睡眠と飲酒
- 2017年06月20日
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こんにちは。保健師の宮本です。
今日は飲酒と睡眠について・・・
飲酒の理由が「飲まないと眠れないから」と言う方が結構いらっしゃいます。飲酒量もいわゆる晩酌の域を超えて多量になってしまいました。
ある調査では病院の睡眠障害外来を受診した50歳以上の不眠症患者さんのうち、8割以上がお酒を睡眠薬の代わりにしていたという結果が出たそうです。
睡眠のための飲酒を続けていると、肝機能の低下やさらにはアルコール依存になる危険があります。
少量の飲酒で寝付きが良くなるのは事実です。
しかし、飲酒量が増えてくると、睡眠の質を悪くしてしまいます。
睡眠の最初は深い睡眠が増えますが、後の方は浅い睡眠が増え、その結果夜中に目が覚めてしまいます。
多量の飲酒を続けていると、催眠効果が弱まってしまい、アルコールに対する耐性ができてしまいます。
睡眠時間を確保しようとしてさらに飲酒量が増えてしまい、アルコール依存症になるという悪循環になってしまいます。
眠れないと感じたときには、不眠の治療のためには、医療機関の受診をお勧めします。
睡眠導入剤や睡眠薬を飲むくらいなら酒の方が安心と思い、多量の飲酒を続けているとアルコールに依存した生活に陥ってしまいます。
飲酒が悪いわけではありません。
寝つくときにアルコール血中濃度が低くなっていれば、少なくとも睡眠に対してのアルコールの悪影響は防げます。
体重60kgの健康な人の場合、眠る3時間くらい前までに日本酒なら1合、ビールなら中~大ビン1本、ワインならグラス2杯を限度として、夕食時に晩酌として楽しむのがよいようです。
また、アルコールの分解で負担のかかる肝臓を労わるためにも、週1~2日は休肝日を作っておきましょうね。