服部産業医事務所の活動

冬野菜を食べよう~レモン編~

こんにちは、保健師の山本です。
さて、引き続き旬の食べ物を食べようと題しまして今回は『レモン』についてお話ししたいと思います。

1.レモンの旬は実は冬
まずはレモンについて簡単にご紹介したいと思います。
レモンはミカン科ミカン属の柑橘で、インドが原産とされています。
別名クエン(枸櫞)とも呼ばれ、酸味の「クエン酸」という名称はこのレモンから付けられています。
近年国内でもレモンが各地で作られるようになり、一般的なスーパーにも常に目にするようになってきました。
通年市場に流通していますが、国産のレモンの旬がいつかご存知ですか?
実はレモンは10月頃から収穫が始まります。この頃のレモンはまだ青い状態で収穫され。グリーンレモンなどと呼ばれています。黄色く色付いたレモンは12月下旬頃から3月頃までの冬が旬でまさに今が食べごろです。

2.レモンに含まれる栄養
レモンといえば「ビタミンC」ですが、その含有量は、100g中50mg。
毎日1個食べていれば、ビタミンCの不足になることはありません。
ビタミンCは肝臓の働きをサポートし、解毒効果があるので、お酒好きの人には特に積極的に摂ってほしい成分といえます。

他には、先ほどちらっと紹介した体内でエネルギーとなる成分のひとつである「クエン酸」も豊富。
クエン酸は疲労回復で良く知られていますが、
アンチエイジングに欠かせない、酸化を防ぐ効果もあります。
血液を浄化して流れをよくするので、動脈硬化・高血圧予防につながり、腎臓の機能も改善。
新陳代謝UPして、ダイエット効果や、冷え性の改善にも期待されています。

また、皮に含まれるポリフェノール「エリオシトリン」には血管を拡げ、血液の流れを調節する機能や、脂肪の吸収を抑えて排出を促し、肥満予防・ダイエット効果があるとされています。
クエン酸との相乗効果で、代謝アップや冷え性の改善効果も期待できます。

そして香り成分「リモネン」にはリラクゼーション効果ほか、交感神経を刺激して、脂肪分解、体温上昇、血圧上昇をさせる効果が。
このリモネンの香りとレモンのすっぱさが、体内時計のリセットに役立つとも言われています。

3.レモンの選び方
一般的なレモンを選ぶ時は、全体に色むらが無く黄色くなっているもので、軽く押さえた時に弾力を感じ、手に持った時に重みを感じるものを選びます。
弾力が無く固いものや軽く感じるものは皮が分厚く、果汁が少ないレモンです。
また、輸入物にはどうしてもカビなどの防止のため農薬が使われています。
皮(ピール)を使いたい場合は出来る限り国産の物を。
無農薬に越した事は無いですが、そうでなくても輸入物よりは安心だと思います。

お料理の添え物だけではもったいないほど、薬効いっぱいのレモン。
果汁も皮もくまなく使い、お料理やデザート等色々と活用してみてはいかがですか。

日本産業衛生学会九州地方会産業医部会研修会に参加しました

一昨日の午後、日本産業衛生学会九州地方会産業医部会研修会が福岡で開催されましたので、参加してきました。今回のテーマは「ストレスチェック制度を効果的に運用するために知っておきたいポイント」でしたが、前半はメンタルヘルスの分野でおなじみの産業医大の廣教授、後半は法律家の立場から近畿大学の三柴教授の講演がそれぞれありました。ストレスチェック制度は基本的に産業医が実施者として中心的役割を担うという考え方が厚労省の指針に示されていますが、一部の産業医はその責任の重さから同制度に及び腰になっている現状があるようです。しかしながら三柴先生はこうした産業医の姿勢について、もっとも産業医らしい業務を忌避し、労使その他関係者の信頼を失えば、ひいては制度自体の衰退にも繋がりかねないとの考えを示されていました。ストレスチェック制度については産業医が実施者として積極的に関わっていくべきことを改めて確認できた有意義な研修会になりました。

転倒災害防止プロジェクト今年も続行です

わが国において仕事中に転倒して休業4日以上のケガをする労働者数は毎年2万6千人に及んでおり、近年高い水準のまま推移しています。こうした状況をふまえ厚労省は今年も昨年に引き続き転倒災害防止プロジェクトを続行する方針を打ち出しました。確かに昨年あたりから各事業所の安全衛生委員会で転倒災害防止に関わる議論が行われるようになりましたが、まだ実際に効果を上げるまでには至っていない印象は持っています。産業医の職場巡視でもしっかり転倒防止に向けた指導を行っていきたいと思います。

冬野菜を食べよう~ほうれん草編~

こんにちは、保健師の山本です。
今日は節分ですね。
近年市民権を得てきた『恵方巻』を食べる方も多いのではないでしょうか。
ちなみに、2016年の恵方は、南南東(正しくは南微東で、南南東やや右)とのこと。
恵方巻を食べる予定の方は参考にされてください。

さて、前回に続きまして冬野菜についてお話ししたいと思います。
今回はほうれん草に注目です。

1.ほうれん草の栄養
年間を通して手に入りますが、栄養価が高まり、おいしさも増す旬の季節は冬。
霜にあたって甘みが増すと言われています。

そしてご存知の通りほうれん草はとても栄養価が高く、緑黄色野菜の代表です。
とくにカロチンやビタミンC、鉄分を多く含んでいます。
赤血球を作る材料になり、貧血予防に役立つ鉄分は、牛レバーと同じくらい豊富。
同じく豊富に含まれる「造血のビタミン」葉酸は、鉄分の吸収を促す効果もあります。
鉄分と葉酸を同時に摂取できるのが、ほうれん草の特徴のひとつです。

またほうれん草に含まれるβカロチンはキャベツの約16倍もあり、圧倒的な含有量を誇ります。
βカロチンは皮膚や粘膜の健康を保つほか抗酸化作用もあり、細胞の老化を防ぐ効果や動脈硬化を防ぐ作用もあるとされています。

この他免疫力を高めることでも期待されているビタミンCとの相乗的な効果で、肌荒れ防止、かぜ予防にも有効です。
しかも、旬のほうれん草は夏採りに比べて3倍ものビタミンCを含んでいます。
他にもビタミンB1・B2、カルシウムなどの不足しがちな栄養素を含んでいて、消化も良いほうれん草は風邪のひきかけやひいた時にもうってつけと言えます。
ちなみに根元の赤い部分には骨を丈夫にするマンガンが豊富に含まれていますので、捨てずに食べるようにしましょう。

2.ほうれん草の選び方
葉が濃い緑色で肉厚、張りのあるもの、株が小さく、茎の部分が短めのものを選びましょう。
根の部分の赤みが鮮やかで濃いものは、各種の栄養素が豊富に含まれていると言われてます。
調理の際は、アクが強いので下ゆでして水にさらしてから調理するのがポイントですが、ゆですぎはビタミンCが損なわれてしまいますので注意しましょう。
カロチンや鉄分の吸収を高めるのは、肉類との炒め物などがむいています。

この時期の風邪対策のためにも、積極的にほうれん草を食べましょう。

意外と身近な「難聴」③

保健師の宮本です!

先週はお休みしていた「難聴」の話題ですが、今週でラストです。

今回は意外と知らない「聴力検査」についてご説明してみますね。

 

長さや重さ、速さと同様に、「聴力」にも単位が存在します。

これが「騒音」や「大声大会」などで耳にすることも多い、「dB(デシベル)」です。
そしてこの数字を測定するのには「オージオグラフ」という機械を使います。

赤と青のヘッドホンを付けて「ピーと聞こえたらボタンを押す」、あの機械のことです。

そしてこの機械で測定した結果グラフを「オージオグラム」と言います。ちょっとややこしいですね。

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聴力の健康診断の内容

区分

項目

基準値

聴覚

聴力検査

1000Hz ~30db

4000Hz ~40db

聴力1000Hzを計るときは先程のオージオメーターという専用の機械を使います。

外部の音を遮断した部屋で片耳ずつ測定し、音に強弱をつけて、聴力を調べていきます。

 

このオージオメーターが発生する大小の音を聴き取れるかで、難聴かどうかが決まります。

さらに周波数を変えることで聴力1000Hzと4000Hzの音域を発し、低音と高音の両方が聞こえるかを調べることができます。

 

オージオメーターは250~8000Hzの周波数の音を発生できますので、より細かい音の高低で聴力の範囲を測定することも可能です。

低いdbであればあるほど、小さな音も聞こえていることになります

 

聴力の基準値は1000Hzで30db未満4000Hzで40db未満が聞こえれば、所見なしです。

 

 

 また、WHO(世界保健機関)やISO(国際標準化機構)では下記の6段階に難聴のレベルを分けています。

6段階に分けられる難聴の判定

分類

音の大きさ

説明

軽度

26~40dB

一般的な会話に支障はありませんが、小声やささやきは聞き取りにくいです。女性の小さな声は高音であるため、正しく理解できないことがあります。

中度

41~55dB

1対1の会話ではときどき聞こえにくいことがあります。多数に向けて話されると聞こえないことのほうが多いです。中度からは補聴器が必要になる段階です。

準重度

56~70dB

1m以上離れた大きな呼び声は聞こえますが、自分に向けられない音は聞き取りにくいです。大きな声でも会話が成り立たず、日常生活で困難を感じます。

重度

71~90dB

直接、耳に音の発信源をくっつけないと音が聞こえない状態です。会話は補聴器を付けることで、理解できるようになります。

最重度

91dB~

直接、耳に音の発信源をくっつけないと大きな音が聞こえない状態です。会話は困難なレベルに達しています。片方の耳で90dB以上しか聞こえない場合は、日本では聴覚障害6級と認定されます。

全ろう

音を大きくしてもまったく聞こえない状態です。

 

前回までに難聴を症状とする代表的な病気を紹介してきました。

一覧にすると結構な数がありますので、くれぐれも「歳だから」と軽く考えず、まずは一度耳鼻科で相談してみることをお勧めします!

 

聴力の結果で疑える病気

結果

 

所見あり

 

原因

・体調による一時的な異常値

・遺伝による影響

・難聴(老人性難聴や薬剤性難聴など)

・メニエール病

・外耳道異物

・中耳炎(急性中耳炎や航空性中耳炎など)

・内耳炎

・耳下腺炎

・肥満症

・脂質異常症

・動脈硬化

・糖尿病

 

それではまた来週~!

 

【参考】 

リオネット補聴器 http://www.rionet.jp/index.html

Mediche http://www.h-nc.com/

メガネの水晶堂 http://suishodo-megane.co.jp/(画像)

先日の寒波による操業への影響

先日の寒波による凍結で配管が破裂し、操業が出来なくなっている工場、設備が結構あるようです。一般家庭の断水も深刻でしたが、各工場の操業にも深刻な影響が出ています。復旧工事待ちのところも結構多く、各工場で正常に操業できるようになるまでには少し時間がかかりそうです。復旧工事業者は大忙しで、特需になっています。

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