服部産業医事務所の活動

冬の大敵!むくみ②

保健師の宮本です。

先週に引き続き「むくみ」のお話です。
先週は「むくみ」のメカニズムに焦点を当てましたが、今回はその原因についてお話したいと思います。

むくみは2種類に大別することができます。

●病気などが原因の場合
肝臓病、妊娠中毒、腎臓病、心臓病、血管やリンパ管の障害、脚気、貧血などの症状としてむくみ(浮腫)が現れることがあります。
顔や足といったいわゆる「むくみやすい場所」に短時間出ているうちは良いですが、長時間むくんでいる場合や身体全体がむくんでいる場合など、「なんだかいつもと違う?」と感じる場合は、一度病院に行って原因を解明した方が良いかもしれません。

●その他一過性原因の場合
朝起きて1~2時間でむくみが消える場合には、これに当てはまる可能性が高いです。
病気以外で体にむくみが起こる原因にはいくつか有名所がありますが、それ以外にも結構たくさんあるんです。

•塩分の摂り過ぎ(味付けが濃い、塩辛いものが好き)
1日の食塩摂取量は10g以下が望ましいと言われています。それ以上の塩分を摂取していると血液中の水分が血管やリンパ管の外にしみ出し、体がむくんでしまいます。長期保存のために塩分が多く含まれていることが多いインスタント食品や加工品は、できるだけ控えた方が良いでしょう。

•アルコールの摂り過ぎ
 アルコールには利尿作用があるため、お酒を飲むと体の水分が失われ、血液濃度は高くなります。体は危険を回避する為に血管内に水分を取り込み、血液濃度を低くしようとします。この時に取り込んだ水分の一部がむくみとなります。また、アルコールはミネラル分を体外に排出させ、ミネラルバランスを崩してむくみの原因になります

•長時間立っている
足に疲労が蓄積して足の筋肉が硬くなります。その結果として血液及びリンパ液循環が悪くなりむくみが起きます。

•長時間座わっている(同じ姿勢)
•運動不足
新陳代謝の低下によって血行・リンパの働きの両者が悪くなるためむくみを起こす原因になります。

•ふくらはぎの筋力低下
筋肉は血管やリンパ管を収縮させ、血液やリンパ液を循環させるポンプの役割もしています。ふくらはぎの筋力が低下するとリンパ管の収縮運動が弱くなり、リンパ液が足に溜まりやすくなります。

•体の冷え
一般的に女性は皮下脂肪が厚いために一旦体が冷えてしまうと温まりにくいこと、筋肉が少ないことで冷えを感じやすいです。このため、女性はむくみやすく下半身に脂肪がつきやすいと言われています。

•骨格の歪み
骨盤(O脚など)・膝・足首などの骨格の歪みは、その周辺と下半身の筋肉に余計な力を与えてしまい、リンパ管の循環を妨げる場合があります。骨格を矯正する事で筋肉の負担を減らし、リンパ管を正常に機能させてむくみが取れることもあるそうです。

•窮屈な下着や靴
自分のサイズに合わない下着や靴を履いていると、血行不良からむくんでしまう可能性があります。自分の体に合ったサイズの物を身につけることでむくみを予防できます。なお、矯正下着による締め付けもむくみの原因となります。

•睡眠不足
睡眠は、自律神経の働きを整える働きがあります。十分な睡眠は、交感神経と副交換神経のバランスを整えて、むくみを解消する重要なポイントとなります。

•ホルモンバランス異常
女性は男性に比べて、冷え性になりやすく血行が悪くなりやすいです。原因の1つとして、女性は周期的にホルモンの分泌が変動するためホルモンバランスの変化によって自律神経が不安定になりやすいことが挙げられます。生理前半に顔がむくむのも、これが原因です。

•老化
更年期障害によりむくみを起こす場合があります。

ご自分のむくみの原因として思い当たる節はありましたか?
できる限り原因を取り除く、というのがむくみ解消への近道ではありますが・・塩分や運動不足など、分かってはいるもののなかなか改善が難しいものもありますよね。
次回は+αでできるむくみ対処法についてお話します!

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