破れた保護手袋を使っての薬傷
- 2014年11月27日
- 未分類
保護手袋の破れた穴から酸が入り、手に被液し、薬傷を負うという事例が比較的短期間の間に相次いで発生しました。当たり前のことですが、保護具は万全な状態で使用することがいかに大切かを実感した次第です。保護具の点検は入念に行いましょう。
保護手袋の破れた穴から酸が入り、手に被液し、薬傷を負うという事例が比較的短期間の間に相次いで発生しました。当たり前のことですが、保護具は万全な状態で使用することがいかに大切かを実感した次第です。保護具の点検は入念に行いましょう。
皆さんおはようございます、保健師の山本です。
22日~24日にかけての連休が今年最後の3連休だったそうですが、皆さんいかがお過ごしでしたか?
ちょうど紅葉も見ごろだったみたいですし、お天気にも恵まれたのでお出かけを楽しまれた方も多いのではないでしょうか。
私はというと、昨日からの喘息発作がなかなか落ち着かず…本人より周り方が心配してくださるので心苦しいのですが、今しばらく咳が止まるまで時間を要しそうです。
さて先月末、福岡産業保健総合支援センターで開催された特殊健康診断に関する研修会に参加してきましたが、その内容からのブログの続きもいよいよ最後となりました。
2014年11月1日より、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則、特定化学物質障害予防規則の改正政省令・告示が施行・適用されました。
4回目の今回は、有機溶剤から特定化学物質の第2類物質の「特別有機溶剤等」に位置付けが変更になった残りの9物質についてのご紹介の続きとなります。
2.主な改正内容(発がん性を踏まえた措置)
A.作業記録の作成(特化則第38条の4)
常時作業に従事する労働者について1カ月以内ごとに次の事項の記録が必要。
➀ 労働者の氏名
➁ 従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間
➂ 特別管理物質により著しく汚染される事態が生じたときは、その概要及び 事業者が講じた応急の措置の概要
B.記録の保存の延長(特化則第36条、36条の2、38条の4、40条)
有害性(発がん性)の遅発性の影響を踏まえ、次の書類の30年間の保存が必要。
なお、記録の保存は書面の保存に代えて電磁的記録による保存が可能です。
➀ 健康診断個人票
➁ 作業環境測定の記録
➂ 作業環境測定の評価の記録
➃ 作業記録
C.有害性等の掲示(特化則第38条の3)
作業に従事する労働者が見やすい箇所に、次の事項の掲示が必要。
➀ 名称
➁ 人体に及ぼす作用
➂ 取扱上の注意事項
➃ 使用保護具
3.規制対象の範囲
対象となる業務は、「クロロホルムほか9物質」「クロロホルムほか9物質の含有物」を用いて屋内作業場等において行う有機溶剤業務(以下「クロロホルム等有機溶剤業務」)
(有機溶剤業務及び屋内作業場等の範囲は有機溶剤中毒予防規則と同じ)
※[容器・包装への表示]については有機溶剤業務用に限らず、すべての物 が対象
4.健康診断*特化則第39条~第42条、別表第3~第5
A.クロロホルムほか9物質の特殊健康診断項目(ジクロロメタンを除く)(クロロホルムほか9物質の単一成分1%超に適用)
➀ 業務の経歴の調査
⓶ 作業条件の簡易な調査
➂ クロロホルムほか9物質による健康障害等の他覚症状および自覚症状の既往歴の有無の調査
➃ クロロホルムほか9物質による健康障害等の他覚症状または自覚症状の有無の調査
➄ 尿中の蛋白の有無の検査
➅ 下記の項目
・クロロホルム、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン:
GOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTPの検査(以下、「肝機能検査」という。)
・スチレン:尿中マンデル酸の量の検査
・テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン:肝機能検査、尿中のトリクロロ酢酸又は総三塩化物の量の検査
〔二次健康診断項目〕
➀ 作業条件の調査
➁ 医師が必要と認める場合は、神経学的検査、貧血検査、肝機能検査、腎機能検査(尿中の蛋
白の検査を除く)
B.有機則に定める特殊健康診断項目
(特別有機溶剤と有機溶剤との合計の含有率が、重量の5%を超える場合に適用)
① 業務の経歴の調査
② 有機溶剤による健康障害の既往歴並びに自覚症状および他覚症状の既往歴の調査、有機則別表に掲げる項目(尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査に限る)についての既往の検査結果並びに尿中の蛋白の有無の検査、別表(尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査を除く)および貧血検査、肝機能検査、腎機能検査(尿中の蛋白の有無の検査を除く)、神経学的検査の既往の異常所見の有無の調査
③ 有機溶剤による自覚症状または他覚症状と通常認められる症状の有無の検査
④ 尿中の蛋白の有無の検査
【医師が必要と認める場合】
➀ 作業条件の調査
➁ 貧血検査
➂ 肝機能検査
④ 腎機能検査(尿中の蛋白の検査を除く)
⑤ 神経学的検査
保健師の宮本です。
先週に引き続き「椎間板ヘルニア」の話題です。
今週は「椎間板ヘルニアの原因」にスポットを当てます!
今日のテーマである椎間板ヘルニアの原因として一般的に言われているのは「運動不足」や「物を持ち上げる動作」ではないでしょうか。
実はこの他にも様々な要因があると考えられており、大きく分けると下の4つに分類できます。
① 日常生活での動作
② 椎間板の老化
③ 骨の老化
④ 背骨の歪み
椎間板は20歳を過ぎた頃から徐々に弾力性が欠けてゆくと言われています。
弾力性のない椎間板では、ちょっとした動作による衝撃や圧迫に耐えられず髄核が突出しやすくなります。
生まれてから今までどのような生活を送ってきたかによって左右されるものではありますが、結局のところ程度の差はあれ人間誰しも抗えないものなんですね。
(中には若年層でもカルシウム不足による骨粗しょう症などで骨自体が脆くなってしまうこともあるようです)
中腰で重い物を持ち上げる・運ぶ、腰を強くひねる(ゴルフやテニスの素振り等)、長時間の座り仕事や運転・・
これらに共通していえるのは、背骨に負担をかけているということです。
ただでさえ月日とともに脆弱化してきた椎間板に、上記のような衝撃が加わることで椎間板ヘルニアのできあがり!
無理な体勢をとらない・急激に腰を動かさない、など衝撃を最小限にすることが「椎間板ヘルニアのきっかけ」を予防する唯一の方法です><
次は「正そうと思えば正すことが出来るもの」。
つまり、普段から注意していれば予防できる椎間板ヘルニア根本原因の1つ、「姿勢の悪さ」からくる背骨の歪みに着目します。
背骨(腰椎)は通常、体の前面に向かって半径約24~27cm湾曲しています。(=生理的湾曲)
姿勢の悪さからくる生理湾曲のズレは腰への負担が非常に大きく、椎間板ヘルニアを引き起こす原因となるばかりでなく他の部位へも悪影響を及ぼします。
次回より詳しくお話しますが、例えば押し出された椎間板が神経を圧迫すれば、激痛やシビレなどの症状が発生します。
骨がズレれば当然内臓の位置もズレてくるので、消化器疾患の原因にもなるようです。
椎間板に余計な負担をかけないためには「正しい姿勢」が重要なんです。
ただ、自分では正しい姿勢のつもりでも客観的に見てもらうと「何か歪んでる・・」ということもあります。
姿勢チェックや姿勢指導を治療の一環としてアドバイスしてくれるカイロプラクティックや整体、鍼灸院(はり・きゅう)、接骨院(整骨院)が増えているようです。
こうした「プロの目」によるアドバイスも治療改善の早道に役立ちますので、気になる方は相談してみても良いかもしれませんね。
次回は「椎間板ヘルニアの症状」についてお話します。お楽しみに!
この11月に行われた法改正により、発がん性のある有機溶剤が特化則で規制されるようになりましたが、その周知も兼ねてか最近化学工業関係の会社に監督署の臨検が比較的多く入っている印象を受けます。私の思い過ごしかもしれませんが、いずれにせよ臨検の有無に関わらず法改正への対応は必要ですので、まだこれからのところは急いでいただきたいと思います。今回の法改正については安全衛生委員会等の場で説明をしていますが、私から申し上げるまでもなく既に対応をされているところも多く、結構周知はされている印象を持っています。
皆さんこんにちは、保健師の山本です。
先週の水・木と冷え込んだ際に風邪をひきかけまして、それをきっかけに咳喘息の発作がでています。
※風邪の方は何とかひかずに済みましたが
喘息ではないのでヒューヒューゼーゼーいっていませんが、咳が出だすと止まらない状況です。
仕事で訪問する際はマスク着用で声もお聞き苦しい様相を呈していますが、症状落ち着くまではお許しいただけたらと思います。
さて先月末、福岡産業保健総合支援センターで開催された特殊健康診断に関する研修会に参加してきましたが、その内容からのブログの続きです。
2014年11月1日より、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則、特定化学物質障害予防規則の改正政省令・告示が施行・適用されました。
2回目の今回は、有機溶剤から特定化学物質の第2類物質の「特別有機溶剤等」に位置付けが変更になった残りの9物質のまずは名前等をご紹介したいと思います。
変更点等はまたの機会に。
1.名称他
●クロロホルム(トリクロロエタン)
・CASNo.:67-66-3 ・化学式:CHCl3
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点62℃、蒸気圧21.2kPa(20℃))
・用途の例:フルオロカーボン原料、試薬、抽出溶剤(農薬、医薬品)
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)。マウスを使った2年間の試験で発がん性が認められた。
その他:皮膚腐食性・刺激性(1A-1C)、眼に対する重篤な損傷・眼刺激性、特定標的臓器毒性(単回ばく露)肝臓・腎臓、特定標的臓器毒性(反復ばく露)中枢神経系・腎臓・肝臓・呼吸器
●四塩化炭素(テトラクロロメタン)
・CASNo.:56-23-5 ・化学式:CCl4
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点76.5℃、蒸気圧12.2kPa(20℃))
・用途の例:他の物質の原料、試験研究または分析
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)。ラット及びマウスを使った2年間の試験で発がん性が認められた。
その他:特定標的臓器毒性(単回ばく露)肝臓・腎臓・中枢神経系、特定標的臓器毒性(反復ばく露)腎臓・肝臓
●1,4-ジオキサン(別称:[1,4]Dioxane、p-Dioxane、 [6]-crown-2)
・CASNo.:123-91-1 ・化学式:C4H8O2
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点101℃、蒸気圧5.1kPa(25℃))
・用途の例:抽出・反応用溶剤、塩素系溶剤の安定剤、洗浄用溶剤
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)。ラット及びマウスを使った2年間の試験で発がん性が認められた。
その他:特定標的臓器毒性(単回ばく露)中枢神経系、特定標的臓器毒性(反復ばく露)腎臓・肝臓・中枢神経系
●1,2-ジクロロエタン/DCE(別称:二塩化エチレン/EDC)
・CASNo.:107-06-2 ・化学式:C2H4Cl2
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点83.5℃、蒸気圧10.5kPa(25℃))
・用途の例:塩ビモノマー原料、エチレンジアミン、合成樹脂原料(ポリアミノ酸樹脂)、フィルム洗浄剤、有機溶剤、混合溶剤、殺虫剤、医薬品(ビタミン抽出)、くん蒸剤、イオン交換樹脂
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)。ラット及びマウスを使った2年間の試験で発がん性が認められた。
その他:吸引性呼吸器有害性、特定標的臓器毒性(単回ばく露)中枢神経系・血液・肝臓・腎臓・呼吸器・心血管系、特定標的臓器毒性(反復ばく露)腎臓・肝臓・神経系・甲状腺・血液
●スチレン(別称:フェニルエチレン、 スチロール、 スチレンモノマー)
・CASNo.:100-42-5 ・化学式:C8H8
・性状:無色~黄色の液体(沸点145℃、蒸気圧0.7kPa(20℃))
・用途の例:合成原料(ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、合成ゴム、不飽和ポリエステル樹脂、塗料樹脂、イオン交換樹脂、化粧品原料)
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)。
その他:生殖毒性(1B)、吸引性呼吸器有害性、特定標的臓器毒性(単回ばく露)中枢神経系、特定標的臓器毒性(反復ばく露)呼吸器・肝臓・神経系・血液系
●1,1,2,2-テトラクロロエタン(別称:1,1,2,2-四塩化エタン、sym-テトラクロロエタン、アセチレンテトラクロライド、四塩化アセチレン)
・CASNo.:79-34-5 ・化学式:C2H2Cl4
・性状:クロロホルムに似た臭気のある液体(沸点146.5℃、蒸気圧0.6kPa(25℃))
・用途の例:溶剤
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)。
その他:特定標的臓器毒性(単回ばく露)中枢神経系・肝臓、特定標的臓器毒性(反復ばく露)肝臓・中枢神経系
●テトラクロロエチレン(別称:パークロロエチレン、パーク (perc)、PCE、テトラクロロエテン)
・CASNo.:127-18-4 ・化学式:C2Cl4
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点121℃、蒸気圧2.5kPa(25℃))
・用途の例:代替フロン合成原料、ドライクリーニング溶剤、脱脂洗浄、溶剤
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2A(ヒトに対しておそらく発がん性を示す)。ラット及びマウスを使った2年間の試験で発がん性が認められた。GHS発がん性区分1B
その他:特定標的臓器毒性(単回ばく露)中枢神経系・呼吸器・肝臓、特定標的臓器毒性(反復ばく露)神経系・呼吸器・肝臓
●トリクロロエチレン/TCE(別称:1,1,2-Trichloroethene, 1,1-Dichloro-2-Chloroethylene,1-Chloro-2,2-Dichloroethylene,Acetylene Trichloride, TCE, Trethylene, Triclene, Tri, Trimar, Trilene, HCC-1120)
・CASNo.:79-01-6 ・化学式:C2HCl3
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点87℃、蒸気圧7.8kPa(20℃))
・用途の例:代替フロン合成原料、脱脂洗浄剤、工業用溶剤、試薬
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)1(ヒトに対して発がん性を示す。GHS発がん性区分1B
その他:生殖毒性(1B)、特定標的臓器毒性(反復ばく露)中枢神経系
●メチルイソブチルケトン/MIBK(別称:4-メチル-2-ペンタノン、イソプロピルアセトン)
・CASNo.:108-10-1 ・化学式:C6H12O
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体(沸点117~118℃、蒸気圧2.1kPa(20℃))
・用途の例:硝酸セルロース及び合成樹脂、磁気テープ、ラッカー溶剤、石油製品の脱ロウ溶剤、脱脂油、製薬工業、電気メッキ工業、ピレトリン、ペニシリン抽出剤
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)2B(ヒトに対して発がん性を示す可能性がある)
その他:特定標的臓器毒性(反復ばく露)神経系
保健師の宮本です。
先週からめっきり冷え込みましたね。
急いで暖房器具を引っ張り出した方も多いのではないでしょうか。
冬場は暖房器具や灯油、毛布など重たいものを抱えなければならない機会が増え、腰をグキッ!!とやってしまう人が続出する季節です。
そこで今週から4回に分けて「冬の大敵!」シリーズ第2弾「椎間板ヘルニア」についてお送りします。
ラインナップは以下の通りです!
今日は①椎間板ヘルニアって一体何なの!というお話です。
最初に、「椎間板」とは何かご存知ですか?
人間の背骨は24個の骨で構成されており、その1つ1つの骨(椎骨)の間にはクッションの役割を果たす「椎間板」と呼ばれる軟骨の仲間が存在します。
そしてこの椎間板は周辺の硬い部分(繊維輪)と、中核部分(髄核)で構成されています。
ここまでの説明で ??? となってしまった方のために、椎間板を「枕」に例えてみましょう。
●枕カバー=「繊維輪」
●枕の中身(ビーズや綿などクッション材)=「髄核」
椎間板=骨と骨の間にある緩衝材(=枕)と理解して頂ければ間違いありません。
さて、本題の椎間板ヘルニアの説明に移りましょう。
広い意味でヘルニアとは
【ヘルニア [hernia]】: 臓器の一部が本来あるべき腔から逸脱した状態(三省堂「大辞林 第二版」)
という意味を持っています。
つまり椎間板ヘルニアとは、何らかの要因によって繊維輪(=枕カバー)に亀裂が生じ、髄核(=枕の中身)が飛び出し(かけて膨らんで)しまうことを指します。
飛び出した(膨れた)椎間板(=枕)が周囲の神経などを圧迫することにより、激しい痛みや痺れなどの症状を引き起こすのです。
上記のように、ヘルニアには「完全に枕の中身が飛び出したもの」と「枕の中身が飛び出そうになっているもの」の大きく分けて2種類存在します。
これを「脱出型ヘルニア」と「膨隆型ヘルニア」と呼びますが、意外にも完全に飛び出てしまう前者の方が激しい症状のわりに数ヶ月で症状が軽くなるようです。
次回は②椎間板ヘルニアの原因についてお話します!お楽しみに!
今年福岡労働局は県内の企業・団体に11月19日(水)をノー残業デーにするよう呼びかけています。毎日遅くまで仕事をされておられる方も、この日こそは早く家に帰られるよう事前に仕事の段取りをしていただいたらよいですね。弊社はというと、私自ら早く帰るよう心がけていますので、特には19日を意識してはいません。
福岡県の定点測定の結果によると、インフルエンザがまだ1を超えていないのに対して、ノロウィルスは既に6~7に達しており、現時点ではノロウィルスがインフルエンザより流行っています。ただし最近私の校区の小学校ではインフルエンザで学級閉鎖になりましたので、インフルエンザが流行するのも時間の問題かと思われます。
皆さんおはようございます、保健師の山本です。
明日と明後日、気温が12月並になるとの事で冷え込むようです。
風邪をひかないように注意してくださいね。
さて先月末、福岡産業保健総合支援センターで開催された特殊健康診断に関する研修会に参加してきましたが、その内容からのブログの続きです。
2014年11月1日より、労働安全衛生法施行令、労働安全衛生規則、特定化学物質障害予防規則の改正政省令・告示が施行・適用されました。
2回目の今回は、有機溶剤から特定化学物質の第2類物質の「特別有機溶剤等」に位置付けが変更になったジクロロメタンについてご紹介したいと思います。
1.名称他
ジクロロメタン
(別称:塩化メチレン、 二塩化メタン、メチレンクロリド、ナルコチル、アエロテンMM、ソルメチン、ソラエスチン、methylene dichloride, Di-clo, Freon 30, R-30, DCM, UN 1593, MDC)
(俗称:「えんめち」、「めちくろ」、「えんかめ」、「じくろめ」、「じくろろ」等)
・CASNo.:75-09-2 ・化学式:CH2Cl2
・性状:特徴的な臭気のある無色の液体( 沸点40℃、蒸気圧47.4kPa20℃))
・用途の例:洗浄剤(プリント基板、金属脱脂)、医薬・農薬溶剤、エアゾール噴射剤、塗料剥離剤、ポリカーボネートの反応溶剤、ウレタンフォーム発泡助剤、繊維・フィルム溶剤、接着剤、その他溶剤
・主な有害性
発がん性:国際がん研究機関(IARC)
2A(ヒトに対しておそらく発がん性を示す)
その他:特定標的臓器毒性(単回ばく露)中枢神経系・呼吸器、
特定標的臓器毒性(反復ばく露)肝臓・中枢神経系
2.主な改正内容(発がん性を踏まえた措置)
A.作業記録の作成(特化則第38条の4)
常時作業に従事する労働者について1カ月以内ごとに次の事項の記録が必要。
➀ 労働者の氏名
➁ 従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間
➂ 特別管理物質により著しく汚染される事態が生じたときは、その概要及び 事業者が講じた応急の措置の概要
B.記録の保存の延長(特化則第36条、36条の2、38条の4、40条)
有害性(発がん性)の遅発性の影響を踏まえ、次の書類の30年間の保存が必要。
なお、記録の保存は書面の保存に代えて電磁的記録による保存が可能です。
➀ 健康診断個人票
➁ 作業環境測定の記録
➂ 作業環境測定の評価の記録
➃ 作業記録
C.有害性等の掲示(特化則第38条の3)
作業に従事する労働者が見やすい箇所に、次の事項の掲示が必要。
➀ 名称
➁ 人体に及ぼす作用
➂ 取扱上の注意事項
➃ 使用保護具
3.規制対象の範囲
対象となる業務は、「クロロホルムほか9物質」「クロロホルムほか9物質の含有物」を用いて屋内作業場等において行う有機溶剤業務(以下「クロロホルム等有機溶剤業務」)
(有機溶剤業務及び屋内作業場等の範囲は有機溶剤中毒予防規則と同じ)
※[容器・包装への表示]については有機溶剤業務用に限らず、すべての物 が対象
4.健康診断*特化則第39条~第42条、別表第3~第5
A.ジクロロメタンの特殊健康診断項目(ジクロロメタン1%超に適用)
➀ 業務の経歴の調査※
➁ 作業条件の簡易な調査※
➂ ジクロロメタンによる集中力の低下、頭重、頭痛、めまい、易疲労感、倦怠感、悪心、嘔吐、黄疸、体重減少、上腹部痛等の他覚症状または自覚症状の既往歴の有無の検査(集中力の低下、頭重、頭痛等の急性の疾患に係る症状にあっては、当該業務に常時従事する労働者に対して行う健康診断におけるものに限る)
④ 集中力の低下、頭重、頭痛、めまい、易疲労感、倦怠感、悪心、嘔吐、黄疸、体重減少、上腹部痛等の他覚症状または自覚症状の有無の検査(集中力の低下、頭重、頭痛等の急性の疾患に係る症状にあっては、当該業務に常時従事する労働者に対して行う健康診断におけるものに限る)
⑤ 血清総ビリルビン、GOT、GPT、γ-GTP、アルカリホスファターゼの量の検査
〔二次健康診断項目〕
➀ 作業条件の調査※
➁ 医師が必要と認める場合は、腹部の超音波等の画像検査、CA19-9等の腫瘍マーカーの検査、血液中のカルボキシヘモグロビンの量の測定または呼気中の一酸化炭素の量の検査※
※常時従事する労働者に対して行う健康診断におけるものに限る。
B.有機則に定める特殊健康診断項目
(特別有機溶剤と有機溶剤との合計の含有率が、重量の5%を超える場合に適用)
① 業務の経歴の調査
② 有機溶剤による健康障害の既往歴並びに自覚症状および他覚症状の既往歴の調査、有機則別表に掲げる項目(尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査に限る)についての既往の検査結果並びに尿中の蛋白の有無の検査、別表(尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査を除く)および貧血検査、肝機能検査、腎機能検査(尿中の蛋白の有無の検査を除く)、神経学的検査の既往の異常所見の有無の調査
③ 有機溶剤による自覚症状または他覚症状と通常認められる症状の有無の検査
④ 尿中の蛋白の有無の検査
【医師が必要と認める場合】
➀ 作業条件の調査
➁ 貧血検査
➂ 肝機能検査
④ 腎機能検査(尿中の蛋白の検査を除く)
⑤ 神経学的検査
保健師の宮本です。
今週は、3週に亘ってお送りしてきた「むくみ」の最終回です。
最近ではエステだけでなく、温泉施設なんかでも「リンパマッサージ」「リンパドレナージ(ュ)」という看板を見かけるようになってきました。
(医学や看護学では「排出」を表す際「ドレナージ」という言葉を使うのでこの「ドレナージュ」という響きが気になって仕方がないのですが、「ドレナージ」「ドレナージュ」この2つに明確な違いはないようです。)
お金をかけずにリンパの流れをよくする方法はないの?という方は必見!
今回はむくみにくい体作りと、うっかりむくんでしまった時の対処法についてまとめてみました!
●水分補給
日中は水分を多めに摂り、夜は少なめに補給します。
ですが、特に夏場は寝ている間に脱水状態に陥る可能性があるので、まったく飲まないというのも危険です。
常温やできるだけ温かい飲み物だとむくみにくいと言われていますので、そういうものを選択すると○。
●味付け
塩辛いものや味の濃いものを多く摂取することはむくみの原因になります。
辛い物や味の濃い物は控えて、どうしても食べたい場合は少量にしましょう。
また、塩分(ナトリウム)と逆の働きをしてくれるカリウムを多く含む野菜(イモ類、きゅうりなどのウリ類、豆類)や果物(バナナ、りんご)、海草類は水分代謝をスムーズにする働きがあるので◎。
たんぱく質やミネラルのバランスを考えた食事にすれば、むくみ難くなります。
★むくみ解消方法
前回お話したように、筋肉を動かす・温めるなどの刺激によってリンパ液が押し出されやすくなります。
その原理を利用して・・・
・湯船に浸かる
お湯の水圧と温度によって静脈の血液の流れがよくなるため、症状が和らぎます。
お湯の中で手足の指をグーパーしたり、ふくらはぎをマッサージすると更に効果的。
湯船が難しい場合は深めの足湯でも○
・足枕
横になる際、足に枕などを置いて足を頭より高い場所へ置くと、重力によりリンパ液が足先から体に戻りやすくなります。
・運動
長時間デスクワークなどを行った場合は、仕事の合間に軽い屈伸運動など適度に運動を行うことで筋肉のポンプ作用を働かせます。
エレベーターなどを使用せず、階段を利用して歩く事も効果的です。
・リンパマッサージ
ふくらはぎのリンパマッサージなどもむくみ対策に効果的です。
コツは手や足の先から体の中心部に向かってマッサージしていくこと。
時に関節部分である肘・膝、日頃動かす機会の少ない手足の付け根部分は念入りにモミモミ・グリグリします。
圧力をかけてリンパ管を刺激するという点では、むくみ予防のストッキングや靴下を履くのも良いかもしれません。
3週に亘ってお話をしてきた「むくみ」ですが、むくみを放置しつづけることで色素沈着やシワ・たるみの原因になることもあるとか。
1番怖いのは先週お伝えした「もしかしたら病気の症状かもしれない」ということです。
いつもと違う、何か気になる、ということがあれば念のために病院に行ってみるのも大切です!