカデに刺されたというものでした。考えるだけでぞっとしますが、自然に恵まれた地域にある事業場では充分に気をつける必要があります。ちなみに私の自宅も町の中心から少し離れた地域にありますので、時々雨の日など家の中にムカデが出ることがあります。そうした時逃げ回るのはきまって私たち男連中で、いつも家内がムカデを退治してくれます。そういえば以前に弟が結婚前我が家に義妹を連れてきたことがあったのですが、和室に座っていた義妹の足元にムカデが現れ、義妹は悲鳴を上げのけ反ったことを思い出しました。さすがに東京の義妹はムカデに対し免疫がなかったようです。その時も退治をしてくれたのは家内でした。というわけでムカデ退治はできなくとも、ゴム手袋に指を入れる時には充分に注意しましょう。

軍手は汚れた方がよい?


今日は粉じん職場の巡視を行い、いつものように軍手を汚してしまいました。粉じん職場では床面だけでなく階段の手摺にも粉じんが付着していますので、階段昇降の際に手摺を持つことで、軍手が汚れてしまいます。手摺を持つことは階段からの落下防止につながりますので、結局軍手は汚れた方がよいことになります。ところが手摺を持つことが徹底されると、今度は手摺がピッカピカになり軍手も汚れなくなってきます。となりますと最終的には軍手も汚れないような手摺が理想といえます。私が関係している事業場では階段の手摺持ち運動のことを「ピッカピカ大作戦」と呼んでいます。