服部産業医事務所の活動

猫背と体調の間には・・・

昔から猫背だといわれてきました。
母親から背骨が真っ直ぐになるようにと、洋裁用の竹の物差しを襟首から背骨に沿ってに入れられていた記憶があります。
当人はさして猫背であることで不利益を感じていなかったので、柳に風とばかり猫背を治すようにという言葉を聞き流していました。
しかし、ン十年が過ぎヨガなどを通して猫背を矯正する動作を偶然することとなって時間が経つにつれ、今までの自分はだいぶ損していたなと思うようになりました。
本当は10がベストなのに、7がベストと錯覚していたような感じです。
猫背になるほど体調不良は進むとの知見もありますので、今からでも日常的に姿勢を意識し、猫背のくせをとるように心がけていきたいと思います。先日S新聞に猫背矯正に効果があるという「キャットレッチ」体操が出ていました。早稲田大学の「姿勢と健康」講座の碓田先生が提唱されているものです。ネット上に詳しい体操の仕方が動画で出ていましたので参考にしながら行ってみました。肩が軽くなった感じがありました。パソコン作業の合間に取り入れてみようと思います。(N・H)

ノロウィルスが流行っています

今年はノロウィルスによる嘔吐下痢症が流行っているようです。私も先日感染して大変きつい思いをしましたが、昨日伺った会社の担当者も感染し、会社を休まれたようでした。お互いに自分の症状を述べあうことで、きつい思いをした者どうし妙な仲間意識がわき、話が盛り上がりました。昨日の方は家族のほとんどが感染し、症状としては嘔吐がひどく、私とは感染経路、症状が少し異なっていたようですが、とてもきつい思いをしたという点では一致していました。もうノロウィルスには2度と感染したくないですが、免疫は成立しないようですので、これからも充分に注意しなければなりません。皆さんも感染予防のために手洗いの励行に努めてください。

12月1日

こんにちは。保健師の荒木優子です。

12月1日は世界エイズデーの日です。

今年のテーマは「“AIDS”GOES ON… ~ エイズは続いている ~ 」です。

現在日本では、HIV感染が広がり続け、国内の感染者・患者数は報告数だけでも1万9千件を超えました。
自分はエイズと関係がないと思ってはいないでしょうか?

当初は薬害として注目されたエイズですが、現在はほとんどが性的接触によって感染しています。特別な人だけが感染する訳ではありません。
差別や偏見に捉われず、自分自身の問題として考えてほしい1日です。

各自治体でも様々なイベント、また性感染症の検査が実施されています。

また通常より、定期的にHIV抗体検査や性感染症の検査は各保健所で実施されています。(Y.A)

もらい粉じん職場

粉じんがそれほど発生しない作業場であるにもかかわらず、外部から飛散してくる粉じんが堆積するので、いつも清掃をしていなければならないような現場があります。私はこれをもらい粉じんといっていますが、巡視をするたびにお気の毒に感じます。作業環境測定をしても粉じん濃度は高くないのですが、現場に行ってみると粉じんが堆積しており、一体どこから粉じんが飛散してくるのか疑問に思ってしまいます。このような時、建屋の外に出ると回りから粉じんが飛散してくることが分かり、粉じんが堆積している理由が分かります。同様にもらい騒音職場というのもあります。このような現場では騒音発生源がないにも関わらず、聴力の低下している方が多くなります。いずれにせよこのような場合は現場に足を運び自分の目と耳で確かめることが重要になります。

 

暑さと寒さ どちらがよいか

今日は雨が止んだ後、急激に気温が下がり、伺った工場の作業場では暖房にあたり仕事をしておられる方もいました。屋根裏の作業場で、つい3か月前はとても暑い環境でしたが、今日は一転、寒いなかでの作業になっていました。担当者が言われるに、夏は暑く冬は寒い、年間で気温差の大きい作業場とのことでした。それでは夏と冬どちらがいいかお聞きしたところ、冬の方がよいという回答が返ってきました。冬はたくさん着込めばどうにかなるというのがその理由のようでした。九州は冬でも極寒ではありませんので、冬の寒さより夏の暑さの方が大変という回答が多いようです。北国で同じことを聞くと、逆の答が多いのかもしれません。

言葉の力

北九州市立大学基盤教育センターの中島俊介教授がフリーペーパーに寄稿されている中で「交話」という言葉を紹介されていました。
何かを伝えたり、生産的な会話でもなく、ただことばを交わしている状態のことを「交話」というそうです。
ただことばを交わしていると心地よく、心地よい理由は、相手との関係が強まるからだそうです。
「交話」の代表的な例は幼児とお母さんの会話や恋人同士の言葉だそうです。
二人の親密な密接な時間をことばで紡いでいく作業が「交話」なのかなと感じました。
寄稿の中で印象に残った詩がありますのでここで紹介します。
 君が好きだというかわりに  朝の雲がきれいだと言った
 君が好きだというかわりに  風がさわやかだと言った
 君が好きだというかわりに  パンがうまいと言った
 君が好きだというかわりに  テーブルクロスがいいなと言った
 君が好きだというかわりに  ・・・                      (金田一秀穂「新しい日本語の予習法」角川書店)
「交話」する二人の間には既に暖かいものが流れていて、「交話」を聞いているとこちらまで暖かい空気に包まれていく気がします。
「交話」ができる人間関係を持っているということはとても幸せなことだと感じます。
家族との会話を大切にしてみよう、と思う寄稿文でした。(N・H)

ライフステージごとの支援のつながり

こんにちは。保健師の荒木優子です。

今日は午後からストレスに関しての衛生講話を行う予定です。

何気なく、中学生の子供の保健体育の教科書を見ると、ストレスや心の健康に関しての項目もしっかり記載されてありました。

以前とは異なり、中学生の教科書にも身体の働きだけでなく、こころの働き、また生活習慣病予防、喫煙、性感染症についての項目がわかりやすく述べられています。また自分の体と心がほぐれるように、体ほぐしの運動まで掲載されていました。

中学校の保健体育の教科書が非常にわかりやすかったので、今日の講話で言い回し等を参考にさせてもらおうと思います

皆さんも、お子さん達の教科書をぜひのぞいてみて下さい。お子さんとの会話のきっかけにもなるかも。

さて、私は今、成人期での健康支援に関わっていますが、子供達の頃に育まれたであろう健康意識を想像しながら関わらせて頂いています。

乳幼児期、学童期、成人期、高齢期・・・、人のライフステージごとで行われている健康に関する教育や支援がつながっていく事が私の望みです。(Y.A)

定期健康診断の有所見率

今年の労働衛生のしおりによると、昨年の定期健康診断の有所見率の全国平均は52.7%で、年々増加しているようです。一方で担当している各事業場から監督署に提出される定期健康診断結果報告書を見ていますと、有所見率にかなりのばらつき(20%台~80%台)があることが分かります。しかしながら有所見率の高い事業場とそうでない事業場の間で従業員の健康状態にそれほど差があるとはとても思えません。従業員の年齢構成の違いもありますが、有所見率がばらつく最も大きな原因は各健診項目の有所見の範囲が事業場によりかなり異なっていることにあると考えています。すなわち各健診項目の有所見とする範囲は事業場の任意となっているということです。これでは事業場間で、あるいは全国平均と有所見率を比較することはあまり意味のないことになります。実際に弊害も出ており、有所見の範囲を広く取っている事業場では有所見率が異常に高くなり、監督署から率を下げるべく指導が入っていることを耳にします。こうした現状がありますので、定期健康診断の有所見率については他社や全国平均と一概に比較することはできないことを担当先ではお話しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きることは食べること

こんにちは。保健師の荒木優子です

私たちの体、そして心の栄養となっている食事についてふれたいと思います。

友人のお子さんは中学生ですが、彼はマヨネーズや不要に味付けられた調味料を食べません。小さいころに通っていた保育園が食育に非常に熱心でマヨネーズなどを使用せず、味噌も子供たちと手作りをしていたと聞いた事があります。

子供の頃の食習慣、味覚、食事をした記憶等はその人の心と体に大きく影響するのですね。

しかし!!子供の頃、あまり食に気をかけてもらえなかったからと諦めることなく、大人でもまだまだ間に合います。

1食1食が私達を作ってくれています。

多忙な時は、カップラーメンだけやファーストフードの時もあるかもしれませんが、余裕のある時には私達の細胞となり、心の栄養の元にもう少し目を向けてみませんか?

講演で私がいつも涙してしまう助産師の内田美智子さんは「生きることは食べること」といつもお話しされています。

現在の子供達の食の現状、そして生きること(若者達への性教育も含め)について講演されていますが、著書もありますので興味のある方はぜひ。

私のおすすめは「ここ~食卓から始まる生教育」です。(Y.A)

思いを受けとめるということ

大人になってからの行動は、子供のころの育った環境、育てられ方に大きな影響を受けるそうです。
ある勉強会で聞いた話です。
小学1年生の時に経済的な事情で習い事をやめなければならなくなったA子さんが6年生なった時にお母さんに「私はずっと続けて習っていたかったのよ」と話すことがありました。
お母さんは「あらそうだったの。じゃあ来週から習っていいよ」と答えましたが、その答えを聞いたA子さんは翌日から学校に行かなくなり引きこもってしまったそうです。
なぜA子さんは引きこもってしまったかわかりますか?と講師の先生から聞かれました。
皆さんはどう思われますか。
私は、来週から言っていいならもっと早く行きたいことを話しておけばよかったとの思いでがっかりして気持ちが塞いだから休んでしまったのかと考えました。
講師の先生は、こう言われました。
A子さんは、習い事に行きたかったからその話をおかあさんにしたのではなかったのです。
小学校1年生の時の、行きたかったけれど我慢した気持ちをわかってもらいたかったのです。
思いを受けとめるということは難しいものです。
A子さんが「わたしはずっと・・・」と切り出した時の表情、声の調子、その言葉を発する前の状況をきちんと見ることができていれば、きっと言葉の奥にある気持ち、思いに沿った答えができていたのではないかなと感じました。
言葉をかけてきた人にきちんと体も心も向いているか、ということなのかな?と思いました。
翻って我が子が、「ねえ、おかあさん・・」と声をかけてきた時に「なぁに?」と子供の目を見ながら答えているかな?と自問しました。
皆さんはいかがでしょうか。(N・H)

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