健診結果、見てますか?「血小板」
- 2015年03月24日
- 健康管理(宮本)
保健師の宮本です。
今週は健診項目の話題に戻って血球シリーズ第3弾、「血小板(Pt/Plt)」のお話です。
【血小板数の基準値(成人)】
基準値(男性) 15.5~36.5 (*104μl)
基準値(女性) 15.5~36.5 (*104μl)
Q.1 血小板数(PLT)から何が分かるの?
血小板(Pt/Plt)は傷口を塞いだり血を止める(固める)役割を持ちます。
そのため、健診以外では「すぐ/大きな青あざができる」「血がなかなか止まらない」「鼻血が出やすい」などの症状があるときに調べられる項目です。
Q.2 血小板数(PLT)異常は病気なの?
異常値であったからといってすぐに病気というわけではありませんし、他の要因と併せて初めて病気として診断されるケースもあります。
血小板数だけで判断するのあれば、15.0(*104μl)を下回る状態を「血小板減少症」と呼びます。
これは「傷口を塞ぐ」「血を止める」働きを持つ血小板が少ない状態ですので、Q1のように「血がなかなか止まらない」「すぐに/大きな青あざ(内出血)ができる」等比較的分かりやすい症状として現れます。
これくらいであれば特に支障なく日常生活を送ることができますが、頭部への刺激(飛んできたボールが当たる・転倒して頭を打ち付けるなど)によって「頭蓋内出血」になんてなってしまったら命に関わります。
また、「血小板以外」の血液成分も極端に減少している場合は血液造成の源である骨髄の病気であることもあります。
【血小板数(PLT)の数値が基準値より低い場合(例)】
・再生不良性の貧血
・急性白血病
・肝硬変 など
逆に40.0(*104μl)を上回る状態を「血小板増加症」と呼びます。
血小板の数が多くなりすぎると、血液が過剰に固まりやすくなります。
血液が固まりやすくなるということは、血塊や血栓ができやすいということです。
この血栓が血管を塞ぎ、脳梗塞や心筋梗塞などの危険性が高くなります。
【血小板数(PLT)の数値が基準値より高い場合】
・慢性骨髄性白血病
・真性多血症 など
以上のことから、少なすぎると少しの傷でも血が止まらなくなり、逆に多すぎると血が固まり血管を塞ぐリスクが高くなる(血塊・血栓)という危険性があります。
そしてそして!
今までご紹介してきた血液シリーズ同様、
実は血小板も献血(成分献血・400ml献血)で診断できるんです。
安心のために確認だけしておきたい!病院が嫌い!検査費が勿体ない!という方はとりあえず献血で調べてみてはいかがでしょうか。
献血でも「病院に行った方が良いですよ」と言われたり書かれていた方は、今度こそ病院に行くことをお勧めします。