服部産業医事務所の活動


今年はインフルエンザのピークが早く来そうです


先日ある会社の衛生委員会でインフルエンザの罹患者数に関する資料をいただきましたが、今年は昨年に比べますと明らかに罹患者数の立ち上がりが早い時期にずれており、それに伴いそのピークも近々来るものと予想されました。どうにかこの時期を乗り切るようお伝えしましたが、幸いその会社では罹患者の出勤停止措置を厳格に運用しているからでしょうか、1つの職場に集中して発生しているような状況は今のところ見られていないようでした。発病したらしっかり休みを取らせ、解熱後2日間空けて出勤させるよう各職場に周知していただきたいと思います。

体重は量らないと増える⁉


おはようございます、保健師の山本です。
1月もあっという間にもう月末ですね。
社会人になって早10数年…1年経つのが本当に学生の頃より早く感じて仕方ありません(笑)
きっと気が付けばGWやお盆、秋の大型連休も終わり、年末のご挨拶をしているかもしれませんね。

さて、自分で体重をはかる頻度の高い人は体重が減りやすい傾向があるということは耳にしたことがある方も多いと思います。今回は逆に、体重をはからない日が1週間続くと体重が増えやすいことが、フィンランドのタンペレ工科大学と米国のコーネル大学による研究で明らかになったという、ダイエットが必要な方には耳が痛いお話をしたいと思います。

● 体重を1週間以上はからないと体重が増えやすい
 ダイエットに取り組んでいる人の多くは、体重計に乗ることを日常的な習慣としています。しかし、体重をはかる頻度が体重にどのような影響をもたらすのか、不明の点も多い。
 研究チームは、ダイエットを目標としている40人(男性 13人、女性 27人)の成人を対象に、体重測定と体重の変化について調査しました。参加者の平均年齢は45歳、全員が過体重か肥満で、体格指数(BMI)の平均は29。参加者は1年間に合計2,838回の体重測定を行いました。

 その結果、体重をはかる頻度の高い人は体重が減りやすいことが明らかに。5.8日ごとに体重をはかるともっとも体重が増えにくく、体重を1週間以上はからない人は体重が増えやすいことが判明しました。

 「体重を頻繁にはかる人ほど、体重が減りやすいことが分かりました。体重を減らしたいのであれば、少なくとも週に1回以上、自分で体重をはかるべきです。毎日はかればなお効果的です」と、タンペレ工科大学のエリナ ヘランダー氏は言います。

 体重は週を通して変動しています。もっとも体重が減りやすい曜日は水曜日であり、土日の休日には増えやすいことも示されました。「体重を毎日はかるのが理想的ですが、週に一度だけはかるのなら、正確な数値が出やすい水曜日が良いでしょう」と、コーネル大学のブライアン ワンシンク氏は言います。

 ダイエットに真剣に取り組んでいない人は体重をはかることが少なかったり、体重測定をやめてしまった人は体重が減少しなくなる可能性があるので、今回の研究で体重測定と体重減少の因果関係を証明したことにはならないと、研究者は付け加えている。

 2005年にミネソタ州立大学が発表した別の調査では、体重をコントロールするために毎日はかると効果的であることが示されました。体重を毎日はかった人は2年間で5.4kgの減量に成功しましたが、週に1回だけはかった人は減量は2.7kgにとどまりました。まったくはからなかった人は体重は1.8kg増えていたという結果です。

健診結果、見てますか?「尿たんぱく」


保健師の宮本です。

先週に引き続き健康診断項目、取り分け尿検査のお話です。

今日は「尿たんぱく」についてです。

尿たんぱく検査では、本来ほとんど存在しないはずのタンパク質が尿内にどれだけ含まれているかを検査します。

Q.1どうしておしっこにタンパク質が混じるの?
そもそも「尿」とは、腎臓でろ過された血液の中から老廃物を取り出したものです。
血中のタンパク質は体に必要な物質なので、老廃物(=要らないもの)としては扱われません。
ですので、尿たんぱくの基準(正常)は「おしっこの中にタンパク質が入っていない」ことを示す「陰性(-)」となります。

しかし、腎臓がうまく機能していないとタンパク質など体内に留めておくべき物質が尿に多く混ざってしまい、尿試験紙が反応を示します。
つまり、尿たんぱくが陽性となった場合は「腎臓に何かが起こっている」ということです。

Q2.尿たんぱく陽性は病気なの?
尿たんぱくの健康診断結果で異常が出た場合、
急性・慢性腎炎、慢性糸球体腎炎、腎盂腎炎、腎硬化症、腎不全、腎臓がん、尿管結石、尿管がん、膀胱炎、膀胱結石、膀胱がん、前立腺炎、前立腺がん、尿道炎など、腎臓~尿路に関係する病気の危険性があります。

他にも・・・
肥満症、高血圧、糖尿病、膠原病といった血液や体全体に影響する病気の副産物として、腎機能も衰えているケースが考えられます。

ですが!
比較的タンパク質は尿に混じりやすいので、尿たんぱく検査が陽性だから病気であるとは断定できません。

再検査では陰性だった例もよくあります。
異常値が見られた場合はまずは再検査が必要です。
尿たんぱくの原因は病気以外にもたくさん存在します。
特に20代などでこの検査に引っかかったときは、数週間あけてから再検査をしてみることをおすすめします。

Q3.検査を受けたけど異常がないと言われました。それならどうしてたんぱく尿が出たの?
風邪の治りかけや、激しい運動後に尿中のたんぱく質が増加することも正常の範囲内です。

(寒さ、精神的興奮、強いストレス、体質という方もいます)

中には筋肉トレーニング後に日常的にプロテインを飲んでいたために、健康診断では陽性(+)になった人もいます。

プロテインは英語で「タンパク質」という意味なので、飲みすぎはタンパク質の摂り過ぎ→タンパク質が尿にまで溢れる事態に繋がります。

 

Q.4病気の可能性が低いなら、放置していても平気?

逆に再検査や精密検査で腎臓の病気が確定する人も、特に40~50代では増えています。

その際は尿糖や尿ウロビリノーゲンなど他の腎臓に関する数値を見て、MRI、CT検査、超音波検査、腎動脈造影、腎盂造影、腎シンチグラフィー、腎生検といった精密検査で診断されます。

 

蛋白尿も血尿と同様に「たまたま」の可能性が高い分、自分もそうだと思い込んで放置してしまうリスクを孕んでいます。

せっかくの健康診断、受けっぱなしにせずに結果を有効に使いましょう!

独立産業医の会に出席してきました


24日に東京で独立産業医の会がありましたので、出席してきました。昨年に引き続いての開催で、出席者の多くは東京を中心に活躍されておられる先生方でした。意外にも産業医大以外の大学出身のドクターが半数を占め、これからこの業界が裾野を広げていく可能性を示唆していました。いろいろな先生のお話を聞くことができましたが、やはり東京は市場規模が圧倒的に大きく、仕事がいくらでもあるようでした。なかには20人もの従業員を抱え頑張っておられる女医の先生もおられ、その仕事ぶりには圧倒される思いでした。会では終始活発な議論が行われ、私自身非常に刺激を受けた次第です。1泊して次の日は目黒に住む弟夫婦のところに立ち寄り、義妹からイタリア料理のフルコースといっても良いような料理を作ってもらっていましたので、ご馳走になり帰りました。久しぶりの上京でしたが、充実した2日間になりました。

製鉄所伝統のヘルメット酒


東京都では毎年1万人以上の方が急性アルコール中毒にて救急搬送されているそうですが、その半数以上が20代の若者です。時々一気飲みによる死亡事故が新聞記事になりますが、私が若い頃は結構一気飲みをやっていたことを思い出します。一気飲みで思い出すのが製鉄所伝統のヘルメット酒です。大学を卒業して八幡製鉄所に入社後の寮での歓迎会にて、先輩たちにヘルメット酒を飲まされて皆酔いつぶれていたのを思い出します。その時まさに寮は急性アルコール中毒だらけでしたが、今でも製鉄所でヘルメット酒の伝統が受け継がれているのかどうかは定かでありません。われわれの世代に比べると今の若者は行儀よく飲むようになったと思いますし、またあまりお酒を飲まなくなったような気がします。

冬の入浴に注意~急な血圧の変動で起こる「ヒートショック」とは~


こんにちは、保健師の山本です。
 1月22日は「ジャズの日」なんだそうです。
冬の夜長のひと時を、ジャズを聴きながら過ごすのもいいかもしれませんね。

さて、自宅で入浴する際の事故が高齢者を中心に増えていることはごぞんじですか?主な原因は温度の急激な変化により血圧が大きく変動して起きる「ヒートショック」。ヒートショック関連の入浴中の死者は推計年間1万7,000人に上り、冬に被害が多いのが特徴です。
今回はヒートショックについて、予防も含めお話したいと思います。

1.入浴時の血圧の急激な上昇と低下に注意
 「ヒートショック」とは、温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することなどが原因となり起こる健康被害のこと。失神や心筋梗塞、不整脈、脳梗塞を起こすことがあります。入浴時に急激な血圧低下により失神し、溺れて死亡するケースは、入浴時のヒートショックの典型的な例だと言われています。
 ヒートショックは体全体が露出する入浴時に多く発生します。住宅内で暖房をしていない脱衣室や浴室では、室温が10度以下になることが珍しくありません。寒い脱衣室で衣服を脱ぐと、急激に体表面全体の温度が10度程度下がります。すると寒冷刺激によって血圧が急激に上がるのです。

 この血圧の急上昇が、心筋梗塞、脳卒中を起こす原因のひとつとされています。さらに、一度急上昇した血圧は、浴槽の暖かい湯につかることによる血管の拡張で、反対に急激に低下。この急激な血圧低下が失神を起こす原因となるのです。

 現在、高血圧の診断基準と降圧目標(若年・中年者高血圧)は、「140/90mmHg」。東京都健康長寿医療センター研究所(東京都老人総合研究所)の調査では、入浴後6分で30~90mmHgも血圧が下がると、失神して溺死する危険があるとのこと。特に高齢者は体温維持機能が低下しており、血圧変化を来しやすい。

 糖尿病や高血圧、脂質異常症のある人も、動脈硬化が進行していることがあるため、血圧のスムーズな維持が難しくなっているので血圧の変化には気を付ける必要があります。

2.ヒートショックは12月から1月にかけて増える
 同研究所調査によると、2011年には約1万7,000人もの人々がヒートショックに関連した入浴中急死をしたとみられ、その数は交通事故による死亡者数(4,611人)を大きく上回ります。特に外気温が低くなる12月から1月にかけて、入浴中に心肺機能停止となる人が、もっとも少ない8月のおよそ10.7倍に急増するとのこと。
 高齢化の影響か死者数は増加傾向にあります。1万人当たりの発生件数を都道府県別でみると、沖縄県と北海道が少なく、このうち、沖縄県はもともと温暖であり、北海道は家屋が耐寒仕様になっており、浴室も暖かいためとみられます。

3.ヒートショックを防ぐための6つの対策
 ではヒートショックを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?ヒートショックへの対策として重要なのは、寒い季節、脱衣所や浴室を温かくすることだという。また、トイレも体を露出させる場所なので、温かく保つと効果的です。

・ シャワーを活用したお湯はり
シャワーを活用した浴槽へのお湯はりは効果的。高い位置に設置したシャワーから浴槽へお温をはることで、浴室全体を温めることができる。湯沸しの最後の5分を熱めのシャワーで給湯しても十分効果がある。

・ 夕食前・日没前の入浴
 夕食を食べる前、日没前に入浴することも良い対策法だ。日中は日没後に比べ、外気温が比較的高く、脱衣所や浴室がそれほど冷え込まないことに加え、人の生理機能が高い時間帯に入浴することで、温度差への適応がしやすくなる。

・ 食事直後・飲酒時の入浴を控える
 食後1時間以内や飲酒時は、血圧が下がりやすくなるため、入浴を控えた方がよい。

・ 湯温設定41℃以下
 お湯の温度を41℃以下にし、温め過ぎないようにすると、急激な血圧低下を防げる。

・ ひとりでの入浴を控える
 可能な場合は、家族による適切な見守りや、公衆浴場、日帰り温泉などを活用し、ひとりでの入浴を控えるといった方法も有効。

・ 脱衣所や浴室、トイレへの暖房器具設置や断熱改修
 冷え込みやすい脱衣所や浴室、トイレを暖房器具で温めることは、効果的なヒートショック対策となる。加えて、窓まわりは熱が逃げやすいため、内窓を設置するなどの断熱改修で、外気温の影響を最小限に抑えることができる。

JRの座席の足元にあったものは?


先日いつものようにJRに乗った時、ぽつんと座席が空いていましたので、ラッキーと思い座ったところ、足もとにお好み焼大の吐物がありました。子供がノロウイルスによる嘔吐下痢にて車両内で吐いたものと考えられましたので、その後危ないと思いあわてて席を立ち、JRを降りトイレで必死でうがい、手洗いをした次第です。ノロウイルスは感染力が強く、吐物を無防備で処理するととても危険ですので、小さいお子様がおられる方は特に注意したいものです。ノロも流行っています。

 

改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に関する検討会の報告書が公表されました。


厚生労働省は、2014年12月17日付の報告書をもとに省令や指針などを策定し、具体的な制度の運用方法を示すとともに、2015年12月1日のストレスチェック制度の施行に向けての周知に取り組んでいくとしています。
主なポイント
(ストレスチェックの実施方法)
■ストレスチェックは、1年以内ごとに1回以上実施(一般健診と同時実施も可能)。 調査票によることを基本とする。
■ストレスチェックの実施者となれる者は、医師、保健師のほか、一定の研修を受けた看護師、精神保健福祉士とする。
■実施者には、事業場の状況を日頃から把握している産業医等がなることが望ましい。
■労働者に対する人事権を有する者は、実施者にはなれない。

(ストレスチェック項目)
■3つの領域(「仕事のストレス要因」、「心身のストレス反応」、「周囲のサポート」)を含めることを必須とする。
■標準項目は、旧労働省委託研究により開発された、職業性ストレス簡易調査票(57 項目)とする。なお、中小規模事業場等向けに、より簡易な項目も示す。
■標準項目を参考としつつ、各企業が独自に項目を選定できることとする。

(集団分析と職場環境の改善)
■ストレスチェックを職場環境の改善につなげるため、集団的な分析の実施と分析結果に基づく職場環境の改善を事業者の努力義務とする。
■集団分析結果は原則として本人同意なく事業者が把握可能であるが、10人未満の集団では、分析対象となる労働者全員の同意がない限り不適当。

(労働者に対する不利益取扱いの防止について)
■ストレスチェックを受けない者、事業者への結果提供に同意しない者、面接指導を申し出ない者に対する不利益取扱いや、面接指導の結果を理由とした解雇、雇止め、退職勧奨、不当な配転・職位変更等を禁止する。

(外部機関への委託)
■事業者はストレスチェックを外部機関に委託する場合は、予めその機関の実施体制や情報管理の適切さなどを十分に確認することが望ましい(確認事項を国が示す)。

年末年始の「体重増」「だるい」は危険なサイン~4つの対策で肝臓を回復~


おはようございます、保健師の山本です。
私は温泉とマッサージが好きで、よく北九州市某所にある日帰り温泉に出没しています。
その温泉で秋頃にリンパマッサージをしてもらった際に、「あかすりをしてサウナに入ると信じられないくらい汗が出る」と教えていただいたので、お正月にあかすり初体験してみました。
結果は…一皮?剥けたからかお肌すべすべで言われた通り汗が出やすくなっているのを実感しています。
もし皆さんもサウナやホットヨガなど汗をいっぱいかきたい時は、あかすりにチャレンジして見て下さい。

さて、前回より肝臓についてお話していますが、今回は肝臓を労わる方法についてお話ししたいと思います。

2.体重を3kg減らすだけで肝臓を改善する効果がある
脂肪肝やNASHの進行の大きな要因となるのは「内臓脂肪型肥満」。腹部の内臓の周りにつく内臓脂肪は、動脈硬化に影響するさまざまな物質を分泌しています。
 米国肝臓財団によると、NASHが進行するほど、メタボシックシンドロームの要素を多くもつ傾向があります。非アルコール性の脂肪肝やNASHのある人がどの程度の肥満や「糖尿病」「脂質異常」「高血圧」を併せもっているかを調べたところ、NASHが進行するにつれて複数を合併している人が増えることが判明しました。

 NASHの治療は「バランスのよい食事をとること」「適度な運動」など生活習慣の改善が基本。
 まず、生活習慣の改善によるダイエットが効果的です。食生活の改善と運動で、1ヵ月に2~3kgのペースでの減量が目標となります。体重の3kgの減少は、たとえば身長170cmの人では、BMI[体格指数=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)]を「23」から「22」に押し下げる効果があります。

3.週5回のウォーキングで肝臓を健康な状態に戻す
 米国肝臓財団によると、年末年始に増えてしまった体重を、生活習慣を見直して元に戻せば、脂肪肝も良くなるとのこと。BMIを「1」下げると、肝機能が改善するとの研究報告もあります。増えた体重をそのままにしておかないことが、体調管理をする上で重要です。
 いったん肝硬変や肝がんまで進んでしまうと、肝臓を健康な状態に戻すことはできません。しかし、脂肪肝やNASHの状態であれば、健康な状態に戻すことは十分に可能です。そのためには、食事や運動など、生活習慣の見直しが大きな鍵となるのです。

 米国肝臓財団は、年末年始の過食や運動不足から肝臓を守る方法として、次のことを勧めています。

・ 脂肪の摂り過ぎに注意
 肉類の脂身を避ける。フライドチキンなどの揚げ物は特に高カロリー。天ぷらにも植物性油が使われているので注意する。

・ 間食を避ける
 お菓子や清涼飲料水などに多く含まれる果糖は、摂取すると中性脂肪となって肝臓に蓄積されやすい。間食も、1回の量が少なくても、繰り返すと余分な糖質や脂質を摂取することになる。ケーキやチョコレートなどの間食は、1日1個など制限を設ける。

・ ウォーキングなどの有酸素運動を続ける
 「運動の習慣がない人」は、肝臓にたまった脂肪を消費することができないため、脂肪肝になりやすい。脂肪肝を改善するのに効果的なのはウォーキングなどの有酸素運動だ。肝臓の脂肪は比較的短時間の運動でも燃焼する。ウォーキングであれば1回30分間、週に5回ほど行うのを目標に。

・ ブロッコリーなどの野菜を食べる
 野菜に含まれる「スルフォラファン」は肝臓の機能を高める効果があると注目されている。スルフォラファンは、ブロッコリーやキャベツ、カリフラワーやケールなどのアブラナ科の野菜に多く含まれる。食事の最初にブロッコリーなどを含むサラダをノンオイルドレッシングで食べると効果的。

健診結果、見てますか?「尿潜血」


 保健師の宮本です。

今週からしばらくの間、自分自身の知識確認も兼ねて健康診断の項目の説明をしていきたいと思います!

(そろそろネタ切れということもありますが・・・><)

 

 今日は「尿潜血」についてです。

簡単に言うと、尿潜血項目が(+)=血尿=おしっこに血が混じっていることを指します。

血尿の程度は目で見てすぐに「赤い!」と気が付くものから、尿の中の細胞を顕微鏡で見て初めて分かるものまでと幅広いので、「尿潜血」が(+)以上であっても「自分では血尿だなんて感じないけどなあ」という方も少なくありません。

 

Q1.どうしておしっこに血が混じるの?

 尿(血液中から老廃物を濾した液体)はまず腎臓で造られ、尿管という管を通って膀胱に流れてきます。

尿を貯めておくところが膀胱で、膀胱から体の外に出すための通り道が尿道です。

ですから、この腎臓・尿管・膀胱・尿道という尿ルートのどこかが出血していればそこでおしっこに血が混じることになります。

男性では前立腺というものが膀胱出口の尿道周囲にあるので、前立腺からの出血も血尿の原因になることもあります。

 

Q2.血尿は病気なの?

 血尿には病気のサインである場合と、そうでない場合があります。

東京都予防医学協会の検診者の資料によると尿潜血反応のある人が

男性では4.93%  女性では13.88% となっています。

このようにかなりの数の人が尿潜血項目に引っかかっていることから、特に女性では病気のない血尿である可能性が高いと考えられています。

 

 ですが、血尿の中には尿路の腫瘍・結石・炎症・血管の病変・嚢胞・形態異常・外傷などの泌尿器科的疾患が原因で、手術が必要な場合があります。

これらの血尿は尿路粘膜が結石で傷ついたり、腫瘍が破れるために生じます。

痛みや発熱などの症状のある場合に短時間で診断がつきますが、無症状の場合には検査が必要です。

(通常は一側の腎臓に起こりますので腎機能が障害されることはありません。)

 

Q3.初めて血尿と言われたけど、どうしたら良いの?

 血尿の程度に関わらず腎臓・膀胱・尿道(男性では前立腺)の診察と検査が必要です。

蛋白尿もある場合は腎機能や血液検査もした方が安心ですね。

 

Q4.何年も前から指摘されているのに体調は変わらない・・放っておいて良い?

 ごくごく少量の出血であったり、一時的なもの・体質による血尿であれば治療を必要としない場合もあります。

再検査・精密検査で「今は問題ないけど、悪化する可能性がある」と言われた方は、定期的な検査を受けるのが望ましいです。

(検尿3か月~6か月毎、精密検査1年~2年毎など)

 

Q5.検査を受けたけど異常がないと言われました。それならどうして血尿が出たの?

 考えられる原因としては

・良性反復性家族性血尿(腎臓の糸球体の基底膜が生まれつき薄い)

・遊走腎(胃下垂と同じように腎臓が下がりやすく、静脈が圧迫される)

・運動による腎臓、膀胱粘膜の損傷など(マラソンや、水泳フットボールなど)

があります。

 原理がややこしいので説明は省きますが、運動すると腎臓にある細い血管が傷ついて蛋白や血尿が出ることもあります。

このような血尿の場合には寝起きの検尿や、家族(遺伝者)の検尿が参考になります。

他にも、炎症や腫瘍が小さくて検査で分からない場合や、腎臓の組織検査をしないと分からない軽度の糸球体腎炎が隠れている場合があります。

この場合には、Q4のように定期的な検査で病気があるかどうかを見ることが大切です。

 

 せっかくの健康診断、受けっぱなしにせずに結果を有効に使いましょう!