服部産業医事務所の活動

就業制限の効用?

昨年度就業制限を要する方が続出した事業場の今年度の健診結果を拝見しました。昨年は生活習慣病のコントロールが悪く残業制限や深夜業禁止、さらには比較的長期間休業を指示した方もいましたが、今年は皆揃ってデータが改善しており、就業制限の必要な方はほとんどいなくなっていました。就業制限をかけられると満足に仕事ができなくなり、収入減にもつながりますので、そうならないために今年は皆さんしっかり摂生されて健康診断に臨まれたとも考えられます。就業制限を受けることが生活習慣改善の動機付けになったわけです。

 

安全衛生講話

今日は三菱化学エンジニアリング社にて「高年齢労働者のための職場づくり」というテーマで安全衛生講話を行いました。私にとって初めてのテーマでしたので準備に少し苦労しましたが、どうにか形になりほっとしています。今後労働者の高齢化が進んでいくなかで、今回のテーマは比較的重要になってくると考えられますので、これから少しずつ内容を深めていければと思います。これでまた講話のレパートリーが1つ増えましたが、やはり講話を立ち上げるのは大変ですね。今日はゆっくり休みたいと思います。

職場巡視の実施時期

ほとんどの事業場において職場巡視は年間をとおし各職場を毎月順繰りに回るように計画していただいており、大きな事業場になりますと半年とか1年ですべての職場を回りきることになります。したがって1つの職場につき年に1回あるいは2回巡視することになりますが、6回あるいは12回で一回りするように計画しますと、回る順番を変えなければ各職場伺う月が固定されてしまうことになります。職場環境は季節で変動しますので、各職場毎年違った月に伺うためには年6回あるいは12回で一回りする計画は避けた方がよさそうです。あるいは順番を毎年入れ換えるとか。

7月より保健師を1名増員します

客先のニーズに対応すべく7月1日付けで常勤の保健師を1名増員します。今後保健師業務がますます増加し、複雑多岐になることを見越したうえでの措置です。新しく入る保健師は産業保健および地域保健での経験豊富で、産業カウンセラーの資格も有しており、即戦力として力を発揮してくれることでしょう。詳細は7月以降当HPでお知らせいたします。乞うご期待!

症候群

〇〇症候群と名前のつく疾病の方の対応をしました。学生時代に習ってはいたものの、今まで医師として全く遭遇したことのない疾病でした。診断書に病名は記載されていませんでしたが、複数の症状が記載されていましたので、症状の組み合わせによりその症候群の名前を思い出すことができました。それにしてもすっと病名が出てきたところは我ながらあっぱれでした。医学生の頃は結構勉強させられましたが、決して無駄にはなっていないようです。やはり若い時はしっかり勉強しておいた方がよいですね。

松田保健師が日本産業衛生学会九州地方会で進行を務めることになりました

今年の九州地方会は産業看護部会が事務局をしていますが、弊社松田保健師も先輩保健師たちに交じってそのメンバーに入っており、事務局のなかでは最年少のようです。さらに今回松田保健師は学会1日目の進行も務めることになりましたので、自身の発表もあり多忙な学会になりそうです。今回の九州地方会の他にも本人は役を受け持っており大変だと思いますが、光栄なことと思って頑張ってほしいです。そのうち私は「松田保健師のところにいる服部先生か」といわれるようになるかもしれません。

主治医とは異なる判断

先日長欠者の復職可否について主治医と異なる判断をしました。生活習慣病のコントロール不良にて休業療養されている方がおられましたが、改善が見られましたので主治医は就業しながらコントロールしていくのが望ましいということで復職可の判断をされました。ところが実際の検査データを見てみますと、確かに以前に比べ改善はしているもののまだコントロールは悪く就業制限が必要なレベルであり、最近は多少悪化傾向にありました。このような状態で復職すれば再びコントロールが悪化し就業を禁止しなければならない状態に後戻りする可能性が高いと考え、私は復職不可の判断をしました。最終的に会社は私の意見を取り入れ本人を復職させないことになりました。せめて就業制限が不要なレベルまで改善してから復職を許可したいと思います。

熱中症予防に涼感スプレーの活用を

最近は熱中症予防グッズがいろいろ出てきていますが、特に製鉄所など熱中症発生リスクの高い職場では現場の作業者がいろいろ試してみて好評だったものを積極的に取り入れています。実際にはあまり効果がなかったり、使いにくかったりして導入に至らないものも結構あるようです。そうしたなかで、昨年くらいより涼感スプレーを取り入れる職場が少しずつ増えてきている印象があります。下着のうえからスプレーを吹き付けることにより比較的長時間涼感が得られるというもので、手軽で使いやすいところが好評のようです。一度試してみてはいかがでしょう。

オフィス内での熱中症に注意

オフィス内は工場の現場などに比べると熱中症の発生リスクは低いと思われますが、今年は今までとは少し事情が異なるようです。エアコンを入れていなかったり、エアコンを入れていても室温を上げ節電に努める企業が多くなっており、今年はオフィス内での熱中症についての相談も結構入っています。昨日伺った事業場ではオフィス内で面談中に汗が流れ出す始末で、蒸し暑かったにもかかわらずエアコンが切られていたようです。これからは飲料水を持参したいと思います。

スポーツドリンクの飲み過ぎによる血糖値の上昇

熱中症予防のため電解質の入ったスポードリンクの飲用が勧められていますので、特に夏場リスクの高い職場ではかなりの量のスポーツドリンクが飲まれているようです。しかしながらスポーツドリンクには電解質とともに糖分も多く含まれていますので、耐糖能異常のある方が飲みすぎますと血糖値の上昇をまねくことになります。実際に工場の現場でスポーツドリンクを飲み過ぎ糖尿病が悪化した方がおられました。ちなみにその後飲むのを控え血糖値も下がったとのことです。今はいろいろなスポーツドリンクが出ていますので、成分表示をしっかり読んで飲用する必要がありそうです。

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