服部産業医事務所の活動

その腹痛、胃が痛いわけではないかもしれません➀

おはようございます、保健師の山本です。
今週は雨が続きますね。
週末から来週にかけては台風の影響も気になるところです。

さて、今回は「腹痛」に関連して、『胆石』について取り上げたいと思います。
ちなみに私も人間ドックで発見され、内視鏡で手術した口です。
もし体験談を聞きたい方がいましたら、保健指導等で伺った際に聞いていただけたらと思います。

1.そもそも胆石とは?
 胆石とは、胆のう内にできた胆のう結石のこと。胆石は無症状のまま年をとるとともに少しずつ大きくなっていくことが多いです。近年、患者の体の負担の小さな手術が普及し、胆石が原因で起こる病気のリスクが高い人を早く発見し、積極的に治療を行うケースが増えてきました。
 
胆のうはみぞおちと右の脇腹の間にある小さな袋状の臓器で、胆汁という脂肪の消化を助ける消化液を貯蔵・濃縮し、食べたものを消化する仕組みで重要な働きをし、胆石は、この胆汁に含まれる成分(コレステロールなど)が結晶化してできます。

 胆石は、できる場所によって3つに分けられます。1つ目は「胆のう結石」といい、胆のうの中にできるタイプ。2つ目は「総胆管結石」。胆のうから続く胆管と肝臓から続く胆管が合流したところから十二指腸までの部分を「総胆管」といい、ここにできる胆石のことです。さらに、まれに肝臓内の胆管に胆石ができることがあり「肝内結石」といいます。

 胆石症になりやすい人の特徴を示すのが5つの「F」。(1)「40代以降の中高年」(Forty)、(2)「肥満や過体重」(Fat)、(3)「元気で食欲おう盛」(Fair)、(4)「女性」(Female)、(5)「子供を2人以上産んでいる」(Fertile)――これらが当てはまる人は胆石ができやすいと言われています。女性に多い理由はよく分かっていませんが、更年期を境に女性ホルモンが低下して、脂肪分解の力などが変化するからではないかと考えられています。

2.症状がなくても見つかるケースが増えている
 典型的な症状は「身をよじるほど痛い」といわれる胆石発作。もっとも多いのは腹痛・背部痛です。「みぞおちから右脇腹にかけての痛み」「背中や右肩の痛み」に加え、「腹部の膨満感」や「吐き気・おう吐」といったものもあります。この痛みは、多くが食事と関連して起こり、特に脂っこい食事をとった後に起こりやすいのが特徴で、食後30分から2時間ぐらいで軽くなり消えることが多いです。
 胆石症は激痛が起こる病気として知られていましたが、最近は健康診断や人間ドックの際に無症状で発見されることが増えています。体への負担が少ない超音波(エコー)検査やMRCP(磁気共鳴胆管膵管造影)など画像検査の技術が進歩し、早期のうちに胆石がみつかる人が増加しているのです。

 症状がないまま推移することも多いですが、「食後の胃もたれ」「各部の痛み」といった不調の背景に胆石が隠れていることがあるので注意が必要です。

ちょっと長くなりましたので、続きは次回にしたいと思います。

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