京都で起きた悲惨な事故について その3
- 2012年04月14日
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てんかんの持病のある方が、会社にそれを申告することなく危険な業務についているということはあり得ることです。申告すると就職に不利になるのではないかという心理が働くため持病を隠して入社し、仕事中に発作が起こって初めててんかんの持病があることが発覚するというケースを今までに数例経験したことがあります。このような場合、会社が行う健康診断の病歴にもてんかんの記載のないことがほとんどであり、会社としては事前に手の打ちようのないのが事実です。逆に本人が会社にてんかんの持病があることを申告していたにもかかわらず、あるいは会社の健康診断で申告していたにもかかわらず、会社が何ら配慮することなく本人を危険な業務につけ、その結果重大な事故に至った場合、今度は会社の過失になりますので、安全配慮義務を怠ったとして会社が管理責任を問われることになります。したがってそのような社員がいた場合、会社は産業医に意見を求めたうえで本人を危険でない適正な業務につける必要が出てきます。こうして考えると産業医の判断というのは非常に責任が重く、かつ重要ですね。