服部産業医事務所の活動

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【17】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年5月28日付
【17】 タクシーにおける感染拡大防止

タクシーを運行する、あるいは利用する企業の経営者・担当者のみなさま、タクシーの車内は、乗客から運転手へ、運転手から乗客へ、両方向の感染拡大に注意が必要です。運行する側はもちろん、利用する側も協力して対策をとりましょう。

1. 課題の背景:
2020年2月から4月にかけて、複数の都道府県におけるタクシー運転手の新型コロナウイルス感染例が報道されました。運転手と不特定の乗客が同じ車内で過ごす場面では飛沫感染のおそれが、運賃の受け渡しや荷物のトランクへの収納などの場面では接触感染のおそれがあります。また、運転手が感染した場合、運転手自身だけでなく他の乗客へ拡がることも懸念されます。
他地域からの観光客が多い沖縄県では、連休期間中の5月初旬までに県立病院の医師らがタクシー向けの対策をまとめた文書と動画が公開されました。全国的には、5月18日に(一社)全国ハイヤー・タクシー連合会から「タクシーにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(第1版)」が公表されました。今回は、これらの資料を参考にタクシー向けの対策を紹介します。

2. 企業でできる対策:
○ 労務管理・運行管理を通じて、体調不良の状態での乗務を避ける
○ 飛沫感染を防ぐため、窓を開けるなどして常時換気をする
○ 接触感染を防ぐため、運転手の手指衛生や乗客が降りた後の拭き取りを行う

2-1. 労務管理・運行管理
基本的な対策
□ 体調不良時に安心して休めるよう、休暇や欠勤などの制度を整え、従業員に周知する
□ 出勤時(乗務開始時)の体調は、運転手自身と管理者の両方向で確認する
□ 営業所内での「3密」(密閉・密集・密接)を避ける
地域の流行状況に応じて考慮する対策
□ 高齢、基礎疾患があるなど重症化しやすい条件に該当する運転手は
他地域からの客が多い場所での客待ちを控える
まず、体調不良の状態での乗務を避けることは、新型コロナウイルスに限らず様々な感染症の対策としても、また交通事故のリスクを減らす観点でも必要です。発熱・倦怠感などの症状については、日々の点呼等の中で運転手からの自己申告と管理者による確認を行いましょう。この際、点呼の場である営業所内での「3密」(密閉・密集・密接)を避けること、アルコールチェッカーなどの物品の共用を減らす(やむを得ず共用するときは洗剤などで拭いてから渡す)ことも大切です。
地域の流行状況に応じて考慮する対策もあります。例えば、自地域での患者が少なく、主に他地域からの持ち込みを警戒する状況下では、他地域からの客が多く乗車する空港、新幹線の駅、ホテルといった場所での感染リスクは比較的高いと見なします。高齢、基礎疾患があるなど重症化しやすい条件に該当する運転手は、このような場所での客待ちを控えることも対策になります。
なお、経営者が運転手ら従業員を取り締まるような管理一辺倒になってしまうと、従業員にとっては「正直に申告すると損をする」「生活が成り立たなくなる」と捉えられ、最悪の場合、体調不良に自ら気づいても隠すことにつながりかねません。休暇や欠勤などの制度面を含め、もしもの時に安心して休めるようにしておくことが前提条件として大切です。

2-2. 飛沫感染の防止
□ 運転席と後部座席の間にビニールカーテン等による仕切りを設ける
□ 運転手はマスクを着け、乗客にもできるだけ着けてもらう
□ 走行中は常時窓を開けて換気する
※ 消毒剤を噴霧するタイプの商品は人体への安全性と効果が公的に認められていない
運転席と後部座席の間に仕切りを設ける、運転手と乗客両方がマスク(話す時に飛沫を飛ばさないことが目的なので布マスク可)を着けるといった方法は、費用面を含めて着手しやすく、すでに多くのタクシーで導入されているようです。
走行中は、運転席・助手席だけでなく後部座席も窓を開け、常時換気することが望ましいです。雨が降っているときや乗客の協力が得難いときの次善の方法としては、窓の上部数センチだけ開け、カーエアコンを外気導入モードで運転することが挙げられます。
一方、人体以外での実験結果を根拠として、消毒剤を噴霧するタイプの商品が売り込まれるケースも散見されます。これらの商品は、人体に吸入した場合の安全性や感染症対策としての効果が公的に認められておらず、消費者庁から注意喚起がなされています。例えば次亜塩素酸水(電解水)は、生成装置から出たばかりの流水による食品洗浄が主な用途であり、食品添加物の認可は最終食品の完成前に除去されることが条件です。容器に詰め替えられて時間が経った場合や空気中に噴霧された場合の安全性や効果が認められているわけではありません。

2-3. 接触感染の防止
□ 乗客の荷物を触った後、ハンドル等を触る前に、手指消毒を行う
□ 運賃授受の後、ハンドル等を触る前に、手指消毒を行う
□ 乗客が降りた後、家庭用洗剤を用いて車内を拭き、手指消毒を行う
□ 車庫に戻った時や帰宅時は、流水と石けんで手を洗う
□ 業務中に着た制服等はできるだけこまめに洗濯する
□ キャッシュレス決済の導入・利用を促す
まず、適切なタイミングと方法による手指衛生(アルコールによる手指消毒または流水・石けんによる手洗い)が大切です。客の荷物を触った後、運賃授受の後は、ハンドルやシフトレバーなどを触る前に手指消毒を行います。アルコール手指消毒剤の入手が難しい場合は使い捨てのウエットティッシュを使います。水道が使える車庫に戻った時や帰宅時は手を洗います。手袋を使えば省略できると思われるかも知れませんが、自分の顔を触ってしまえば手袋の有無は関係ありませんし、マスクと同じく手袋も着脱時には素手で触れてしまうため、外した後の手指消毒または手洗いが必要です。制服等はこまめに洗濯できるよう、十分な数を支給すること、また洗濯しやすい素材にすることが望ましいです。
乗客が降りた後は、手すりなど車内で手を触れやすい場所を中心に拭き取りを行います。界面活性剤入りの家庭用洗剤(水で薄めたもの)を使い捨ての紙や布にしみこませて拭く方法は、扱いやすさと内装の素材の傷めにくさの両面で適していると考えられます。拭き取りの後も、ハンドルなどを触る前に手指消毒を行いましょう。
その他、ICカードやQRコードを用いたキャッシュレス決済を使うことで、現金を手で触る機会を減らすことが期待できます。

3. 関連情報リンク:
1) (一社)全国ハイヤー・タクシー連合会
タクシーにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(第1版)
http://www.taxi-japan.or.jp/content/?p=article&c=3111&a=13
2) 沖縄県立中部病院感染症内科
タクシー運転手に求められる新型コロナウイルス対策 7つのポイント
http://plaza.umin.ac.jp/~ihf/others/200502.pdf
3) 沖縄県医師会(YouTube) タクシー運転手向けの感染対策について
https://www.youtube.com/watch?v=MgH_LZU29eA
4) 消費者庁 新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品の表示に関する
改善要請等及び一般消費者への注意喚起について(2020年3月10日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/019228/

文責:田原 裕之(産業医科大学 産業精神保健学)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

第14回動画「訪問介護における感染対策(感染が疑われる利用者への対応)」を下記で配信しております。
https://www.youtube.com/watch?v=EZR5uiGNAKw

緊急事態宣言解除後の留意点につきインタビューを受けました。Yahoo Newsに記事が掲載されましたのでご参照ください。https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20200526-00180352/

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【16】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年5月25日付
【16】 寮における感染対策

経営者・総務人事担当者のみなさま、社員寮での感染防止対策は万全でしょうか? シンガポールでは、外国人労働者の住む寮での集団感染により感染者数が急増しています。感染リスクの高い集団生活を行う寮の感染対策を改めて見直しましょう。

1.課題の背景:
集団生活を行う寮では、風呂、トイレ、食堂などが共用になっていることもあり、集団感染のリスクが高い環境にあります。また、新型コロナウイルス感染者でも自宅療養を指示されることがあり、感染者が寮内で療養する際の対応も決めておく必要があります。

2.企業でできる対策:
○ かぜ症状、新型コロナウイルスに感染し自室療養する人への対応方法を定める
○ 寮内での3密を避けた新しい生活様式へ移行する

1)かぜ症状、新型コロナウイルス感染者で自室療養する人への対応方法を定める。
 プライバシーの保護に留意しつつ、下記の対策を取ることで感染拡大を防止します。

 □ かぜ症状で自室療養を行う場合は、職場上司、寮の管理人が把握できるよう連絡手順を定めておく(連絡は非対面で行う)。
 □ 自室療養するものは、必ず個室に移す。できる限り自室から出ないで済むよう、トイレ、シャワーが付いている個室がある場合は部屋を移すことも検討する。
 □ 食事は自室で摂るようにし、使い捨て容器の弁当を、時間を決めて自室前などに、置き配する等、食事提供、下膳時の対面を避ける。置き配が難しく、食事を手渡しする場合は、マスクを着用し、会話を最小限に、時間を短く行う。
 □ やむを得ず個室を出る場合は、手洗いをしてから、マスクを着用する。
 □ 共用風呂の利用が避けられない場合は、利用時間の最後に使用する。利用後は触れたドアノブの消毒を行う。
 □ 共用トイレの利用が避けられない場合は、フタがついている場合は、フタをしてから流すようにする。利用後は触れたドアノブ、トイレットペーパーホルダーの消毒を行う。
 □ 汚物が付着していない衣類の洗濯方法は通常通りで良いが、共用洗濯機を使用後はボタンの拭き取り消毒を行う。
※汚物が付着している場合は、80℃以上の熱湯に10 分以上つける又は 0.1%次亜塩素酸で消毒を行う必要がある。
 □ 鼻水や唾液のついたティッシュなどのごみはビニール袋に入れ、室外に出す時はしっかり口を結ぶなど密閉して捨てる。

2)寮内での3密を避けた新しい生活様式へ移行する。
寮での共同生活は集団感染リスクが高いため、原則自室での生活とし、共用場所(食堂、風呂、トイレなど)では下記の対策を行い、集団感染を防止する。

□ 原則自室内で生活を行い、談話室や個室に複数名が集合することは避ける。
□ 複数名が一つの部屋で生活せざるを得ない場合は、パーテーションなどで個人のスペースを区切り、30分毎に窓を開けて換気に努める。
□ 鼻水や唾液のついたティッシュなどのごみはビニール袋に入れ、室外に出す時は
しっかり口を結ぶなど密閉して捨てる。

□ 食堂で食事提供を行う場合は、以下を守る。
・食事は個人ごとに摂り、座席は、2m以上の距離を確保する。
・食堂利用前の手洗い徹底し、可能であれば入口付近に手指消毒液を設置する。
・食事以外の時間はマスクを着用する。
・食事中の会話は極力控え、食事終了後はすみやに退室する。
・テーブルにダスター等を配置し、食後に各自でテーブル清拭を励行する。
□ 共用の風呂を利用する場合は、以下を守る
・脱衣場では2m以上の対人距離を確保する。
・入浴中も可能な範囲で対人距離を確保する。
・着替え、入浴中は会話を控える。
・入浴後は速やかに退出する。
□ 共用トイレを利用する場合は、以下を守る
・蓋がある場合は蓋を閉めて汚物を流すよう表示する。
・使用後は必ず手洗いを行う
・ハンドドライヤーを設置している場合は利用を停止する。
□ エレベーター、電気のスイッチ、自動販売機のボタン、ドアノブ、トイレット
ペーパーホルダーなど接触頻度の高い場所は、定期的に拭き取り消毒を行う。
※環境消毒には次亜塩素酸ナトリウムを用いるが、作り方は関連リンク(4)を参照する。

3.関連情報リンク:
(1)在シンガポール日本大使館 新型コロナウイルスの発生に関する注意喚起(その24)
https://www.sg.emb-japan.go.jp/files/100056670.pdf
(2)ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合 家庭内でご注意いただきたいこと
~8つのポイント~(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601721.pdf
(3)新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項
(日本環境感染学会とりまとめ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html
(4) 新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(2020年5月1日改訂)
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/2019nCoV-01-200427-v2.pdf
(5) 新型コロナウイルス感染症の軽症者等の宿泊療養マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/content/000618526.pdf
(6)新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者への フォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について
https://www.mhlw.go.jp/content/000618528.pdf
(7) 新型コロナウイルス対策 身の周りを清潔にしましょう。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000614437.pdf

文責:守田 祐作(産業医科大学 健康開発科学)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

第13回動画「建設業における感染予防対策」を下記で配信しております。
https://www.youtube.com/watch?v=uyDmeJ_FTGQ

社労士の中條先生がまとめられた「士業のためのコロナメンタル支援集」もご参照ください。
https://www.rindowkokusai.com/hint

防じんマスクはアルコールで拭いてから収納しましょう

粉塵職場では防じんマスクを共用の殺菌灯付き保管庫に収納していることが多いですが、現在は特にコロナ感染に備え、使用後マスクを保管する際にはそれぞれがアルコール等でふき取り清掃をしっかり行ってから収納するようお願いします。もちろん殺菌灯が切れていれば、交換することも忘れずに。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【15】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年5月21日を転記します。
サイトはこちらです。
http://www.oh-supports.com/corona.html
第12回動画「喫煙所における感染拡大防止」も配信中です。
https://www.youtube.com/watch?v=B4qiwGhcBTs

今回、15回目の配信内容になります。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年5月21日
【15】コロナ禍における持病の管理

経営者・総務人事担当者のみなさま、
御社の従業員さんたちの持病管理状況はいかがでしょうか?
持病の悪化によって重大な労働災害を
引き起こす危険性もありますので、
社内でも注意喚起していきましょう。

1. 課題の背景:
病院は一般的に発熱などの症状がある方が集まりやすく、
新型コロナウイルス感染にかかってしまうリスクは
比較的高いと言えます。
そうした恐れから、かかりつけ医への通院や、
持病の薬の内服を中断してしまっている方が
すでに散見されています。
持病の管理を怠ることで、
脳卒中や心筋梗塞などの発作を起こしてしまう危険性もあります。
これは場合によっては、
新型コロナウィルスに感染するリスクよりも
高いといえるかもしれません。

2. 企業でできる対策:
○ 健康管理の重要性につき、経営者からメッセージを発信する
〇 コロナ禍で乱れがちな生活習慣への注意喚起を行う
○ 持病を持つ部下に通院を中断せず、
内服薬を切らすことがないよう指導する
○ 従業員に健康状態のモニタリングを勧める

1)健康管理の重要性につき、経営者からメッセージを発信する
従業員の健康は企業の基盤です。
そのため企業のトップや部門長が従業員全体に対し、
健康管理の重要さを改めて伝えることはとても重要です。
□衛生委員会や朝礼の機会を通じて、
健康管理に取り組むよう全社員に経営者から
メッセージを発信する
コロナ禍でこれらを自粛している企業においては
□メールやイントラネットへの掲示等を通じて経営者のメッセージを発信する

2)コロナ禍で乱れがちな生活習慣への注意喚起を行う
コロナ禍で日々の生活習慣が乱れがちになる方もいるかもしれません。
例えば、感染への恐れから運動を自粛したり、
買い物を控えて保存食に頼りがちになったりなど。
その他、日々のストレスから
飲酒量や喫煙本数が増えることは
感染症のリスクにもつながりますので、注意が必要です。
職場の上司や人事労務(健康管理)担当者から、
次のようなことを従業員に伝えていきましょう。
□人が少ない時間帯に屋外で運動をするなど、
感染にも気を付けながら運動量を確保する
□保存食やインスタント食品に頼り過ぎない
(塩分の過剰摂取に注意)
□お酒を飲み過ぎない
□コロナ禍をきっかけに禁煙にチャレンジする

3)持病を持つ部下に通院を中断せず、
内服薬を切らすことがないよう指導する
事前に把握している範囲で、部下が持病をもっている場合には、
上司はその部下に対して通院を中断したり、
内服薬を切らすことがないよう注意喚起をしましょう。
感染リスクよりも、持病の悪化によるリスクの方が
大きい場合もあります。
病院に行くことの不安が強い場合には、
オンライン診療の活用などにつき
主治医とも相談するように勧めましょう。
□持病を持つ部下に通院を中断せず、
内服薬を切らすことがないよう注意喚起を行う
□感染を恐れて受診を控えていることが分かった場合、
オンライン診療の活用等(※)につき
主治医と相談するよう部下に勧める
※オンライン診療、電話診療、FAXでの処方箋の送信、
混んでない時間帯での通院などが
代替手段として考えられます。
※厚生労働省から、新型コロナウイルス感染症の拡大に際し
電話・オンライン診療を行っている
対応医療機関リストが都道府県別に出されていますので、
そちらもご確認ください。(関連情報4)

4)従業員に健康状態のモニタリングを勧める
体重や血圧は健康状態の大切な指標です。
コロナ禍におけるストレスや生活習慣の乱れから、
体重や血圧も変動しやすい状態にあると思います。
ぜひ従業員に体重や血圧のモニタリングを勧めましょう。
□個人で血圧や体重のモニタリングをするよう勧める
物品の共有は控える時期ですので、
なるべく個人での血圧計・体重計測定が望ましいですが、
職場にこれらを設置している場合は
1回使用ごとに消毒するようにしましょう。
□共用の機器は1回ごとに消毒する(そばに消毒用品を設置する)

3.留意・補足事項
・健康情報は重要な個人情報になりますので、
職場での取り扱いや、受診勧奨の際には、
個別に対応する、情報の共有は必要最小限にするなどの
注意が必要です。
このため、産業医・保健師等との契約がある企業では、
これら専門職の活用もご検討ください。

4.関連情報リンク:
1) 日本内分泌学会 内分泌代謝疾患で治療中の患者さんへ
新型コロナウイルス(COVID-19)への対応について
http://www.j-endo.jp/modules/news/index.php?content_id=70

2) 日本高血圧学会
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言下で
特に高血圧患者の皆様に知っておいていただきたいこと
https://www.jpnsh.jp/data/202004corona.pdf

3)国土交通省自動車局 事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル
https://wwwtb.mlit.go.jp/kyushu/content/000035116.pdf

4)厚生労働省
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/rinsyo/index_00014.html

文責:五十嵐 侑(東北大学 産業医学分野)

※本文章は、
産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。
厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班
和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)の
サポートも受けております。

ぎっこんばったん

感染対策と経済対策・・・
どちらにも命と生活がかかっているだけに
自分の行動の処し方に悩む昨今です。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【14】

14回目の配信内容になります。2020年5月18日配信

【14】訪問介護における感染対策(感染が疑われる利用者への対応)

経営者・総務人事担当者のみなさま、訪問介護を行う従業員の感染対策は万全でしょうか?感染が疑われる利用者への対応などは、従業員の不安も大きいと思われますが、きちんと感染対策を取ることでリスクは低減できます。

1. 課題の背景:
訪問介護サービスを提供する事業者は、たとえ利用者に発熱等の新型コロナウイルスを疑わせる症状がある場合であっても、十分に感染拡大防止策を講じつつ、安定的かつ継続的に必要なサービスを提供することが社会的に求められています。訪問介護を行う従業員が、感染者や濃厚接触者となってしまった場合、長期間にわたり職場離脱が予想されます。また、感染者となった従業員が他の利用者や同僚の従業員に二次感染させることで、当該事業所内に新たなクラスターを発生させることにもつながりかねません。従業員に下記の対策を実施させるとともに、管理者も人員確保含めたサービス提供体制、連絡体制の整備など改めて感染対策を見直し、徹底しましょう。

2. 事業所でできる対策:
○ 訪問前に利用者の体調確認をし、症状を認める場合は訪問介護の必要性を再検討する
○ 重症化のリスクがある従業員に、感染疑いのある利用者の訪問介護をさせない
○ サービス提供時には感染防止策を徹底する

以下にポイントと補足点を記載します。

1)訪問前に利用者の体調確認をし、症状を認める場合は訪問介護の必要性を再検討する
訪問前に利用者の体調確認をし、発熱等の症状を認める場合には関係各所に連絡の上、訪問介護の必要性をよく検討します。
□利用者に毎日の検温を求め、訪問前に電話で体温や風邪症状の有無を確認する
□症状を認める場合は、家族・主治医・担当ケアマネージャーに報告する
□さらに、保健所等に設置されている帰国者・接触者相談センターに電話連絡し、指示を受ける
□担当ケアマネージャー・保健所とよく相談の上、訪問介護の必要性を検討する

2)重症化のリスクがある従業員に、感染疑いのある利用者の訪問介護をさせない
1)で訪問の必要性が認められ、サービスを提供することになった場合、万一感染した場合のことを考え、重症化のリスクがある従業員に担当させるのは控えましょう。
□サービスを提供する場合は、支援内容・支援時間を絞るように調整する
  □妊婦、糖尿病・心疾患・腎疾患等の持病があるもの以外から担当者を選定する
  □担当者は固定とし、当面は同担当者が他の利用者へのケアを行うことは控える

3)サービス提供時には感染防止策を徹底する
サービス提供時には換気の徹底に加え、利用者に接する際には手袋・マスク・ガウン・ゴーグル等の個人保護具を適切に使用し感染防止を行うことが必要です。また、サービス終了後には必ず手洗いを行います。
□担当者は事前にマスク・ガウン・手袋等の着脱訓練を行っておく
□訪問時には2方向の窓を開放し、換気を徹底する
□利用者と接するときは、使い捨て手袋・不織布性マスク・使い捨てガウン・ゴーグル等を着用する(保護具がない場合は代用品を使用する:リンク参照)
□食事の介助の際、食事前に利用者の手指消毒を行う
□利用した食器は自動食器洗浄機、または洗剤での洗浄を行う
□入浴の介助が必要な場合、原則清拭で対応する
□清拭で使用したタオル等は、手袋・マスク着用のまま、一般的な家庭用洗剤で洗濯し、完全に乾燥させる
□使用したマスクや手袋は表面に触れないように注意して外す
□外したゴーグルや廃棄物はすぐにビニール袋に入れて密閉、廃棄物は家庭ごみとして利用者宅で廃棄してもらう
□サービス終了後に手洗いを行う(アルコール消毒でも可)
□手指消毒の前に顔を触らないようにする
□使用したゴーグルは、改めて手袋を着用の上で、アルコールまたは0.05%の次亜塩素酸を浸透させたペーパータオル等で外側を拭きとる(リンク参照)

3.関連情報リンク:
1)高齢者介護施設における感染対策 第1版
http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/koreisyakaigoshisetsu_kansentaisaku.pdf
2)高齢者福祉施設の方のためのQ&A  
http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/koureisyashisetsu_Q%26A.pdf
3)訪問系サービスにおける新型コロナウイルス感染症への対応について
https://www.mhlw.go.jp/content/000610631.pdf
4)医療用個人防護具の代替品性能評価と作り方
https://covid-19-act.jp/ppe/
5)サージカルマスク、長袖ガウン、ゴーグル及びフェイスシールド、の例外的取扱いについて
https://www.mhlw.go.jp/content/000622132.pdf
6)訪問介護職員のためのそうだったのか!感染対策!②(利用者とあなたの間でウイルスのやりとりをしないために)
https://www.youtube.com/watch?v=RZN_aN6dcs4

文責:今井 鉄平(OHサポート株式会社 代表・産業医)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

第11回動画「葬儀業者における感染対策」を下記で配信しております。
https://youtu.be/N-C_mBHJpFg

社労士の中條先生がまとめられた「士業のためのコロナメンタル支援集」もご参照ください。
https://www.rindowkokusai.com/hint

飲みに行った後の風邪ひき

過去を思い起こせば、風邪をひくのは夜飲みにいった後に多かった気がします。酔って帰って来てうたた寝するのが原因とばかり思っていました。今回のコロナの流行により、夜の繁華街で飲む際は風邪をもらうリスクがあり、十分に気を付ける必要のあることが分かりましたね。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【13】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年5月15日を転記します。
サイトはこちらです。
http://www.oh-supports.com/corona.html
第10回動画「窓の開かないビルにおける換気改善」を下記で配信しております。
https://www.youtube.com/watch?v=BZ9Wj09v_j0

今回、13回目の配信内容になります。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2020年5月15日
【13】建築業における感染予防対策
経営者・総務人事担当者のみなさま、
建設現場における感染予防対策は万全でしょうか?
制約の多い現場でも必要な対策を見直しましょう。

1. 課題の背景:
建設現場は一般に屋外作業ですが、
3つの密が重なる場面も発生します。
現場事務所や更衣室、喫煙所、狭い空間での作業など。
また、騒音の中での作業では
大声で指示や確認をすることもあります。
大声を出すとその分飛沫が飛びやすく、
感染リスクを高めることになります。
さらに、新型コロナウイルスは、
無症状であっても呼吸量が増える活動時に
感染事例が報告されています。
現場作業中は作業負荷が高くなりがちであり、
この点でも感染リスクを高める可能性があります。
一定の工期の中で複数の事業者が混在し、
日々人員が入れ替わりながら
仕事が進められることもリスクの一つで、
感染者が入構してしまうことで
複数の事業者への感染拡大に
つながってしまうことが懸念されます。

2. 企業でできる対策:
○ 密閉空間となる場所を洗い出し、人との距離を保つようにする
○ 対策に要する費用については、受発注者間で設計変更の協議を行う
○ 接触感染を防止するための対策を行う
○ 発熱などの体調不良者が出た場合の対策を行う

1)密閉空間となる場所を洗い出し、人との距離を保つようにする
現場事務所、喫煙所、休憩室はもちろんのこと、
ピットや建設中の建物内の空間など、
換気が不十分になる可能性のある場所を確認します。
また、大声で話をすることは飛沫感染のリスクを高めることになります。
□休憩室、更衣室、喫煙所に一度に集まらないように時間を分け、
窓を開けるなど換気を行う
□現場事務所での打ち合わせでも人が密集しないようにする
□建築途中の狭い空間で作業を行う場合も
換気ができるように送風機などを使用する
□作業は1人で行う、または、複数名で行う場合は
持ち場を分担するなど、できるだけお互いに距離を取って行う
□朝礼や点呼でも距離を開け、必要に応じて拡声器などを利用する
□屋外で弁当を食べるときや休憩するとき(喫煙も含む)も
対面を避け、最低1m以上離れる
□距離を取ることが難しい場合には各人がマスクを必ず着用する
□大声で話さなくても済むよう、インカムを利用する
□作業員以外の入構(例:住宅工事における発注者の現場見学)がある際も、
入構者にマスク着用や手指消毒を求めるとともに、
対応者も最低1m以上の距離をとるようにする

2)感染拡大防止対策のため、
必要に応じて受発注者間で設計変更の協議を行う
受注者が、追加で費用を要する感染拡大防止対策を実施する場合には、
受発注者間で設計変更の協議を行い、
請負代金額または業務委託料の変更や工期または履行期間の
延長を行いましょう。
国土交通省の通知では、以下のものが例示されています。
□労働者宿舎における密集を避けるための、近隣宿泊施設の宿泊費・交通費
□現場事務所や労働者宿舎等の拡張費用・借地料
□現場従事者のマスク、インカム、
シールドヘルメット等の購入・リース費用
□現場に配布する消毒液、赤外線体温計等の購入・リース費用
□遠隔臨場やテレビ会議等のための機材・通信費

3) 接触感染を防止するための対策を行う
現場によっては手洗い場が限られるなど、
こまめな手洗いが難しいことも想定されます。
 □工具などの共用を避ける、脚立なども含め
共用のものを扱った後は手を洗う
 □手洗い場でタオルなどを共用しない
 □手袋を着用し、顔を触らないように注意する。
手袋を脱いだ後は手を洗う
 □社有車や建設機械を共有する場合は、
ハンドル、チェンジレバー、ドアノブ、端末のボタンなど
手で触れる頻度の多いところを
アルコールや次亜塩素酸ナトリウムによる拭き取り消毒を行う

4) 発熱などの体調不良者が出た場合の対策を行う
規模の大きな現場では、
作業員が入れ替わりながら働くことになるので、
体調不良者が入構することのないように
下請け事業者も含め作業員全員と事前に充分に確認しておきましょう。
発熱者の職場復帰については
本シリーズの「第3回 発熱者の職場復帰時期の目安」を
参考にしてください。
 □出勤前に体温測定をして、
発熱などの風邪症状がある場合は出勤を控えるようにする
 □点呼の際に体調を確認する
 □現場で体温を測ることができるよう、体温計を備える
 □体調不良から回復した作業員の職場復帰の手順を定めておく
 □現場作業員はもちろんのこと、
作業員以外の入構者(例:発注者)があった場合も、
日時、氏名、連絡先などを控えておき、
万が一感染者が出た場合には連絡を取れるようにしておく

3.関連情報リンク:
1) 工事及び業務における
新型コロナウイルス感染症の
感染拡大防止対策の徹底について
https://www.mlit.go.jp/tec/content/001343236.pdf

2) 企業向け新型コロナウイルス対策情報
第3回 発熱者の職場復帰時期の目安
http://www.oh-supports.com/img/corona/pdf/003.pdf?0428

文責:櫻木 園子(一般財団法人京都工場保健会 産業保健推進部)
※本文章は、
産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で
作成しました。
厚生労働省新型コロナウイルス対策本部
クラスター対策班・和田耕治先生
(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

緊急事態宣言解除

事務の武田です。

 

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【12】

12回目の配信内容になります。
(2020年5月11日配信)
【12】 喫煙所における感染拡大防止

経営者・総務人事担当者のみなさま、喫煙所は新型コロナウイルス等の飛沫感染や接触感染の起こりやすい条件が揃いやすく、感染リスクが極めて高い場所です。

1. 課題の背景:
新型コロナウイルス感染症に関して、勤務先の喫煙室内でふだん違うフロアで働いている人と30分程度話したことがきっかけと疑われる症例が国内で見つかりました。喫煙時はマスクを着けずに深い呼吸を繰り返し、喫煙室内では人同士が会話によるしぶきが届く距離に密集しやすいため飛沫感染の原因となります。さらに、ドアノブや手すり等を触った指でタバコを持って口にくわえるため、接触感染の原因にもなります。
また、日本呼吸器学会やWHOなどの情報によると、喫煙習慣や長期間の喫煙で起こりやすい慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease, COPD)がある人が新型コロナウイルス感染症にかかると重症になりやすいことが指摘されています。
受動喫煙防止を目的とする改正健康増進法の全面施行への対応を経験した企業も多いかと存じますが、今回はそれに加えて感染拡大防止の対策について解説します。

2. 企業でできる対策:
○ 飛沫感染を防ぐため、同時に利用する人数を制限し、
喫煙所内にいる人同士の距離を最低1mは確保する
○ 接触感染を防ぐため、複数の人の手が触れる場所・物品を最小限にし、
やむを得ない場合は拭き掃除・洗浄を行う
○ 屋内の喫煙室は、厳格な対策が取れない限り閉鎖する。

屋内外を問わず、まず取るべき対策は、喫煙所内にいる人同士の距離を最低1m確保することです。具体的には、同時に利用する人数を制限する、可能であれば床に定位置をマーキングするといった方法が考えられます。次に、複数名の手が触れる場所・物品を減らすこと、例えば各利用者が携帯灰皿を持参する運用にして共用の灰皿をなくす方法があります。他には「喫煙所の出入口へのアルコール手指消毒剤を設置」が考えられなくもないですが、医療機関でさえアルコール手指消毒剤が入手困難な状況下ではお勧めし難いです。
屋内の喫煙室では、設備面の対策の難易度が高くなります。例えば、受動喫煙防止のため換気扇で十分な換気をすると3密のうち「密閉」を防ぐことにもなる一方、換気扇の性能を最大限発揮するには喫煙室内の気積は最小限に、すなわち「密集」「密接」になりやすい状態にする必要があります。さらに、出入口のドアノブ、照明や換気扇のスイッチなど、複数の人の手が触れる場所が屋外の喫煙所と比べて多くなります。これらの拭き掃除の頻度を増やすと、喫煙を目的としない清掃担当者が喫煙室内に入る頻度も増え、ウイルス感染と受動喫煙の両方のリスク上昇につながります。
屋外で自然に換気されるような場所であれば、出入口のドアは不要で、人同士の距離も確保しやすくなります。よほど厳格な対策が取れない限り、屋内の喫煙室は閉鎖し、屋外のみとすることが望ましいです。なお、全国的にも喫煙所閉鎖の動きは広まっています。

3. 関連情報リンク:

【福井県】新型コロナウイルス感染症に係る記者会見(20/4/7 11時開始予定)
https://www.youtube.com/watch?v=Z0V4D2Ckl1U
※動画の37:15頃から(県内63例目に関する補足情報)

日本呼吸器学会 新型コロナウイルス感染症とタバコについて (2020年4月20日)
https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/koronatotabako.pdf

日本禁煙学会 全国の喫煙所・喫煙室の閉鎖状況
http://www.jstc.or.jp/modules/resource/index.php?content_id=11

文責:田原 裕之(産業医科大学 産業精神保健学)
※本文章は、産業医有志グループ(今井・櫻木・田原・守田・五十嵐)で作成しました。厚生労働省新型コロナウイルス対策本部クラスター対策班・和田耕治先生(国際医療福祉大学・公衆衛生学教授)のサポートも受けております。

第9回動画「医療機関への配送業務における感染対策」を下記で配信しております。
https://www.youtube.com/watch?v=NkRVc6pNVZQ

社労士の中條先生がまとめられた「士業のためのコロナメンタル支援集」もご参照ください。
https://www.rindowkokusai.com/hint

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