服部産業医事務所の活動

ストレスチェック面接指導希望者数の推移は?

ストレスチェック制度が始まって、すでに6年が経ちました。もちろん事業所にもよりますが、概して高ストレス者の中の面接指導希望者数は初年度が最も多く、その後は次第に減っていく印象を持っています。高ストレス者の割合については大きな変化はありませんので、同制度が始まった当初は面接指導を目新しく感じ、希望される方が多かった可能性は考えられます。いずれにせよ産業医としては、満足度の高い面接指導を行えるよう日々精進しなければなりません。

 

メンタルヘルス不調者にとってのテレワーク

メンタルヘルス不調者にとってテレワークは良い方向と悪い方向どちらにも作用する可能性があります。毎日会社に出勤しなくてもよく、また職場の人間関係に悩んでいる場合は、他の社員と顔を合わせなくてすみますので、ストレスは軽減されます。一方で回りからの目が行き届かなくなりますので、たとえ本人のメンタルヘルス状態が悪化しても、だれにも気づかれないまま放置されてしまう懸念も十分にあります。挙句の果てに家飲みでの酒量が増加すれば、抑うつ症状はさらに悪化してしまうことにも。メンタルヘルス不調者に限ったことではありませんが、テレワークを行う場合、自己健康管理の重要性は非常に高いと考えられます。

GW明けのメンタルヘルス不調にご注意を

GWにリフレッシュされて仕事に臨まれている方も多いかと思いますが、逆に生活リズムを崩したり、余計なことを考えてしまったりしたことで、GW明けにメンタルヘルス不調を来す方が結構いるのも事実です。5月病という言葉もあるくらいですので、GW明けはメンタルヘルス的には要注意の時期になります。そういう方がいらっしゃったら、お声掛けをして本人の話を聴いていただきたいと思います。私はというとメンタルヘルス不調は来たしてはいないのですが、しばらくの間仕事から離れていましたので、頭の回転がかなり落ちているようです。これから修正していきたいと思います。

環境の変化に伴うストレスにご注意を

この時期は人の異動や昇進、昇格、組織体制の変更等に伴い、職場環境や仕事の進め方等に大きな変化を生じやすい時期です。そしてそれが悪い方向に作用すれば、人間にとって大きなストレスになり、身体的、精神的不調を来たすことになってきます。こうした不調が時間差で5月以降に表れてくるので、五月病と言われる所以です。この時期、回りの同僚や部下が何か不調を来たしていると思われる場合は、声掛けをしたうえで、充分に本人の話を聴いていただきたいと思います。もちろん産業医など産業保健スタッフに相談頂くことも必要です。

笑顔

こんにちは。保健師の宮本です。

駅のホームで電車を待っていると、女子高生がケラケラと楽しそうに笑っていました。
ケラケラと言うよりゲラゲラだったような・・・
それを見ながら、大人になったらそういう風に笑う場面は少なくなったなあと思いました。

先日、メンタルヘルスの講話でもお話しましたが、笑いはストレス解消にとても効果があることが研究で分かっています。
笑うことで、免疫力がアップし、心の刺激となって交感神経が活発になり、さらに副交感神経も働いてバランスが良くなります。

なかなか、大笑いする機会がないという場合は、作り笑いでも効果があるそうです。
口角を上に上げる動作だけでも違うそうです。人前では難しいですが、トイレに行ったときなど口角をピッとあげてみてください。
イライラした気分が少し落ち着いてくると思います。
「イライラしていると、笑うなどという心のゆとりなんかないよ」となりがちですが、あえて意識して笑顔をつくってみてはいかがでしょうか。
映画やドラマ、落語なども利用するのもいいですね。
最初は無理矢理な笑顔でも、ストレスが解消され、気持ちが変わってきて、本物の笑顔になるといいなと思います。

GW明けのメンタルヘルス不調にご注意

GWに入り、リフレッシュされている方も多いかと思いますが、この期間仕事のストレスがなくなる分、メンタルヘルス的に良い方向に働くとは必ずしもいえないようです。逆に長期の休みでリズムが狂い、GW明けにメンタルヘルス不調に陥る方は結構おられます。5月病という言葉もあるくらいですので、GW明けは充分に部下や同僚の観察、目配りをお願いいたします。

ストレスチェック面接指導

11月末の実施期限に間に合うよう駆け込みでストレスチェックを実施した企業が多かったこともあって、この時期面接指導の依頼が多く入っており、例年より忙しい年末となっています。といってもすべての企業から面接指導の依頼が入るわけではなく、高ストレス者率や面接指導を希望する方の割合は企業によってかなり差があります。高ストレス者率が高い企業が必ずしも面接指導を希望する方の割合が高いというわけではなく、またその逆も言えることであり、これらにはそれぞれの企業の体制や事情が反映されている気がしています。これから年数を重ねると、このあたりのことが分かってくるかもしれません。

こころだけでなく体も診なければならない

未治療の生活習慣病があり、メンタルヘルス疾患で通院治療中だった方ですが、生活習慣病の治療を開始し、そのコントロールが改善するにつれて、メンタルヘルス状態も改善、勤務状況も良くなってきたという事例。生活習慣病に伴う体調不良にひっぱられて、メンタルヘルス状態もなかなか改善しなかったと考えられます。身体症状が精神的ストレスによって惹き起こされている事例には日常よく遭遇しますが、その逆もあるということです。メンタルヘルス不全の方に対応する場合、こころだけでなく体も忘れずに診なければならないということですね。

誘因がないうつ病の再発

うつ病が仕事上のストレスなど何かの誘因により発症することは多いですが、再発を繰り返しているケースを観察していますと、会社が充分にストレスを軽減すべく配慮しているにもかかわらず、またプライベート上のストレスも特にないにもかかわらず症状が再発するケースが多い気がしますし、特に再発の回数が多いほど、その傾向が顕著になるようです。当然こうしたケースについては産業医としても対応に苦慮しますし、予後も良くないといわざるを得ません。

そろそろ始め時、紫外線対策①

おはようございます、保健師の山本です。
GWも終わり、そろそろ紫外線が気になる季節になってきましたね。
私は日光アレルギーなので、毎年GWあたりから油断すると手の甲やら顔やら首やらに発疹がでてかゆくて大変なことに・・・。

そこで今月は、紫外線対策についてお話ししたいと思います。
今回は紫外線の基礎知識として、紫外線の種類と紫外線によっておこる健康障害についてお話しします。

1.紫外線の種類
太陽の光には、目に見える光と、目に見えない赤外線、紫外線が存在しています。
紫外線は、その中でも波長が短くエネルギーの高い光で、波長によってUV-A、UV-B、UV-Cに分けられます。

●UV-A  
・地上に届く紫外線の約95%を占める。  
・物質を透過しやすいため、雲やガラスをすり抜ける。   
 ⇒天候や場所にかかわらず対策が必要。  
・UV-Bほど有害ではないが、真皮層にまで達する浸透力をもつことから、しわやたるみなど肌老化の大きな原因となっている。

●UV-B  
・地上に届く紫外線の約5%。  
・大気層で一部吸収されるが、一部は地表に到達する。  
・皮膚を火傷のように赤くしたり、シミ・そばかすを作るため、屋外での日焼けの主な原因とされている。   
 ⇒この光線の防御効果はSPFとして商品に明記されている。

●UV-C  
 ※通常オゾン層で吸収されるため地表には到達しないが、近年オゾン層の破壊が進んでいることから、その危険性が危惧されている。

2.紫外線による健康障害
紫外線による健康障害は、主に皮膚と目にあらわれます。

●急性のもの
①日焼け(サンバーン、サンタン)
 ※サンバーン:日差しを浴びて数時間後に皮膚が赤くなる日焼け。痛みがある。
 ※サンタン:赤みが引いた後の、黒くなった状態。痛みはない。
②紫外線角膜炎(雪目)  
 強い紫外線にばく露したときに見られる急性の角膜炎症で、結膜(白目)の充血、異物感、流涙がみられ、ひどくなると強い眼痛を生じます。雪面など特に紫外線の反射が強い場所で起きる“雪目(ゆきめ)”が有名です。昼間に紫外線にばく露した場合、夜から深夜あるいは翌朝にかけて発症し、大部分は24 〜48 時間で自然治癒します。
③免疫機能低下

●慢性のもの
①シワ( 菱形皮膚)
②シミ、日光黒子
③良性腫瘍
④前がん症(日光角化症、悪性黒子)
⑤皮膚がん
⑥白内障
 白内障は80以上のタイプがあるといわれていますが、日本人で最も多く見られる皮質白内障というタイプでは、紫外線との関係が知られています。
⑦翼状片  
 眼球結膜(白目)が翼状に角膜(黒目)に侵入する線維性の増殖組織で、瞳孔近くまで進展すると視力障害をきたします。通常は30 歳代以降に発症し、進行は早くありません。農業、漁業従事者など戸外での活動時間が長い人に多発し、紫外線ばく露を含めた外的刺激がその発症に関係すると考えられています。

紫外線というと、日焼けやシミ・シワと考えがちですが、他にも白内障等の病気とも関連があることは知らなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
次回は日焼け止め等日焼け対策についてお話ししたいと思います。

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