服部産業医事務所の活動

元請による巡視

建設業等における特定元方事業者、いわゆる元請は毎作業日に少なくとも1回作業場所の巡視を行わなければならないことが安衛法に定められています。下請けの作業者が現場でケガをすることを防ぐために、元請が毎日現場のパトロールを行う事が義務付けられているわけですが、パトロールを怠り書類送検された事例もありますので、十分に気を付ける必要があります。災害が起こっていなくても書類送検された事例もありますので、なおさらです。当然パトロールの記録も残しておく必要があります。

電気コード、コンセント火災に注意

たこ足配線やコンセントに埃がたまって起こるトラッキング現象は火災発生の原因になりますので、職場巡視の際にはこうした点もしっかり見ていく必要があります。実際にトラッキング現象が原因で大火災になった事例も経験しており、4Sの一つ、清掃の重要性を認識させられた次第です。

気が急かされる季節です

産業医訪問先から帰るとき、「また来年もよろしくお願いします。」と年末のあいさつをしなければいけない季節になりましたが、1年終わるのは本当に早いということを皆さんよく言われます。年末は大掃除、年賀状書き、その他もろもろやらなければいけないことも多く、この季節はなぜか気が急かされますが、それもあってか、街では交通事故処理が行われている場面によく出くわします。いくら年末で気が焦っても、交通事故だけには十分に気を付けないといけませんね。

助手席から物が落ちての事故

各社の安全衛生委員会で行われている業務中や通勤途中での交通事故発生報告のなかで結構多いのが、運転中に助手席から物が落ち、それに気を取られて目を離したすきに、運転を誤り事故につながったケースです。物が落ちるとどうしても咄嗟に目が行き手が出ますので、気をつけなければなりませんね。

ペットボトル容器へ薬剤などの液体を小分けにして入れておくことの危険性

職場巡視で現場に伺ってみますと、ペットボトルに薬品、薬剤や油、その他の液体が小分けにして入れてあるのを見かけることがあります。中に入っている液体が透明の場合は、水と見誤ってしまうこともあります。また中に入っている液体について容器に表示がなく、何が入っているのか分からない場合は誤って飲んでしまう危険性さえあります。基本的にペットボトル容器に現場で使用する液体を小分けにして入れておくことは禁止しておく必要があります。

安全VR教育なるものができたようです

どうやら安全VR(ヴァーチャルリアリティ)教育なるものが出現したようです。従来の実験型の危険体感教育と比べても、労働災害をVRを通し、より臨場感を持って体験できるという点で、とても有力な教育ツールになると思われます。自らが労働災害に遭う夢は今まで結構見てきましたが、夢ではなくVRの中で労働災害を体験することになります。決して現実の世界では体験したくないことですが。

 

転倒予防

こんにちは。保健師の宮本です。
10月10日は「転倒予防の日」です。

職場での転倒災害は、2020年で約31,000件(休業4日以上)となっており、労働災害の中で最も多い災害です。
転倒災害は、転倒の状況によっては重症化してしまい、休業が長引いてしまいます。
以下は転倒災害が増えている小売業・介護業向けの事業所への対策要請となっていますが、
どの業種でも起こりうる災害です。
これを機会に職場環境の見直しを行いましょう。

厚労省 10月10日は「転倒予防の日」、職場での転倒予防に取り組みましょう!
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21393.html

台風10号

先日の台風10号は進路が少し西にそれたこともありますが、北九州ではそれほど大きな被害が出ることなく、やり過ごすことができました。今回は前評判として観測史上もっとも猛烈な台風が来るということでしたので、多くの家庭や企業ではかなりの備えをして臨んだようでした。ちなみに製鉄所では高炉の操業を6時間前に休止させるほど、過去に聞いたことのないような徹底ぶりでした。まさに今回は備えあれば患いなしということを実感した台風でした。

労働災害発生後は冷静な対応を

労働災害発生後に、現場に対しあまりにも厳しくその責任を追及すると、その後その現場で何かインシデントが起こった際、都度報告すべきところ、それをためらわせるような雰囲気に職場がなってしまい、それが高じると労災隠しをする職場風土ができてしまいます。事後の処理、対応は災害を起こした現場を糾弾することが目的ではなく、その後類似した災害が再発するのを防止することを目的としており、精神論や感情論で進めるのではなく、理論的かつ冷静に進めていく必要があります。

本当は恐ろしい天井裏での作業

建設業関係で発生する労働災害のなかでも、天井裏での作業中に、何かの拍子に天井を踏み抜いて墜落するという事例を今までかなりの数耳にしてきました。天井裏での作業は足元に天井があり下を見通せない分、高所で作業を行っている感覚が薄れてしまいがちですが、実際には高いところで作業をしていますので、墜落すると重篤な災害になり、非常に危険な作業といえます。自分が墜落する夢も今までかなり見てきたこともあり、頭の中に恐怖感が刻み込まれている災害の1つです。

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