服部産業医事務所の活動

先週末に勉強会を行いました

先週末に非常勤の修練医の先生方と勉強会を行いました。うちの事務所での産業医活動を題材に、4人の先生がWEB発表をされました。今回取り上げられたテーマとしては、生活習慣病コントロール不良者への改善指導、頸肩腕への作業負荷の評価、騒音職場改善の取り組み、難病者の治療と就労の両立支援でしたが、どれも実務的かつ充実した内容で、互いに有意義なデイスカッションを行うことができました。西先生、前野先生、佐藤先生、寺坂先生、ご発表お疲れ様でした。

濃厚接触者の特定について

福岡県保健所では当面の間、積極的疫学調査の対象を重症化リスクのあるものが多数いる施設(医療機関、高齢者施設、障がい者施設)と陽性者の同居家族とすることが決定しました。その為、重点化対象施設以外では、施設調査が行われないことなりますので、各事業所等では、チェックリストや資料を参考に「濃厚接触者に該当する可能性がある方」の特定をすることになります。
以下ご参照ください。

なお、北九州市保健所は本日時点では、今回の発表の動きにはなっておらず、従来通り濃厚接触者の特定を行うとのことです。但し、今後の感染者の発生状況によって対応が変わってくるとのことでした。

福岡県HP
【新型コロナウイルス感染症の陽性者の急増に伴う積極的疫学調査の重点化について】
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/jyuutenka.html#at-2

▽施設・学校・職場等で陽性者が発生した場合の対応について
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/154568.pdf

▽職場で陽性者が発生した場合の対応 一般事業所向け
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/attachment/154570.pdf

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【62】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2022年1月24日
【62】 オミクロン株に対しても基本的な対策が大切です

企業の経営者・担当者のみなさま、主に流行する変異株がオミクロン株になっても、基本的な感染拡大防止策は従来と同じです。

1. 課題の背景:
2021年10月から12月まで低水準であった日本国内の感染確認者数が2022年1月に入って急増し「第六波」とも呼ばれています。主なきっかけとして、年末年始に人と人との接触機会が増えたことに加え、B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)からB.1.1.529系統の変異株(オミクロン株)による流行に置き換わりつつあることが考えられます。今回はオミクロン株の特徴とともに、職場での対策の方向性について解説します。

2. 企業でできる対策:
○ オミクロン株の特徴を知る。
○ 「密」を避けるなどの基本的な対策を継続する。
○ 3回目を含む新型コロナワクチン接種を推奨する。

2-1. オミクロン株の特徴
(1) 従来のウイルスと異なる特徴
・ 他の人に感染しやすい
・ 潜伏期間が短い: デルタ株は約5日、オミクロンは約3日
・ 重症になる確率は低い
(2) 従来のウイルスと変わらない特徴
・ 主な感染経路は飛沫感染と接触感染 →基本的な感染拡大防止策も変わらない

オミクロン株は、デルタ株までの従来のウイルスよりもさらに他の人にうつりやすく、また短い日数のサイクルで感染者が増えていくため、地域によってはこれまで経験したことのない数が報告されています。重症になる確率が低い点についても、感染しやすさと併せて考えると素直に喜ぶことはできません。例えば自分一人が感染した場合に重症化する確率は従来の半分だったとしても、同じ地域の患者数が従来の2倍以上に増えると重症者の人数は増えてしまい、医療機関の逼迫につながります。企業においては、同時期に感染者または濃厚接触者となって出勤できない従業員が増えると事業運営への影響も大きくなってしまいます。
一方、従来のウイルスと変わらない特徴は、主な感染経路が飛沫感染(いわゆる「エアロゾル感染」を含む)と接触感染であることです。これは、基本的な感染拡大防止策も従来と変わらないことでもあります。

2-2. 基本的な対策の継続
○ 個人レベルの対策
・ 「3密(密集・密接・密閉)」や「特にリスクの高い5つの場面の回避」
・ 他の人がいる場所でのマスク着用(できるだけ不織布マスク)
・ 共用物に触った後、食事の前後などの手洗いまたはアルコール手指消毒
○ 職場や学校における対策
・ テレワークの推奨
・ こまめな換気
・ 体調不良時は出勤しないこと(自宅療養または医療機関受診)の周知

個人レベルでは、これまで繰り返し呼びかけられてきた「3密(密集・密接・密閉)」や「感染リスクが高まる5つの場面」の回避、他の人のいる場所でのマスク着用、共用物に触った後などのこまめな手洗いまたは手指消毒が引き続き大切です。
職場や学校における対策も変わりません。対策の狙いは、もし誰かが感染したとしても職場内での拡大を抑え、濃厚接触者を減らすことで事業運営への影響を最小限にすることです。テレワークを推奨して同じ場所に集まる人数を減らす、それでも人が集まる場所はこまめに換気する、そして体調に異変があるときは出勤を控えるといったポイントは必要に応じ再周知しましょう。

2-3. 3回目を含む新型コロナワクチン接種の推奨
オミクロン株は新型コロナワクチン接種済の人でも感染しやすいと考えられています。その背景のひとつとして、2回目接種から6か月を過ぎると抗体価が低下してくることが挙げられています。ただし、免疫の仕組みは抗体だけではなく、他の様々な細胞の働きも関係しますので、接種前と全く同じ状態に戻るわけではなく、感染しても重症になる確率は未接種者より低くなります。
本情報配信の第61回でも取り上げた追加(3回目)接種は「ブースター接種」とも呼ばれ、すでに行われている諸外国ではオミクロン株に対しても感染および重症化を防ぐ効果が報告されています。日本国内での対象者は、64歳以下の方の場合、2回目接種から8か月以上経過したことが条件とされていたところ、政府で接種時期の前倒しが検討された結果、2022年3月からは1か月短い7か月以上経過した人が対象となる予定です。

3. 関連情報リンク:
1) 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について > 国内の発生状況など
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html
2) 厚生労働省 (2022年1月版)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識
https://www.mhlw.go.jp/content/000788485.pdf
3) 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード
オミクロン株の特徴を踏まえた効果的な対策(令和4年1月21日公表)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000885350.pdf
4) Yahoo! JAPANニュース(忽那賢志)
新型コロナ 日本・世界中で急激な感染者の増加 なぜオミクロン株は広がりやすいのか?
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20220119-00277602
5) 厚生労働省 追加接種(3回目接種)についてのお知らせ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_booster.html

文責:田原 裕之(産業医科大学 産業精神保健学)

動画を下記で配信しております。
〇第60回動画「後遺症を抱える従業員の職場復帰への配慮」

https://www.youtube.com/watch?v=wnvvfRhe_Kk

 

冬場に多い帯状疱疹

基本的に帯状疱疹は年間を通じて発生しますが、冬場の寒い時期に多く発生する印象があります。すでに今年に入り自分の関係先で数件耳にしました。こう気温が下がると、寒さそのものが人間の体にとってストレスになることの他に、寒さによって体力が奪われ帯状疱疹になっているものと思われます。真夏も体力を消耗しますが、真冬も外に出る仕事をしていると体力をかなり消耗しているのを自分自身感じています。やはりしっかり防寒して十分に睡眠を取ることが求めれらますね。

事業所の飲酒運転根絶 取り組み強化

点呼とアルコール検知の義務化の対象が
乗車定員が11人以上の白ナンバー車1台以上を保持、
または白ナンバー車5台以上を保持
する企業に拡大されます。

2022年4月からは目視確認
2022年10月からはアルコール検知器での確認になります。
準備は進んでいますでしょうか。
安全運転管理者の選任や届出も
必要になりますので
早め早めに取り組みましょう。


安全運転管理者の業務の拡充 警察庁

暖房による体調不良

寒い日が続いていますね。
しかし、暖房が効いた部屋に長い時間いると、体調が悪くなることがありませんか。
これは夏の冷房の時と同じで、外と部屋の気温差により自律神経の働きが不調になってしまうことと、暖房による乾燥で脱水症状を引き起こしているためと言われています。
目や鼻、皮膚の乾燥を感じると共に、ひどい場合は頭痛や吐き気を伴うこともあるようです。
夏場と違って汗をかきにくいので水分摂取量も少なくなりがちです。この乾燥する時だからこそ水分摂取が必要になります。
また、症状が出た場合は、暖かい部屋から少し離れて、水分をしっかり摂って様子をみましょう。
部屋の湿度も下がってしまうことが多いので、加湿をするなど環境調整もお願いします。

3回目のワクチン接種を受けました

先日9日にコロナワクチンの3回目の接種を受けましたが、今回は打った翌日に結構倦怠感が生じ、37度ちょうどでしたが発熱もありました。ちなみに2回目までは同じく腕は痛かったものの、全身症状はほとんど生じませんでしたので、今回は自分でも少し意外でした。幸い連休中でしたので、次の日は家でゆっくり過ごし、日常生活に支障はありませんでした。まあこれでしっかり抗体価は上がってくれるものと思いますし、まだまだ自分は若いと前向きにとらえることのできた3回目でした。

業務開始

年末からがっつりお休みをいただき
今週が仕事始めでした。
例年はメールに
「明けましておめでとうございます」と
一言添えますが
さすがに10日過ぎて
お正月気分なのはよろしくないので
年明けのイベント感のないまま
通常業務がスタートしております。

ちょうど休み中に
3回目の新型コロナワクチンの接種&
副反応の期間を終え
体調万全で業務開始しております。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 【61】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2022年1月11日付
【61】 新型コロナワクチンの追加接種(3回目接種)について

経営者・総務人事担当者のみなさま、新型コロナワクチンの追加接種(3回目)が行われる方針となっています。追加接種について従業員へ情報提供をしていますか?

1.課題の背景:
日本人の約8割が新型コロナワクチンを2回接種完了しています。新型コロナワクチンの感染予防効果等は時間の経過に伴い徐々に低下していくことが分かってきています。このため、2回目の接種完了から原則8ヶ月以上経過した方に、追加接種(3回目)を実施することとされ、医療従事者への追加接種が進められています。追加接種では1・2回目と異なるワクチンを用いることができるなど今までの接種との変更点がいくつかあります。従業員が正しい情報に基づきワクチン接種を検討できるよう情報提供を行いましょう。

2.企業でできる対策:
〇 追加接種(3回目)の必要性、効果について情報提供する。
〇 追加接種と初回接種(1・2回目)との共通点と相違点について情報提供する。
〇 初回接種とは異なるワクチン追加接種で使用すること(交互接種)について情報提供する。
※以下の情報は2022/1/11時点の情報であり、今後新しい知見により更新されることがある。

1) 追加接種(3回目)の必要性、効果について情報提供する。
□ 新型コロナワクチンの感染予防効果はピークの88%から、接種後5か月後には47%まで時間の経過に伴い徐々に低下していく(数字はファイザー社のものであるが、モデルナ社も概ね同様)ことが報告されている。
□ 重症化予防効果は比較的保たれるものの、60歳以上において、接種完了から半年以降で重症例の発生率が増えてきているとの報告がある。
□ 追加接種を行うことで、新型コロナウイルスに対する抗体量が増やし、感染予防効果や重症化予防効果等を高める必要がある。
□ 既に諸外国(イスラエル、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、カナダほか)でも追加接種が行われている。

2)追加接種(3回目)と初回接種(1・2回目)の共通点と相違点について情報提供する。
□ 追加接種の接種対象者は18歳以上で、2回目の接種完了から原則8か月経過した者。
(医療従事者、高齢者では前倒しが決定)
□ 追加接種でも接種券が届き、接種申し込みをする流れは初回接種と同様。
□ 追加接種には、初回接種に使用した新型コロナワクチンに関わらず、ファイザー社かモデルナ社(追加接種時は初回接種の半量)の新型コロナワクチンを用いる。
□ 副反応はファイザー社・モデルナ社いずれの場合も、2回目の接種後と比較して発現傾向は概ね同様。
□ 初回接種時と比較して追加接種時に発生割合が高い傾向を認めたのは、脇の下の痛み(1.34%→5.03%)、リンパ節症(リンパ節の腫れ)(0.95%→1.33%)及びリンパ節痛(0.48%→0.76%)※( )内は2回目接種時→3回目接種時の発生割合

3)初回接種(1・2回目)と異なるワクチンを追加接種(3回目)で使用すること(交互接種)について情報提供する。
□ 交互接種であっても同じ種類のワクチンを用いる場合と同様に抗体量の上昇が認められワクチンの有効性も同等と考えられている。
□ 交互接種を伴う追加接種であっても、接種直後の副反応の発生頻度は変わりない。
□ 欧米諸国でも交互接種を認めている(追加接種にはファイザー社、モデルナ社等のmRNA新型コロナワクチンを推奨)。

3.関連情報リンク:
(1)新型コロナワクチンについて(首相官邸)
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html
(2)新型コロナワクチンQ&A 追加接種(厚生労働省)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/booster/
(3) 新型コロナワクチンの効果の推移
(第26回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/uploads/11-1.pdf
(4) 追加接種の効果(ファイザー社)
(第26回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/uploads/11-2.pdf
(5) 追加接種でモデルナ社ワクチンを用いることの有効性・安全性
(第27回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/uploads/11-2%20%281%29.pdf
(6) 追加接種における交互接種、組み合わせに関する諸外国の状況
(第27回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料より抜粋)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/uploads/11-5%20%281%29.pdf
(7)追加(3回目)接種に使用するワクチンについてのお知らせ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/000867955.pdf

文責:守田 祐作(産業医科大学 健康開発科学)

動画を下記で配信しております。
〇第60回動画「後遺症を抱える従業員の職場復帰への配慮」
https://www.youtube.com/watch?v=wnvvfRhe_Kk

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。産業医は本日より仕事始めになります。年末年始、多少酒量は多かったですが、結構規則正しい生活と腹八分目を心がけ、ランニングも毎日欠かさず行っていましたので、割と健康的に過ごしたお正月でした。昨日は仕事始めに向けて片付けや準備も行いましたので、今日はすんなり仕事に入れそうです。今年も新たな発見、人や仕事との出会いに期待しつつ、心新たに頑張りたいと思います。それでは今年もよろしくお願いします。

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