服部産業医事務所の活動

薬にも使用期限があるって知っていますか?

おはようございます、保健師の山本です。
ついに2016年度も始まりましたね。
ついこの間、新年を迎えたような気がするのは私だけでしょうか?

さて今月は『薬』をテーマにお話ししたいと思います。
今回のテーマは、「薬の使用期限」について。
実は食品に賞味期限があるように、薬にも使用期限がありますが知っていらっしゃいましたか?

1.市販薬の使用期限は?
市販薬の場合は、箱やラベルなどに開封前の状態での使用期限が実は明記されています。
ただし、開封した後は雑菌などが繁殖しやすくなるので、品質は保証されません。
なお、シロップなどは開封後に説明書の指示に従って保管するという条件のもと、1~3ヶ月が服用できる期限の目安となります。
元々薬は、未開封の状態だと製造してから3年程度は保存できるよう、品質を確認する試験をおこなっています。
ただし、この使用期限には条件があり、一定範囲の温度で保管し未開封の場合に適応されるものです。
一度開封してしまうと分解速度が早まり、品質や性状の変化も早まりますので、使用期限内であっても開封後半年を過ぎてしまった薬は使わないようにしましょう。

2.病院で出してもらった薬の使用期限は?
処方薬にも比較的長い使用期限があります。
しかし、処方薬は患者の症状に合わせて考えられていますので、処方された日数が使用期限と考えるのがいいでしょう。
ただ、疾患によっては「症状が出たときに使用してください」と処方され、比較的長い期間薬を保持する場合もあります。
使用期限の記載がない処方薬はいつまで服用してよいか判断が難しいと思いますので、剤型別に使用期限の目安をご紹介します。
参考にしてください。

A.シロップ薬
基本的に処方日数=使用期限です。
なぜなら、シロップ剤は精製水などで調整されていることも多く、冷蔵庫で保管している場合でも処方日数を超えると雑菌が繁殖したり変質しやすいためです。

B.点眼薬
開封後1カ月程度が目安です。
点眼薬も開封後は雑菌が繁殖しやすくなりますので、指示された清潔な場所に保管しましょう。

C.座薬
処方日から半年から1年程度が目安ですが、一度溶けたものは使用を避けた方が安心です。

D.錠剤やカプセル、粉薬
処方日から半年~1年程度が目安です。
高温・多湿を避け保管し、錠剤やカプセルは変色や亀裂がある場合、粉薬は固まっていたり溶けていたり変質している場合は使用を避けてください。

E.漢方薬
病院で分包処方された白い紙の包みに入っているようなものの場合、保存が効く包み方になっておらず、通常は「2週間分」と処方されたならその期間で飲むものと考えた方がいいでしょう。
数ヶ月経てば湿気を吸ってしまいますし、品質が変わっている可能性もあります。
保存の効くシートに入っている(銀色の包みなど)場合や、薬局で購入する漢方薬は期限が5年と設定されていることが多いようです。

食べ物とは違い、薬の使用期限については気にされない方が多いように思います。
新しい年度も始まりましたし、一度救急箱の中を確認してみてはいかがですか?

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