服部産業医事務所の活動

ドキドキが止まらない

事務の武田です。
先日のとある夜、自宅で食事の支度をしていたとき
夫から電話がありました。

「事故に遭った」
「は?」
「だ~から、事・故・に・遭・っ・た」
電話口で “ワレワレハ宇宙人ダ”くらいの
区切りをつけた言い方で夫が私に告げます。
「誰が?」
「僕が」

夫が乗っていた自転車と自動車とが接触する事故に遭った、
と言っていると理解するまでしばらく時間がかかりました。
「遅くなるだろうから先に飯食ってて良いよ」
夫はそう言って電話を切りました。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
どうしたらいい?どうしたらいい?どうしたらいい?
落ち着け、私。落ち着こう、私。

とりあえず事故現場に向かおうと思い立ち上がりました。
しかし、これほど動揺している私が車を運転して現場に行くと
道中、私の方が事故を起こしそうなので
自宅から2km弱の事故現場まで走ることにしました。

平らなところでもつまづくような運動音痴のオバさんが
日頃、お尻の重さに負けて何もしない運動不足のオバさんが
月明りもない夜道をひたすら走りました。
以前、某電気屋さんでもらったカンテラを握りしめて走りました。
こんなことで役立つなんて、ありがとう電気屋さん。

脳内にはアドレナリンだかドーパミンだかが出てたのでしょう。
どこに隠し持っていたのかわからない力で走りました。

頭の中では悪いことばかり浮かんできます。
骨折?手術?硬膜外血腫?後遺症?ムチウチ?入院?リハビリ?
さっき電話で話せたのだから、
そんな大そうなことは起きていないとわかりそうなはずなのに、
変なスイッチが入ってしまったようで、心が叫びます。
夫よ、無事でいてくれ、夫よーっ!!

事故現場付近にたどり着いたとき、
坂の上でパトカーの赤色灯と思われる赤い光が
パラパラと回っているのが見えました。
あそこだ!
ラストスパートです。
坂道を一気に駆け上がりました。
心臓も息も限界です。

街灯の下に数名の人影があるのが見えてきました。
暗がりと逆光で誰が誰だかわかりませんでしたが、
こちらに背を向けて立っている体格の良い警察官っぽい方に
「すみません。夫が事故に遭って…」
と声をかけようとしたら、そのでっぷりとした背中の持ち主は

 

 

 

 

 

 

夫でした。
(あら、無事だったの)

 

 

 

 

 

 

街灯に照らされて浮かび上がったそのシルエットに
夫の無事な姿への安堵感よりも
思いがけず再認識した夫のデブ…もとい
増量ぶりへのショックの方が勝りましたが、
今はそれどころではありません。

夫の自転車の車体番号を、
暗がりの中で確認しようとしておられた警察官の方の手元を
前述のカンテラで照らしたり(カンテラ大活躍)
自転車が倒れないように支えたり、
持ち上げた自転車のタイヤが
警察官の方の頭に当たらないよう手を添えたり、
実況見分であれこれ尋ねられている口下手の夫をフォローすべく
補足説明しようと夫と警察官の方の傍に近づき、
「あ、奥さんはあちらに離れててください」
と軽く叱られたりしながら、
長い時間を経てようやく自宅に帰りついたのは午後9時過ぎ。
それから念のため、近隣の夜間救急病院へ行き
レントゲンを撮ってもらい骨折していないことを確認し、
再び自宅に戻れたのは深夜でした。

幸い大事には至らなかったことと、
事故のお相手の方が明らかに私達よりはるかに若いのに
一切、言い訳することなく誠実に対応してくださったことが救いでした。
その姿は、これが世にいう
「大人の対応」「神対応」というものかと思ったほどです。
年齢的には十分「大人」のはずですが、
救急病院での待ち時間が長いだろうからと
自宅からおやつを持って病院へ行こうとした夫とは大違いです。
(ちなみにバナナでした)

とにもかくにも胸がドキドキ、胃がキリキリした出来事でした。
警察の方曰く、自転車と車との事故は増えているとのことです。
皆様もどうぞお気を付けください。
ちなみに、事故現場まで走った後遺症で、
後日、猛烈な筋肉痛が私を襲ったことは言うまでもありません。
日頃から適度な運動が必要だと再認識した出来事でもありました。

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