服部産業医事務所の活動

梅雨時期の安全対策

こんにちは、保健師の宮本です。梅雨の時期は、雨や湿気の影響で職場の環境が変化し、思わぬ事故やケガにつながることがあります。「少し滑りやすいだけ」「急いでいるから…」という油断が、転倒や作業中の事故を招くことも少なくありません。

梅雨時に増えやすいリスク

⭐︎床や通路が濡れて滑りやすい
靴底についた水分や泥で、転倒する危険が高まります。

⭐︎視界が悪くなる
雨で周囲が見えにくくなり、フォークリフトや車両との接触リスクが高まります。

⭐︎湿気による疲労や集中力の低下
高湿度の環境では体力を消耗しやすく、判断力や注意力も低下しがちです。

今日からできる安全対策

✔︎濡れた床はそのままにせず、早めに拭き取る
✔︎通路や階段では慌てず、手すりがある場所では積極的に利用する
✔︎靴底のすり減りや汚れを確認し、滑りやすくなっていないか点検する
✔︎体調が優れないときは無理をせず、早めに相談する
✔︎「危ない」と感じた場所は、そのままにせず周囲へ共有する

安全は一人ひとりの気づきからです。梅雨時は、いつもと同じ作業でも環境が変わることでリスクが高まります。

特に安全靴についてですが、梅雨時は、安全靴が濡れたり、靴底が摩耗したりすることで滑りやすくなります。毎日の作業前に、次のポイントを確認しましょう。

✔︎靴底がすり減っていませんか?
溝が浅くなるとグリップ力が低下し、濡れた床で滑りやすくなります。

✔︎土や油が付着していませんか?
作業前後に靴底を確認し、付着物は取り除きましょう。

✔︎ 靴ひもやベルトはしっかり締めていますか?
緩んだままでは足元が不安定になり、つまずきや転倒の原因になります。

✔︎靴の中まで濡れていませんか?
濡れた状態が続くと足の疲労が増すだけでなく、皮膚トラブルの原因にもなります。乾燥させ、必要に応じて替えの中敷きや靴下を活用しましょう。

安全靴は「履いているだけ」で安全になるわけではありません。
日頃の点検と正しい履き方が、転倒災害の予防につながります。毎日の始業前に、安全靴の状態もぜひ確認しましょう。

引き続き「そうめん」のはなし

こんにちは、保健師の宮本です。服部産業医の記事に引き続きまして、そうめんについてご紹介です。

これから暑くなる時期の食事、「そうめんだけ」になっていませんか?暑い日が続くと、食欲が落ちて「とりあえずそうめんで済ませよう」となりがちです。

そうめんは手軽で食べやすい一方、主な栄養素は炭水化物です。そうめんだけの食事が続くと、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足しやすくなり、疲れやすさや夏バテの原因になることがあります。

そこでそうめんを食べるときは、次のような食材をプラスしてみましょう。

➕ たんぱく質

  • ゆで卵
  • 温泉卵
  • 蒸し鶏
  • 豚しゃぶ
  • ツナ
  • 納豆
  • 豆腐

➕野菜

  • トマト
  • きゅうり
  • オクラ
  • 大葉
  • みょうが
  • わかめ

おすすめの組み合わせは

  • そうめん+豚しゃぶ+オクラ
  • そうめん+蒸し鶏+トマト
  • そうめん+温泉卵+納豆
  • そうめん+ツナ+野菜たっぷりサラダ

暑い時期は「食べやすいものを選ぶ」ことも大切ですが、「何を足すか」を意識することも大切です。そうめんだけで済ませず、「たんぱく質を1品、野菜を1品」プラスして、夏を元気に乗り切りましょう

伝統の高炉そうめん

製鉄所の溶鉱炉の炉前作業は知る人ぞ知る高熱重筋作業ですが、この現場で働く作業者の間で今でも受け継がれて食べられているのがそうめんだそうです。この高炉そうめんは毎日だれかが輪番でそうめんをゆがき、出汁もこだわって作る秘伝の出汁だそうで、この高炉そうめんをおいしく作れるようになったら一人前の高炉マンとまで言われているようです。炉前の作業者は高熱環境下の仕事で汗をびっしょりとかいているので、休憩中に食べるそうめんはのどごしがよく、好まれるのだと思います。今更ながら先日の職場巡視で製鉄所の伝統を知った次第です。

健康診断は「受けるだけ」で終わらせない

こんにちは、保健師の宮本です。弊社にも春に受けた健診結果が届き始めました。健康診断は「受けるだけ」で終わらせないことが大切です毎年実施される健康診断。「結果を見ても特に異常がなかったから大丈夫」「忙しくて結果をしまったまま」という方もいるのではないでしょうか。

しかし、健康診断の本当の目的は、その年の健康状態を確認するだけではありません。毎年の結果を比較し、自分の体の変化(経年変化)を把握することにあります。

例えば、血圧や血糖値、コレステロール値が基準範囲内であっても、数年前と比べて徐々に上昇している場合があります。

✔︎体重が毎年少しずつ増えている

✔︎血圧が年々高くなっている

✔︎血糖値や中性脂肪が上昇傾向にある

✔︎肝機能の数値が少しずつ悪化している

このような変化は、将来の生活習慣病のサインかもしれません。「今は正常だから大丈夫」ではなく、「昨年と比べてどう変化しているか」を見ることが健康管理の第一歩です。

「再検査」「要精密検査」と判定された場合は、症状がなくても医療機関を受診しましょう。生活習慣病やがんなどの病気は、初期には自覚症状がほとんどないことが少なくありません。再検査や精密検査は「病気がある」という意味ではなく、「詳しく確認しましょう」というサインです。受診を先延ばしにしている間に病気が進行してしまうケースもあります。

早期発見・早期治療ができれば、治療の負担を軽減できるだけでなく、仕事や生活への影響も最小限に抑えることができます。

また健診結果は、日々の生活習慣を映し出す「健康の通知表」です。結果を見ながら、次のような点を振り返ってみましょう。

✔︎食事の量や内容は適切だったか

✔︎運動不足になっていないか

✔︎睡眠時間は確保できているか

✔︎飲酒量が増えていないか

✔︎喫煙習慣を見直せないか

✔︎ストレスをため込んでいないか

大きな改善を一度に行う必要はありません。「エレベーターではなく階段を使う」
「夜食を週に1回減らす」
「寝る前のスマートフォン時間を短くする」

など、小さな行動の積み重ねが将来の健康につながります。健康診断は受けることがゴールではありません。

年に一度の健康診断を、自分自身の健康と向き合う機会として活用しましょう。

アイススラリー冷蔵庫登場

現場に出る前に飲んで予め身体を内部から冷やしておくことにより熱中症の予防を図るプレクーリングは、最近熱中症発生リスクの高い現場ではよく行われるようになりました。このプレクーリングではアイススラリーの飲用が一般的であり、各メーカーより色々な製品が市販されていますが、先日の職場巡視で、このアイススラリーを自らが作ることができるアイススラリー冷蔵庫なるものが出ていることを知りました。予め飲料を冷蔵庫に入れ、温度調節をしながら凍らせておき、取り出した後に衝撃を加えることでアイススラリーが出来上がるという代物です。大量にアイススラリーを飲用する現場では重宝されると思いますが、1シーズンあたりのリース料を聞くと結構高い額でした。ただ導入を検討する余地はあると思います。

糖尿病の方は熱中症に要注意

こんにちは、保健師の宮本です。暑い日が続いていますが、糖尿病の方は特に熱中症に注意が必要です。

糖尿病では、血糖値が高い状態が続くことで血管や神経に影響が及び、汗をかきにくくなることがあります。そのため体温調節がうまくできず、熱中症になりやすくなります。

また、血糖値が高いと尿と一緒に糖や水分が排出されるため、脱水になりやすいことも特徴です。特に高齢の方は喉の渇きを感じにくく、水分補給が遅れがちになるため注意が必要です。

熱中症の主な症状としては

・めまい
・顔のほてり
・筋肉痛や足のけいれん
・強いだるさ
・吐き気
・汗のかき方がおかしい
・体温が高い
・まっすぐ歩けない
・呼びかけへの反応が鈍い
・自力で水分補給ができない

このような症状がある場合は、すぐに涼しい場所へ移動し、体を冷やして水分・塩分を補給しましょう。症状が改善しない場合や意識がはっきりしない場合は、速やかに医療機関を受診してください。

糖尿病の方が熱中症になると、脱水で血糖値が上昇しやすくなります。重症化すると命に関わる状態になることもあります。

一方で、熱中症による体調不良で食事が摂れなくなると、糖尿病治療薬やインスリンの影響で低血糖を起こすこともあります。

糖尿病の方が発熱や下痢、食欲不振などで普段通りに食事ができない状態を「シックデイ」といいます。シックデイ時は血糖値が大きく変動しやすいため、次の点に注意しましょう。

① 脱水を予防する
こまめな水分補給を心がけましょう。

ただし、スポーツドリンクには糖分が多く含まれているため飲み過ぎには注意が必要です。普段の水分補給は水や麦茶を基本とし、大量の汗をかいた時にスポーツドリンクや経口補水液を上手に活用しましょう。主治医に業務内容を伝えて、どんなスポーツドリンクをどのくらいなら飲んでいいかを確認してください。

② インスリンを自己判断で中止しない
インスリンを中止すると、重篤な高血糖を引き起こす危険があります。食事が摂れない場合の対応については、事前に主治医へ相談しておきましょう。

※飲み薬についても自己判断で中止せず、主治医に相談してください。

この夏を元気に過ごすために

・のどが渇く前に水分補給をする
・エアコンを適切に使用する
・暑い時間帯の運動や屋外活動を避ける
・帽子や日傘を活用する
・スポーツドリンクの飲み過ぎに注意する
・体調不良時は無理をしない

糖尿病のある方は、熱中症対策と血糖管理の両方が大切です。暑い夏を安全に乗り切るために、早め早めの対策を心がけましょう。

 

【管理者の皆さまへ】

糖尿病のある方は、脱水や体温調節機能の低下により熱中症のリスクが高くなります。本人が「大丈夫」と言っていても、体調の変化に気付きにくい場合があります。

特に暑熱環境下での作業では、

・こまめな休憩や水分補給ができているか
・顔色が悪くないか
・普段より元気がない、反応が鈍いなどの変化がないか
・体調不良を我慢していないか

を意識して確認してください。

また、「少し休んで」「水分を摂ろう」と声を掛けやすい雰囲気づくりも重要です。

熱中症は早めの対応が重症化予防につながります。「いつもと様子が違う」と感じた場合は、無理をさせず休憩や受診を勧めましょう。

管理者の気付きと声掛けが、熱中症の重症化防止につながります。

日本産業衛生学会への参加と服部尚見取締役の退任について

先週大阪の日本産業衛生学会に事務所のスタッフとともに参加してきました。3日間ほぼフルに出席したなかで、今回は生活習慣病のエビデンスに関するシンポジウムや教育講演が多く組まれていました。他のテーマも含め知識のアップデートをすることができました。それから5月末をもって服部尚見取締役、産業カウンセラーが退任したことをお知らせいたします。長年にわたりクライアント企業のご支援を得ながら、産業カウンセラーとして仕事を全うすることができました。本人に代わりお礼申し上げます。

ご家庭での血圧を測っていますか?

こんにちは、保健師の宮本です。みなさんは自宅で血圧を測る習慣がありますか?

健康診断で「血圧が少し高めですね」と言われても、「たまたまかな?」と思ってそのままにしていませんか。

実は、血圧は測る場所や時間、体調によって変動します。
職場や病院で測ると緊張して高くなることもあり、逆に普段は高いのに健診時だけ正常という場合もあります。

そこで大切なのが「家庭血圧」です。

家庭血圧には次のようなメリットがあります。

・普段の血圧の状態が分かる
・高血圧の早期発見につながる
・治療や生活習慣改善の効果を確認できる
などです。

測定のポイントは、

・朝(起床後1時間以内、排尿後、朝食前、服薬前)
・夜(就寝前)
・椅子に座って1~2分安静にしてから測る

ことです。

毎日でなくても、まずは週に数回から始めてみましょう。

また、すでに高血圧の治療を受けている方にも家庭血圧測定はおすすめです。日々の血圧を記録することで、薬の効果や血圧の変動を把握しやすくなり、より適切な治療や健康管理につながります。

高血圧は自覚症状が少ないため、「サイレントキラー」とも呼ばれています。
だからこそ、普段の血圧を知ることが健康管理の第一歩です。

測定した血圧は記録しておくことが大切です。血圧手帳やスマートフォンのアプリなどを活用して継続的に記録することで、ご自身の血圧の傾向や変化に気づきやすくなります。医療機関を受診する際にも、日頃の血圧の状況を正確に伝えることができ、診断や治療に役立ちます。

ご自身やご家族の健康のために、今日から家庭血圧測定を始めてみませんか?

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