服部産業医事務所の活動

オシャレが原因で思わぬ健康被害に

こんにちは、保健師の山本です。
梅雨はまだまだ続きそうです。
最近でた3か月予報ですと、今夏も雨の多い冷夏になるとのこと。
今年も野菜や果物等、農作物に影響が出そうですね。

さて、本日はオーストラリアであった、ファッションに纏わる健康被害についてご紹介します。
これは朝のワイドショーでもお伝えしていたので、見聞きされた方もいるかもしれませんね。

 スキニージーンズを着用して長時間にわたってでしゃがむことが、足の血管の流れが悪くなるだけでなく、筋肉や神経繊維にダメージを与え、歩くことが困難になる場合があることが、新しい研究で明らかになりました。
 この研究は、スキニージーンズを数時間着用して足の感覚まひに陥ったアデレード在住の35歳女性の症例を、オーストラリアのロイヤル アデレード病院のカルメン ワイ氏らが医学誌「神経学・神経外科学・精神医学ジャーナル」に発表したもの。

その女性は、スキニージーンズを終日はいて、親戚の引っ越しを手伝う作業をしていたとのこと。その晩に足が痺れて腫れあがって歩行が困難になり、翌日に転倒して病院に搬送。転倒してから発見されるまでに数時間が経過していたということです。
 病院に搬送された女性は足が極度に腫れて膨張し、ジーンズを切断して脱がさなければならないほど。足の筋肉が弱まって足首と爪先を正常に動かすことができず、下肢と足の感覚を失っていました。
 長時間しゃがんでいる間に足が圧迫され、下肢の筋肉と神経繊維の損傷が起こり、窮屈なジーンズが症状を悪化させていた模様。筋肉の異常を示すクレアチンキナーゼ値が上昇し、ふくらはぎの筋肉が圧迫され浮腫ができており、筋壊死を起こしかけていました。
 女性は、下肢への血液の供給が減少し、足の「コンパートメント」(筋区画)の内圧が上昇し筋肉や神経の機能障害が生じる「コンパートメント症候群」と診断され、点滴を受けて、元通りに歩けるようになったのは4日後のことでした。

 「極端にタイトなジーンズをはくことは、健康に深刻なダメージをもたらすおそれがある」と医師はアドバイスしています。骨盤から腿に通る神経が圧迫され、徐々に足全体に痺れが起こる「感覚異常性大腿神経痛」を発症する可能性もあるとのこと。
 スキニージーンズは足を細く見せることができるため人気のファッションアイテムですが、その性質上、足をタイトに締め付けます。
 ファッションに関する健康被害というと、「ハイヒール」による外反母趾等が有名ですが、スキニージーンズ着用の際も気を付けるようにしましょう。

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