服部産業医事務所の活動

有機溶剤健診の尿中代謝物検査

有機溶剤特殊健診において、特定の有機溶剤については尿中代謝物の検査が義務づけられています。例えばトルエンについては尿中馬尿酸を測定する必要があります。しかしながらその採尿時期が適切でないばかりに、意味のないことをやってしまっていることが結構見受けられます。すなわち有機溶剤健診での採尿は有機溶剤に関する作業を行った後なるべく早い時間に行う必要があります。尿中代謝物の測定は作業者が該当の有機溶剤にどれくらい曝露されていたかをモニタリングするのが目的ですので、全く作業を行わずに採尿をしても意味がないことになります。さらに有機溶剤は人体に吸入されてから体外にその半分量が排泄されるまでの時間、すなわち半減期が数時間と短いですので、作業後速やかに採尿する必要があります。一般健診の採尿は朝一で行うことが多いですが、それと同時に有機溶剤健診の採尿を行っては意味がありません。せっかくお金と時間、労力をかけて検査をするのですから、意味のある検査になるよう心がけたいものです。

 

全国労働衛生週間が始まります。

★全国労働衛生週間(10月1日~7日)が始まります

事業場での自主的な労働衛生管理活動を通じ、労働者の健康を確保する事を目的として、10月1日より7日まで「全国労働衛生週間」が実施されます。

今年は「第12次労働災害防止計画」スタート年であり、今後5年間で「平成24年に比して、労働災害による死亡者数及び死傷者数(休業4日以上)を15%以上減少させる」という目標実現の   為、健康確保、職業性疾病対策でも具体的な数値目標も掲げられています。

このような観点から、今年度は、「健康管理 進める 広げる 職場から」をスローガンとして全国労働衛生週間が始まります。

詳しくは下記リンク先「全国労働衛生週間 実施要綱」をご覧ください。
⇒ http://www.jisha.or.jp/campaign/eisei/

(参考)第12次労働災害防止計画について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei21/

<<<福岡産業保健推進センター メールマガジン“とびうめより>>>

八幡製鉄所の高炉の改修が行われます

来年入るとすぐに八幡製鉄所の戸畑第4高炉の改修が行われます。前回は私が新日鐵を退職する1~2年前に行われましたので、約15年ぶりの改修ということになります。技術の進歩により高炉の寿命も以前に比べるとかなり延びたようです。高炉の改修はいったん溶鉱炉を止め炉体を新しいものに入れ替える大工事であり、その規模からするとまさにビッグプロジェクトといえます。八幡製鉄所のプラント工事関係の会社は産業医としてかなり受け持っていますので、これから改修工事の現場に足を運ぶことが多くなりそうです。既に前準備、前工事は始まっており、忙しくなっている会社もあります。パトロールの際には普段決して見ることのできない炉体の内部を今回も見ることができるかもしれず、少し楽しみです。何より無事故で工事が終わることを祈るばかりですが。

乳がん・子宮頸がん無料検診の対象限定

がん検診の受診率を上げるために配っている無料クーポンについて厚生労働省は来年度から、乳がんと子宮頸がんの対象を絞り込む方針を決めました。

乳がんは前年度に40.45.50.55.60歳にクーポンを配っていました。これを40歳のみ
子宮頸がんは前年度に20.25.30.35.40歳の女性に配っていました。これを20歳のみ に限定するそうです。

クーポン利用者は導入当初は増えたが、徐々に減少したそうです。かなり限定されてしまいましたが、厚労省からは乳がんや子宮頸がんは2年に1度の健診をお勧めしています。
子宮頸がんはワクチン接種について話題になったと思いますが、対象が20代からにも関わらず、上記のような検診の制度すら知らないのでは・・・というのが私の印象です。
弊社は製造業と関わることが多いため、男性が多くこの話題についてはお話しませんが、女性と関わる機会があれば検診についてはお話するようにしています。

風疹の抗体検査が無料で受けられます

福岡県内に住民票がある方は来年3月までの間、無料で風疹の抗体検査が受けられます。実施場所は県保健福祉(環境)事務所で、電話による予約制です。詳細は県のホームページをご覧ください。なお福岡市、北九州市、久留米市、大牟田市にお住まいの方は、各市で同検査を実施することになりますので、それぞれの市にお問い合わせください。これにより抗体陽性の方は無用なワクチン接種を受けることを避けることができ、ワクチンの節約にもなります。

継続は力なり ???となるか

仕事が忙しくなり、今まで続けていた運動すべてに通えなくなりました。
テニス、ヨガ、などですが、平日に通うことはまず無理です。
今保健師さんに、運動しましょう、一日に30分でもよいので・・・と諭されたとしても、「無理です。時間がありません。」と叫んでキッと睨みつけてしまいそうです。
休日は、体を休めることが優先又はたまった雑用に振り回されて、運動なんてとてもとても…
でもこのまま無駄な脂肪をおなかや太ももに居座らせておくのも嫌なんです。
というわけで、通わなくてもよくて、手軽で、だけれども効果はある、しかも、『疲れにくく若々しい体』になると謳っているあの国民的体操であるラジオ体操第2に挑戦します。
体操のタイミングは、勤務終了後腹ペコで取り組むということは無理であるし、帰宅後寝る前風呂上がりの体が柔らかい時も、今の自分には疲れてヘロヘロな時間帯なのでパスして、きっちり勤務時間中の昼休み終了前に取り組むことにしました。
続けば疲れない若々しい身体という、のどから手が出る程欲しい体にチェンジできるのですから頑張りたいと思います。
ちなみにラジオ体操第2は、脊椎や体幹(胴体部分)を強化する大きな動きで構成されているそうで、ある程度体力に自信があったり、運動に慣れている人に向いているとのことで、今までの運動経験が無駄にならない、というところが嬉しいです。
ラジオ体操を行うベストな時間は起床後だそうですが、出勤前に時間は先ず捻出できない。
ありがたいことに、仕事や勉強の合間に行うと心身のリフレッシュになるとのことなので、このタイミングで行こうと思います。
とりあえず1か月を目標に頑張ります。  (N・H)  参考:『もっとスゴイ!大人のラジオ体操決定版』講談社

世界文化遺産に推薦

保健師の山口です。

平成27年夏の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産登録を目指し、福岡県の八幡製鉄所など九州、山口県など計8県に及ぶ「明治日本の産業革命遺産 九州・山口関連地域」を推薦すると正式に発表した。

恥ずかしながら、17日のニュースを観るまで全く知りませんでした。八幡構内に伺うこともあるので、少しうれしいです。福岡に住んでいながら、製鉄所については教科書の断片でしか覚えていなかったので、これを機に構内に伺うことが多い私としては、歴史を学ぶ良い機会かもしれません。

 

屋根裏から地上へ

熱気は上昇しますので、工場の屋根裏の作業場では室温が非常に高くなり、今年はそうした作業場での死亡災害を含む熱中症の発生をいろいろ見聞きしました。昨日訪問した事業場では今月の初めに作業場を屋根裏から地上に移転し、以前に比べかなり快適に作業ができるようになっていました。これにより熱中症発生のリスクが小さくなったばかりでなく、作業効率もかなり上がるものと思われます。今年は特に暑い夏でしたので、もう少し早く移転していれば良かったと思いましたが、幸い今シーズン熱中症は出なかったとのことでした。やはり熱中症に対する備えは6月くらいまでに済ませるのがベストですね。

安全運転管理者講習のお知らせ

山口保健師が安全運転管理者講習にて特別講演をします。安全運転のための健康管理について分かりやすく話をします。詳細は下記のとおりです。奮って参加ください。

日時:平成25年10月7日(月)15時~16時半

会場:なかまハーモニーホール (中間市蓮花寺3-7-1)

テーマ:健康の確保は交通安全の第一歩

主催:財団法人福岡県交通安全協会

こころの支援情報

平成25年度自殺予防週間が今月16日まで実施されていました。
自殺した方は、悩みをどこかに、誰かに相談できていれば、また違った選択を選ぶことができたかもしれません。
これぐらいのこと・・・みんな悩んでいるから・・・沢山抱え込んでしまう前に相談して、少し気持ちを吐き出して、少しでも楽になってほしいと思います。
以下のサイトは内閣府が運営しており、「支援情報検索サイト」があります。
どんな支援、相談先があるかわからない方は一度覗いてみてください。
あなたに役立つ情報を、見つけられるかもしれません。  (N・H)

http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/week/h25/tokusetsu/index.html

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