服部産業医事務所の活動

知ってるようで知らないPM2.5②

保健師の宮本です。
先週に引き続き、PM2.5の話題です。
前回、「PM2.5=体に悪い」ということをお話しましたが、そもそも何故体に悪いのでしょうか。
PM2.5がどのように私たちの健康に影響を及ぼすかについてはまだ研究段階ですが、現在呼吸器・循環器等あらゆる分野・角度から
① 口や鼻を通して肺胞(肺を構成する組織)に入り込むと中で炎症を起こし、その炎症が全身に広がる
② 全身に広がった炎症によって自律神経のバランスが崩され、不整脈になりやすくなる
③ PM2.5など非常に小さい物質は、肺から直接血液中に入り込むことができる
ということが疑われています。

ここまで「体に悪い」ということが叫ばれているので、もちろん日本でも2009年に「健康に悪影響を及ぼさないであろう基準」というものが設けられました。
これがテレビ・ニュース等で見かける「1日35マイクログラム/㎥以下」「70マイクログラム/㎥以上で外出自粛の推奨」というものです。
PM2.5の原産国(!)でありこの30年で肺癌による死亡者数が5倍近くに増加している中国北京では993マイクログラム/㎥以上が観測されていることを考えると、日本がいかに大気汚染に警戒し、厳しい基準値設定をしているかがお分かりになるかと思います。

そんなPM2.5、何よりも「体内に入れない」以外健康被害から逃れる術はありません。
天気予報や各自治体のホームページで毎日の環境測定結果・予測をチェックし、1日平均値35マイクログラム/㎥を超えそうなときには
・マスクを着けて外出する
・外出後は洗眼、うがいをする
・洗濯物は外干ししない
・できるだけ換気は控える
・車を運転するときは窓を閉め切る
など、用心した方が良さそうです。

これまで2週に渡り散々「PM2.5がいかに体に悪いか」というお話をしてきましたが、実は発がんリスクの観点から見ると

PM2.5とアスベスト、煙草は同レベル(発がん性有)

なんです。
PM2.5を気にして締め切った部屋でスパスパ・・・では何の意味もありません。
むしろ逆効果です><

喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性呼吸器疾患や、冠動脈疾患、心不全、脳卒中などの心臓・循環器疾患の方、高齢者、お子さんは特にPM2.5の影響を受けやすいと言われています。
PM2.5濃度に応じた対応はもちろん、現在喫煙されている方はご自分を含め周囲の健康のためにも「禁煙」「分煙」をお考えください☺☺

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