溶接の火花による鼓膜の火傷
- 2015年06月11日
- 安全
担当事業場で、溶接の火花によって鼓膜を火傷するという災害が起こりました。上を向いての作業だったことも災いしたようですが、被災者は鼓膜に穴が開いたようでした。考えるだけでも恐ろしい災害事例ですが、以前製鉄所においても千数百度の溶銑が耳に入り、同じく外耳道と鼓膜を火傷するという災害があったことを思い出しました。このような災害の対策の1つとしては防音保護具である耳栓の着用も有効であり、これから実際に作業標準の中に盛り込まれるようです。
担当事業場で、溶接の火花によって鼓膜を火傷するという災害が起こりました。上を向いての作業だったことも災いしたようですが、被災者は鼓膜に穴が開いたようでした。考えるだけでも恐ろしい災害事例ですが、以前製鉄所においても千数百度の溶銑が耳に入り、同じく外耳道と鼓膜を火傷するという災害があったことを思い出しました。このような災害の対策の1つとしては防音保護具である耳栓の着用も有効であり、これから実際に作業標準の中に盛り込まれるようです。
こんにちは、保健師の山本です。
「健康診断」シリーズ7回目かつ「健康診断あるある」3回目になります。
今回のあるあるは、「健康診断の前にタバコを吸うとどんな影響があるのか?」です。
1.タバコを吸った後、〇〇はどうなる?
血圧は、激しい運動をしたり、疲れやストレスがたまると上昇することは、ご存じだと思いますが、タバコとの関係はどうでしょう?
Q.タバコを吸うと、血圧は上がる?下がる??変わらない???
色々考えられますが、実際にタバコを吸ってみても、何の変化も感じていない方が大半ではないでしょうか。
答えですが、これは循環器病情報サービスのHPに記載されているグラフです。
このグラフの示している内容は、一服のタバコで収縮期血圧(最高血圧)が110から130へ、心拍数が60回前後から80回前後まで、上昇するということです。
ということで、『上がる』 が正解となります。
2.タバコで血圧が上がる理由とは?
では、喫煙によってなぜ血圧が上がるのでしょうか?
タバコには、4000種類以上の化学物質が含まれています。
その中でも、血圧に影響を与える物質がニコチンです。
たばこを吸うと、ニコチンが交感神経系を刺激するために、血圧が上がり、脈拍が増えます。
一般に、タバコ吸う事で1分間の脈拍は15~25増加し、最高血圧で3~12mmHg、最低血圧で5~10mmHg上昇させるとされています。
ということは、血圧測定直前にタバコを吸うと、最高血圧が130mmHgの人でも、140mmHg以上になり高血圧を指摘される可能性もあるということです。
実は、健康診断を受診する直前にタバコを吸われる方は多くいます。
医療機関の施設内はもちろん禁煙なので、数時間タバコを吸えないと思うと、「最後に1本」と思いがちですが、その1本が『高血圧』と判定される原因の可能性もあります。
ニコチンによる、血圧上昇作用は20分程度で正常に戻ると言われています。
健康診断を受診する30分以上前には、喫煙を控えるようにしましょう。
3.おまけ
1日に20本タバコを吸う人は、この血圧変動が20回繰り返されていることになります。※1本ずつ吸う間隔があいている場合
血管にそれだけの負荷がかかり続けると動脈硬化の原因にもなります。
また、喫煙による動脈硬化のメカニズムとしては、直接血管内皮への収縮作用等の障害のほか、 糖代謝障害、脂質代謝障害、凝固機能の亢進といったものが複合して動脈硬化を進行させることが分かっています。
タバコの値段も一昔前と比べると高くなっていますし、愛煙家の皆さんのお財布のため、健康のため、そして周りの人の健康のため、一番良いのは禁煙することだということも理解しておきましょう。
保健師の宮本です。
雨の日は気温が低いので今のところあまり不快感はありませんが、遂に福岡県も梅雨入りしましたね。
ジメジメが続くと食べたくなるのが、冷たくてするっと入るもの。
夏バテや体調の悪い時など食欲がないときにも「何か」は口にしておいた方が良いと言いますが、そんな時皆さんは何を食べていますか?
ゼリー?アイス?果物?
そういう時程少量でもしっかり栄養が摂れる、果物や栄養補助ゼリーがお勧めです。
有名どころだとウ○ダーinゼリーですが、用途に合わせて「エネルギー」「ビタミン」「マルチミネラル(鉄)」「プロテイン」「ローヤルゼリー」とたくさん出ています。
中でも「ビタミン」はグレープフルーツ味ということもあり、食欲のないときにはもってこいだそうです。
ビタミンにも色々ありますが、王道はビタミンCでしょうか。
ビタミンCといえば「体に良い」「美肌効果がある」というイメージがありますが、具体的にどのような効果があるのか、効率的な摂取方法等はご存知ですか?
今日はそんなビタミンCの小話をいくつかご紹介します。
ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。
肌にハリを持たせたり、シミを予防する美容効果や免疫力を高めて風邪をひきにくくする効果、ストレスに対する抵抗力を高める効果など、様々な働きをもちます。
ビタミンCが欠乏すると、疲れやすくなる・免疫力が低下して風邪や感染症にかかりやすくなる・肌のハリが失われる・貧血になりやすくなる、といったことが起こります。
さらにビタミンCの不足が続けば、壊血病というコラーゲンを十分に生成することができず、体中の血管、粘膜、皮膚組織の結合が弱くなって出血が止まらなくなる病気を発症することも。
また、ビタミンCが不足することで骨粗しょう症や食欲不振といった症状もみられます。
ビタミンCは一般に過剰症の心配もないため、積極的に摂りたい栄養素のひとつです。
「美肌のもと、コラーゲンを作る名パートナー」
美肌のもとと言われるコラーゲンですが、美肌に役立たせるためにはビタミンCが重要な役割を果たします。
コラーゲン(タンパク質の一種)と一緒にビタミンCを摂取することで、美肌のもとになる栄養素として働くそうです。
なにより『2つ一緒に』がお約束。
「シミの原因、メラニン生成を抑えて色白美肌へ!」
シミは紫外線などの刺激で、シミのもとであるメラニンの生成が活性化して作られます。
ビタミンCにはメラニンの原材料を作る過程に働きかけ、生成を抑える頼もしい働きがあります。
美肌はもちろん、美白ケアにも欠かせない存在。
「引き締まったボディラインの作り手」
質の良い筋肉を作るには適度な運動と共に筋肉の原料となる肉や魚、大豆などのたんぱく質の摂取も必須。
また、筋肉はコラーゲンと弾力のある繊維でできているので、タンパク質と一緒にビタミンCを摂ると良い筋肉が育ちます。
「野菜や果物だと摂取しにくい?」
綺麗や元気には欠かせないビタミンCですが、残念なのは熱や空気に弱い点。
野菜や果物などの生の食材の場合、調理する過程で酸化してしまいます。
野菜の中でもじゃがいもやさつまいもに含まれるビタミンCはでんぷんによって守られているため、調理による損失が少ないという特徴があります。
効率よく摂取するには、ビタミンCを壊れにくい状態にしたサプリメントも一つの手です。
~ビタミンC含有量の多い食品~
野菜:赤ピーマン、芽キャベツ、菜の花、カリフラワー、にがうり、キャベツ、ほうれん草、じゃがいも、さつまいも、ちんげんさいなど
果物:レモン、アセロラ、キウイフルーツ、いちご、ネーブル、はっさく、ぽんかん、いよかん、パイナップル、グァバ、柿など
その他:緑茶など
栄養バランスを考えた食事を心がけ、ジメジメ・ジリジリを乗り切りましょう!
それではまた来週!
先週末5日に日本産業カウンセラー協会九州支部のストレスチェック制度検討委員会に招かれ、「産業医事務所における産業カウンセラーの活動とストレスチェック制度において期待される役割」というテーマでお話をさせていただきました。4月に厚労省から出されたストレスチェック制度に関する指針のなかで、産業カウンセラーの役割も明記されましたが、日本産業カウンセラー協会としても現在委員会を立ち上げ、同チェック制度において産業カウンセラーがいかにその役割を担うべきかについて検討されています。産業カウンセラーの家内もその委員のメンバーになっていますが、弊社は日頃客先のメンタルヘルス対応のなかで産業カウンセラーを積極的に活用していますので、その好事例として産業カウンセラーの日常の活動を紹介するとともに、今後ストレスチェック制度のなかで産業カウンセラーをどのように活用していく予定かについて話をしました。私の話のあとは活発な質疑応答も行われましたので、今回どうにか所期の目的は達成されたのではないかと思います。
精神保健系の学会に参加してきましたが、うつ病と睡眠時無呼吸症候群は互いに合併しやすいという話がありました。うつ病は高率に睡眠障害を伴いますが、特に肥満を伴ううつ病の方で睡眠障害がなかなか改善されない方については、睡眠時無呼吸症候群を疑い、精査を行う必要があるようです。
こんにちは、保健師の山本です。
「健康診断」シリーズ6回目かつ「健康診断あるある」2回目になります。
今回のあるあるは、「採血時に青あざ(内出血)はどうしてできるのか?」です。
1.採血の後に多いトラブル「青あざ」
血液は健康状態をチェックするための貴重な情報源。
身体のどこかに異常があった際、血液の成分にもその異常が見られるようになります。
たとえば、生活習慣病も早期発見できますし、肝機能や腎機能の状態チェック、さらには、「腫瘍マーカー」といってガンの診断も可能です。
そのため、採血による血液検査を定期的に受けることは大切ですが、普段、採血に慣れていない方だと、ナースとの間で予期せぬトラブルが起きることが。
例えば、採血後にナースからの「よく押さえてくださいね」という指示を無視して、採血部位をしっかり押さえなかったために、内出血による「青アザ」ができてしまったり、はたまた、押さえずに「揉んで」しまったことで、これまた内出血による「青あざ」ができてしまったり…現場で働いていると、「青アザ」のトラブルは本当に多いです。
内出血による青アザは時間が経てば治るのですが、いざ青アザができると、「採血に失敗したんじゃないか!?」と怒鳴り込んでこられる方もおられます。
いえいえ、失敗したではなく、先程のようにナースの指示を無視したり、その他色々な理由で青アザができているんですが、いざ青アザができてしまうと、不安になられるようです。
特に女性の方などは、腕にアザができてしまうと大変ですよね。
また、外回りの営業の方で腕を見せるケースがある場合、腕が内出血していると、取引先の相手がびっくりしてしまいます。
ですのでそんな採血後のトラブルを未然に防ぐために、採血に関する正しい知識を身につけていきましょう。
2.青あざを作る1番の原因
注射や採血がもとで内出血が発生する理由は、ナースの注射や採血の「上手・下手」だけが原因でありません。
一番の理由は、採血部位をしっかり押さえないことによる「止血不足」です!
採血をすると、採血後にナースから「しっかり押さえておいてくださいね」という指示が出されると思いますが、あれは採血部位を押さえることで、血管を圧迫して止血しているんです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、この止血方法を「圧迫止血」と呼びます。
採血というのは血管の中に注射針を刺すわけですから、あの指示を無視して採血部位を放置していると、血管に穴が空いている状態になり、内出血が起こるのです。
そのため、採血部位を圧迫してその穴を塞ぐ必要があるのです。
また、たまに勘違いされる方がいらっしゃるのですが、採血部位を揉むことは絶対にやめましょう。
採血部位を揉んでしまうと、注射針の穴が自然にふさがろうとしているのに余計に開いてしまうのです。
その結果、内出血がひどくなることも・・・。
3.青あざ豆知識
内出血時に、広範囲に大きな青アザができたり、内出血した部位自体が移動することがあります。
なぜ、そのようなことが起きるのでしょうか?
実は「重力」が関係しています。
内出血した血液は、重力の関係で「下」に落ちやすく、それにより元々採血した部位の下方に青アザが広がることがあるのです。
その他、採血時に青あざができる理由には次のようなものがあります。
1.採血中に対象者が動いてしまった
2.対象者が高齢者の方だったり、血管が細かった場合
3.対象者の血管が深いため、血管を探しにくかった場合
4.脳梗塞や、頭痛などで、血液をさらさらにする薬を飲んでいて、止血が難しい場合
ちなみに、私は2と3が原因で何回も採血されたり、青あざを作ることが良くあります。
そのため、採血する場所を指定して、そこで行ってもらいます。
是非今回の採血の知識を覚えておいていただき、現場のナースと良いコミュニケーションをとってくださいね。
保健師の宮本です。
先週ご報告した健診ですが、昨日帰宅すると結果が届いていました!
見た目から「貧血でしょう?」と言われることもある私ですが・・・今年も正常!貧血ではありませんでした。
今回はそんな「鉄」のお話です。
そもそも鉄とは何でしょうか。
鉄は古代ギリシアで既に貧血治療に用いられていた形跡があるほど、古くから知られている重要なミネラルです。
鉄は赤血球の血色素 (ヘモグロビン) と結合して体中に酸素を運搬するなど細胞呼吸において重要な役割を担っています。
鉄不足の代表的な症状は貧血です。
その他、運動機能・認知機能・体温保持機能・免疫機能の低下などがみられることがあります。
また、小児では豊かな感情の減退・集中力の低下・イライラ・学習能力の減退などが指摘されています。
『鉄が不足すると客観的に分かる?』
鉄分不足は上記の症状だけでなく、血色の良し悪しも左右します。
鉄分補給で血行改善できれば毛細血管から運ばれた栄養によって肌細胞が活性化しますので、美肌作りの元になるとか。
『鉄を摂って燃える体へ!』
加えて、鉄が不足すると太りやすくなるという調査結果もあるようです。
これは「鉄分不足=血液中に酸素を運ぶべきヘモグロビン量の低下」という方程式に起因しています。
酸素が十分に送り込まれない→代謝が落ちる→脂肪を溜めこむ体質に・・・!!
『メンタルにも影響!心の元気のためにも必須』
元気や集中力、やる気などに関わる脳内の神経伝達物質の合成に鉄が深く関係しているということが分かり始めました。
気分が落ち込みやすいという人は積極的に鉄分摂取してみても良いかもしれません。
『妊婦・乳幼児は鉄分不足になりやすい』
特に、急激な成長を伴う年長乳児や幼児、月経のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・授乳婦で鉄不足が多く見られます。
妊娠を準備するための体作りの要素として重要なのが、鉄と葉酸のコンビです。
鉄をきちんと補うと低出生体重児のリスクが軽減すると言われています。
また、葉酸はお腹の赤ちゃんの発育に欠かせないので、妊婦が積極的に摂りたい栄養素の1つです。
『鉄を食事から摂取するのは難しい?』
食品から摂取した鉄は小腸で吸収されますが、その吸収量は1日に1~1.5 mgと極めてわずかで、食物中の鉄の大部分 (10~20 mg) は糞中にそのまま排泄されてしまいます。
そのため健康な人が通常の食事によって鉄の過剰症を起こすことはほとんどありませんが、治療用の鉄剤などを過剰に摂取すると、便秘・胃腸障害・鉄沈着・亜鉛の吸収阻害などが起こる可能性があります。
サプリメントや処方薬によって鉄分摂取する場合は、用法用量を厳守しましょう。
【一日当たりの鉄摂取目安(30~49歳の場合)】
・男性7.5mg
・女性(月経無し)6.5mg (月経有り)11mg
野菜や海藻の鉄分は肉や魚よりも体内での吸収が悪く、これを解消するためにビタミンを摂ることが推奨されています。
ドレッシングにレモン果汁を使う、食後のデザートとして柑橘類を食べるなど無理なく生活に取り入れると良いですね。
それではまた来週!
具体的な鉄分含有食材一覧は以下のホームページをご参照ください。
「簡単!栄養andカロリー計算」
ホーム > 栄養素別食品一覧 > 鉄分
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/iron.html
最近は最高気温が30度近いことが多く、この時期としては例年より少し高いのではないかという声が聞こえてきます。確かに私も先週の現場巡視では体感的に同じ感想を持ちました。鉄鋼業その他の製造業ではすでにこの時期から熱中症に関する労働衛生教育が行われていますが、決して早過ぎることはなく今がちょうど良い時期だと思います。