保健師の宮本です。
5月も間近に迫り、やっと春らしい天気になってきましたね!
年度初めから勤め出された方や転職・転勤となった方などは特に、ゴールデンウィークを心待ちにしていらっしゃるのではないでしょうか?
ゴールデンウィーク明けは5月病をはじめ、メンタル不良に陥りやすい時期です。
くれぐれもハメを外し過ぎない程度に息抜きをしてください~!
さて、今週も健康診断の話題から1つ。
「健康診断の直前に生理になってしまった」
こればかりは、防ぎようがありません。
では、生理中も健康診断を受けることができるのでしょうか?
今週は健診時の生理の申告の大切さや尿検査への影響について見ていきます。
生理中でも、一部の検査を除いて受診可能
生理中であっても、健康診断そのものは受けることができます。
しかし、生理の経血が邪魔をして一部検査ができないものもあるので、検査前に「生理中であること」をしっかりと伝える必要があります。
検査することができない一般的な検査としては、尿検査です。
生理中に採尿をすると、尿に血液が混じり、尿潜血と尿蛋白の結果が陽性(+)に反応してしまう可能性があります。
尿潜血が陽性の場合は、慢性腎炎、尿路結石、尿路系腫瘍、尿路系感染症などの病気が、尿蛋白が陽性の場合は、慢性腎炎、ネフローゼ症候群などの病気が疑われます。
尿中に血液が混じってしまった場合、何らかの病気で混じったのか、経血によるものなのかは、検査結果で判断することが難しいため、生理中は基本的に尿検査を受けることができません。
尿検査のみ延期をしたり、健康診断のスケジュールを変更するなどして、生理中を避けて尿検査を受けましょう。
また、便潜血にも影響が出ます。
自覚がなくても生理近く、生理終了後には血液が混入することがあるので、できる限り生理と生理の間くらいに健診日時を設定するといいでしょう。
事前の問診で生理中だと申告すること
尿検査だけでなく、生理中だと便検査や婦人科検査、一部の血液検査など、受けらない検査がある場合もあります。
これに関しては受診する医師に伝え、その判断に従いましょう。
また、経血によって血液量が足りない生理中、そして生理直後もデータ上、貧血になる場合があります。
経血量は個人差がありますが、自覚症状を伴う場合(明らかに経血量が多い、生理中から生理後に倦怠感、頭痛、立ちくらみ、むくみなど伴う)場合には婦人科受診をおすすめします。
なお直前の問診で「生理中です」と伝えると、それらの変動が考えられる数値を「生理中の数値」として扱ってもらえる場合もあります。
そして中には後日の再検査や、尿検査のみの再提出などを受け入れる病院もあります。
経血の量にもよりますが、生理が始まってから10日後、目で経血を確認できなくなってから3日程経ってからであれば、尿検査をしても問題ないでしょう。
生理の終わりがけに受けてしまうと、目に見えなくても微量の血液が混ざることがあるので、注意が必要です。
再検査などがある場合は、時期や方法を、担当の医師や看護師に確認してみてください。
【参考】
658名のドクターが所属するヘルスケア情報サイト ヘルスケア大学
http://www.skincare-univ.com/healthcare/