知ってるようで知らないPM2.5①
- 2014年10月14日
- 健康管理(宮本)
保健師の宮本です。
北九州で暮らし始めてもうすぐ5年。地域性や方言、ちょくちょく世間を騒がせる事件(汗)のニュースにもだいぶ慣れてきました。
そんな北九州ですが、仕事中だけでなくプライベートでも「こっちに来てから喉の調子が悪い」「鼻毛が伸びるのが早くなった気がする!」という他地域出身者の声を耳にすることが度々あります。
大気汚染、特にPM2.5が問題となって早数年、福岡県では近隣国からの越境汚染と思われるPM2.5濃度の上昇が社会問題になっています。
今週、来週は「PM2.5」のお話です。
そもそもPM2.5とは一体何者なのでしょうか?
一言で表すと粒子径2.5ミクロン以下の粒子状物質(赤血球=約5ミクロン、花粉=約10ミクロン)のことで、更に小さい粒子が集まったものを指します。
(「PM」の後にくっついた数字で大きさを表しているので、PM10なんていう物質もあるみたいです。)
無害であれば問題ないのですが、何せあの世界保健機関(WHO)国際がん研究機関によると「PM2.5を含む大気汚染物質は発がん性がある」そうなのです。
PM2.5の発生源はボイラー・焼却炉・自動車・船舶・航空機など人為的なものや、土壌・海洋・火山など資源を起源とするものの2パターンがあります。
その成分は石炭などを燃料とする火力発電所やディーゼルなどの排気ガス粒子、硫黄や窒素の酸化物などがあるため、これを聞いただけでも「体に悪そう」というのは明らかですよね。
加えて、WHOは2012年に亡くなった人のうち700万人は大気汚染を原因としているだろうとの見解も表明しています。
ヨーロッパやアメリカの調査でも「大気中におけるPM10-2.5濃度と肺癌・心血管系疾患の罹患率・死亡率は比例する」と報告していますし、欧米のデータが日本人に当てはまるかどうかはさておき、PM2.5=体に悪いというのは事実のようですね・・・
次回はPM2.5がどうして体に悪いのか、どのようにして健康被害から自分の身を守るか、に焦点を当てます。お楽しみに!