服部産業医事務所の活動

デジタル温湿度計

オフィスの巡視時に室内の温湿度の確認を行っていますが、冬のこの時期は湿度が20%台前半だったりして、かなり乾燥している状況にあります。先日の巡視でのこと、他の温湿度計が湿度20%台後半を示しているなか、一つの温湿度計が65%でした。古いデジタル温湿度計でしたが、後日点検に出したところ、やはり壊れていたようでした。これまでもデジタル温湿度計の数値が疑わしいケースは結構ありましたが、そうした場合には直ちに点検修理や交換を行っていただく必要がありそうです。

熱中症と蓄積疲労

ようやく熱中症の発生も見られなくなってきましたが、今年の発生例を振り返ると、作業開始後間もなくして熱中症になるケースが結構ありました。通常は1日の中で最も気温の高い14時から16時の時間帯に発生することが多いのですが、今年の夏は特に暑かったので、体力の消耗も激しく、毎日少しずつ疲労が蓄積し、作業を開始して間もない時間帯でも熱中症にかかったのではないかと推測されます。過重労働による健康障害と同様に、熱中症についても蓄積疲労が発生リスクになるのではないかと考えられます。

熱中症予防も仕事のうち

いつまでも暑い日が続いていまして、職場巡視では現場で働く方々に頭の下がる思いがします。今年の夏はこれまでで最も平均気温が高いと言われていますが、各安全衛生委員会であがってくる熱中症発生事例件数は例年どおりで、ことさら多い印象はありません。日頃から各現場で熱中症予防を推し進めている賜物であり、現場で働く方々にとっては熱中症にならないよう作業、健康管理を行うことも仕事のうちと言えます。さすがプロですね。

熱中症にかかるべくしてかかった事例

体調不良であるにもかかわらず、始業前の体調チェックでそれを申告せず、そのまま現場に出て、しかも家に早く帰って休みたいがために、休憩も取らず、水分、塩分も補給することなく作業を続けていた作業者が昼前になって、比較的重症の熱中症を発症して救急車で運ばれるという事例がありました。体調不良を申告せずに現場に出て、しかも休憩も取らずに作業を続けることの恐ろしさを改めて思い知らされた事例でした。熱中症にかかるべくしてかかったわけであり、ある意味自業自得と言えます。

暑さのレベルの違い

子供のころから夏休みの時期が暑かったことに変わりないのですが、当時の夏休みの暑い時期の最高気温は30度前後で、今から考えると随分涼しかったように思います。家にエアコンはなかったですが、窓を開けていればどうにか過ごせていました。今は最高気温35度は当たり前で、昔と今では暑さのレベルが違います。仕事以外で外に出るのは避けたいところですが、先週は感染症に罹り、外に出たくても家で寝ていなければいけない状況でした。やはり仕事をせずに1日が過ぎていく毎日は、とても物足りない日々になりました。まあそう思えるのはまだ仕事を続けるだけのエネルギーはあるということなのでしょうね。来月の各事業所での衛生委員会では、熱中症の発生事例が多数報告されそうです。

今のうちに熱中症への備えを

これから気温がぐんぐん上がり、現場では熱中症のリスクが高まってきますが、今のうちにクーラー、冷蔵庫、ウォーターサーバーなど熱中症対策に必要な設備機器について点検を行っておく必要があります。冷えが悪い、冷たくならないなどの現象が見られた場合は、今のうちに修理、交換を進めておかないと、夏本番になり暑いまま仕事や休憩をしなければならなくなりますので、注意が必要です。職場巡視を行ってきた印象としては、工場の現場で頻用されるスポットクーラーから生暖かい風しか出てこないケースが結構ありましたので、スポットクーラーについては特に入念に点検をお願いいたします。

ますます早くなってきた熱中症対策

熱中症対策を5月下旬から検討することはすでに当たり前になっていましたが、今年は気温の上がるのが早かったせいでしょうか、すでに今月から対策を検討している事業所が複数出てきました。気候の温暖化に伴い熱中症対策が年々早くなってきていたのを感じていましたが、桜の花がまだ残っている時期にまで早まってきたとは少し驚きです。

安全帯はお守りではない

高所作業では墜落制止用器具、いわゆる安全帯の着用が必須なのはいうまでもないですが、着用していれば大丈夫だと考えるのは禁物です。といいますのも安全帯は、そのロープを構造物にかけていればこそ、いざという時に我々の命を守ってくれるわけであり、安全帯を身に着けていれば大丈夫だと思い込むのは非常に危険なことです。実際に安全帯を着用していたにもかかわらず、ロープを外した一瞬のすきに墜落するといった痛ましい事故はしばしば耳にします。その他の保護具もしかり、安全帯や保護具は正しく使ってこそ我々の命を守ってくれるものです。お守りのように身につけていれば安心、大丈夫だという考え方は捨て去る必要があります。

変わりゆく産業医職場巡視のポイント

産業医職場巡視も最近はコロナ対策が行われているかどうかを重点に見ることも多くなり、現場を見るポイントがかなり変わってきたことを感じます。特に人がいるオフィスやその食堂、工場の操作室、控室、休憩室などは三密になりやすいだけに、特に入念に見ています。産業医巡視も世につれ時につれですね。

社長視察後の職場巡視

週初めに工場の産業医職場巡視を行ったのですが、いつもと比べ現場は整然としており、いわゆる4S ばっちりな状態でした。担当者によく聞いてみると、先週末に社長が東京から工場を視察に来られ、それに備え皆で現場の片付けを行ったということでした。さすがに社長が来られるとなると、現場も一所懸命4S に励むようです。我々産業医が巡視する際も同じく4S を頑張ってもらえたら良いのですが、改めて社長の威光を感じた職場巡視でした。

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