企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年12月14日付
【36】 社内研修、採用イベント時の感染対策
経営者・総務人事担当者のみなさま、社内研修、採用イベント等を行う際、感染対策は十分検討されているでしょうか?
1.課題の背景:
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多人数が集まる社内研修、採用イベントは延期・中止されていましたが、最近は感染対策を講じながら実施されつつあります。しかし、感染対策が不十分だと、クラスター発生や多方面への感染拡大リスクがあります。感染対策について下記の項目を確認しましょう。
2.企業でできる対策:
〇 3密を回避できるよう開催方法を計画する。
〇 体調不良の参加者がいないことを確実にする。
〇 会話を最小限に、マスク着用、手洗い励行を参加者に実施させる。
〇 会場の換気・保湿と消毒を行う。
1)3密(密集、密接、密閉)を回避できるよう開催方法を計画する。
□ 現地に集合する人数を最小限に厳選する。
□ 参加者に県境を越える移動が発生する場合は、Web開催とする、県ごとの開催とするなど、参加者の移動が短くなるよう計画する。
□ できるだけWeb開催を検討する。集合研修とする場合は、参加者の席間隔を最低1mとり、近接した距離での会話や発声を伴う内容を避ける。
□ 換気・保湿が十分に行える会場を確保する。
2)体調不良の参加者がいないことを確実にする。
□ 参加中および参加日以前14日以内には、感染流行地域への移動、3密を伴うような感染リスクの高い行動を取らないよう徹底させる。□ 以下の場合は、速やかに担当者へ連絡させ、参加を見合わせる(Web参加に切り替えられるとなおよい)。
①発熱・咳・咽頭痛・味覚障害などの症状がある場合
②濃厚接触者として外出自粛要請を受けている場合。
③同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合
□ 開催中に体調がよくない場合(例:発熱・咳・咽頭痛・味覚障害などの症状がある場合)は、速やかに担当者へ連絡させ、参加を見合わせる(Web参加に切り替えられるとなおよい)。
3)参加中の会話を最小限に、マスク着用、手洗い励行を受講生に実施させる。
□ フェイスシールドやマウスシールドでは飛沫発生抑制は限定的であることから、マスク着用を原則とし(口元を見せる必要がある場合はWeb実施を検討する※)、会話は最小限とする。※Web実施も困難な場合にフェイスシールド等を考慮する。
□ 場所を移動した際、休憩時間、特に食事前に手洗いを励行させる。消毒液の設置ができる場合は、こまめな手指消毒を励行させる。
□ 開催期間中の食事はできるだけ個別とすることがのぞましい。飲酒を伴う食事は自粛させ、一緒に食事をする場合は、座の配置は斜め向かいに、箸やコップの使い回わしを避ける。会話する時はなるべくマスク着用を心がけるよう注意する。
4)会場の換気・保湿と消毒を行う。
□ 機械換気による常時換気。
□ 機械換気が設置されていない場合は、室温が下がらない範囲で常時窓開け(窓を少し開け、室温は18℃以上を目安に)
□ 適度な保湿(湿度40%以上を目安に加湿器使用)
□ ペンなど物品の共用は避け、出入口、トイレなどのドアノブを界面活性剤入り洗剤またはアルコールで清拭する。
3.関連情報リンク:
(1)来年2月末までの催物の開催制限、イベント等における感染拡大防止ガイドライン遵守徹底に向けた取組強化等について(内閣官房) https://corona.go.jp/news/pdf/jimurenraku_20201112.pdf
(2)感染リスクが高まる「5つの場面」年末年始特設サイト
https://corona.go.jp/proposal/
(3)マスク等の効果について
https://youtu.be/jgsDZboag9s
(4)室内環境におけるウイルス飛沫感染の予測とその対策(課題代表者;理化学研究所/神戸大学 坪倉 誠)2020年8月24日 記者勉強会 発表資料スライド
https://www.r-ccs.riken.jp/outreach/formedia/200824Tsubokura/
(5)寒冷な場面における新型コロナ感染防止等のポイント
https://corona.go.jp/proposal/pdf/cold_region_20201112.pdf
文責:守田 祐作(産業医科大学 健康開発科学)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。
動画を下記で配信しております。
〇第34回動画「職場クラスターを防ごう①」
https://youtu.be/3su_98IGfGI