結果に影響する?健康診断前日の食事に関する注意点
- 2016年04月12日
- 健康管理(宮本)
保健師の宮本です。
昨日は折尾オフィスのお引越しでした。
まだまだ若いつもりでしたが、昨夜は歯磨きやアイロンがけをするだけで指がつる、ということを経験しました・・・><
新たなオフィスで心機一転頑張りたいと思います。
さて今週は、先週の話題「健康診断前日・当日の過ごし方」の中から「食事」を深く掘り下げていきます。
年度初めですので、もうしばらくは健康診断の受け方についてのお話を続けるつもりです。
知ってるようで知らない事実が見つかるかもしれませんので、お付き合いください~!
健康診断の前日や当日は、何時まで食べて良いのでしょうか?
また、前日に食べたものは、結果にどのくらい反映されるのでしょうか?
しっかり確認して、今年の健康診断に臨んでくださいね。
なぜ空腹で健康診断を受けなければいけない?
健康診断を受診する前に渡される案内書には、「朝食を抜いてください」「前日の22時までには夕食を済ませてください」などの、食事に関する注意が書かれています。
なぜ健康診断を受ける前に、食事を抜く必要があるのでしょうか。
検査の直前まで食事をしていた際に、特に影響を受けるのが「血液検査」です。
その中でも、糖尿病のリスクを検査するための「空腹時血糖」という項目に影響が出ます。
「空腹時血糖」とは、その名の通り、空腹時の血糖値を測るもの。
実は満腹だったとなれば、正しい数値が出ないことは、容易に想像ができます。
このほか、脂質異常のリスクを調べるための「中性脂肪」も、空腹時の数値が必要となります。
この2つの検査項目の共通点は、「食事をとることで値が上がる」ということ。
空腹時に検査をしていることになっているため、「空腹時の数値」がそもそもの基準。
食後すぐに検査をすると、数値がぐっと上がって「異常値」と判断されてしまう可能性が考えられるのです。
これにより正しい判定ができないと、誤った判定のまま、糖尿病や脂質異常が疑われることもありえます。
また、健康診断は基準値との比較をするほか、前年や前々年の自分の健診結果と比較することも重要視されています。
過去の健診と条件が違うと、正しい比較ができなくなるなどの悪影響を生じてしまい、結果や経過がうやむやになってしまいかねません。
そのため、前提として決められた「空腹状態」は、きちんと守ることが大切なのです。
「診断前10時間の絶食」が基本
健康診断の時間から起算して、約10時間前から食事を抜くことが基本です。
例えば朝9時に健康診断を受ける場合は「前日23時までに食事を取り、朝食を抜く」ということです。
とは言え、「23時までなら食べてもかまわない」と言っても、時間ギリギリまで暴飲暴食をしているようでは健康診断に差し支えてしまいます。
検査前日は、体にやさしい食事を早めの時間にとりましょう。
前日の飲酒も基本的には禁止です。
ただし、検査内容によっては5時間前・3時間前までなら問題ないという場合もあります。
事前に渡される案内書をしっかり確認し、それを守り、検査前は暴飲暴食をしないよう、軽めの食事を心がけてください。
当日に気をつけたい「水分補給」
朝食を抜くと、どうしてもお腹が空いたり口が寂しくなるもの。
喉も渇いてしまいます。
水分補給は、基本的には禁止されない場合が多いですが、重要なのは「何を飲むか」です。
案内書にはおそらく、「水・お茶なら問題なし」などと記してある場合が多いです。
水やお茶を飲む分にはかまいませんが、それ以外のものを口にしないように気をつけてください。
ただし、検査内容によっては水分の制限がある場合もあります。
その時は、主に夏場の脱水症状、利尿作用のある飲み物には注意しましょう。
お酒はもちろん、コーヒーやジュースなどはカフェインや糖分が入っているため、摂らないようにしましょう。
「カロリーオフ・ノンカロリーならいいでしょう」と軽く考える人もいますが、そういった清涼飲料水には多くの糖分が含まれています。
水やお茶以外の飲料も、避けるようにしてください。
来週は健診前の飲酒についてお話します。お楽しみに~!
【参考】
658名のドクターが所属するヘルスケア情報サイト ヘルスケア大学
http://www.skincare-univ.com/healthcare/