服部産業医事務所の活動

鉄不足あれこれ

保健師の宮本です。

先週ご報告した健診ですが、昨日帰宅すると結果が届いていました!

見た目から「貧血でしょう?」と言われることもある私ですが・・・今年も正常!貧血ではありませんでした。

今回はそんな「鉄」のお話です。

 

そもそも鉄とは何でしょうか。

鉄は古代ギリシアで既に貧血治療に用いられていた形跡があるほど、古くから知られている重要なミネラルです。

鉄は赤血球の血色素 (ヘモグロビン) と結合して体中に酸素を運搬するなど細胞呼吸において重要な役割を担っています。

鉄不足の代表的な症状は貧血です。

その他、運動機能・認知機能・体温保持機能・免疫機能の低下などがみられることがあります。

また、小児では豊かな感情の減退・集中力の低下・イライラ・学習能力の減退などが指摘されています。

 

 

『鉄が不足すると客観的に分かる?』

鉄分不足は上記の症状だけでなく、血色の良し悪しも左右します。

鉄分補給で血行改善できれば毛細血管から運ばれた栄養によって肌細胞が活性化しますので、美肌作りの元になるとか。

 

『鉄を摂って燃える体へ!』

加えて、鉄が不足すると太りやすくなるという調査結果もあるようです。

これは「鉄分不足=血液中に酸素を運ぶべきヘモグロビン量の低下」という方程式に起因しています。

酸素が十分に送り込まれない→代謝が落ちる→脂肪を溜めこむ体質に・・・!!

 

『メンタルにも影響!心の元気のためにも必須』

元気や集中力、やる気などに関わる脳内の神経伝達物質の合成に鉄が深く関係しているということが分かり始めました。

気分が落ち込みやすいという人は積極的に鉄分摂取してみても良いかもしれません。

 

『妊婦・乳幼児は鉄分不足になりやすい』

特に、急激な成長を伴う年長乳児や幼児、月経のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・授乳婦で鉄不足が多く見られます。

妊娠を準備するための体作りの要素として重要なのが、鉄と葉酸のコンビです。

鉄をきちんと補うと低出生体重児のリスクが軽減すると言われています。

また、葉酸はお腹の赤ちゃんの発育に欠かせないので、妊婦が積極的に摂りたい栄養素の1つです。

 

『鉄を食事から摂取するのは難しい?』

食品から摂取した鉄は小腸で吸収されますが、その吸収量は1日に1~1.5 mgと極めてわずかで、食物中の鉄の大部分 (10~20 mg) は糞中にそのまま排泄されてしまいます。

そのため健康な人が通常の食事によって鉄の過剰症を起こすことはほとんどありませんが、治療用の鉄剤などを過剰に摂取すると、便秘・胃腸障害・鉄沈着・亜鉛の吸収阻害などが起こる可能性があります。

サプリメントや処方薬によって鉄分摂取する場合は、用法用量を厳守しましょう。

 

【一日当たりの鉄摂取目安(30~49歳の場合)】

・男性7.5mg

・女性(月経無し)6.5mg (月経有り)11mg

 

 野菜や海藻の鉄分は肉や魚よりも体内での吸収が悪く、これを解消するためにビタミンを摂ることが推奨されています。

ドレッシングにレモン果汁を使う、食後のデザートとして柑橘類を食べるなど無理なく生活に取り入れると良いですね。

それではまた来週!

 

具体的な鉄分含有食材一覧は以下のホームページをご参照ください。

「簡単!栄養andカロリー計算」

ホーム > 栄養素別食品一覧 > 鉄分

http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/iron.html

産業医に関するご契約・ご相談は、メールまたはお電話にてお気軽に新規契約をご検討の方下さい。服部産業医SOSコールTEL:093-742-2204 受付時間 9:00~18:00 ≫新規契約をご検討の方フォームはこちら メールは、日・祝日を除き、24時間以内にご返信致します。
お問い合わせフォーム
TEL:093-742-2204 受付時間:9:00~18:00
電話をかける