服部産業医事務所の活動

やはりワクチン接種大事です

このところコロナに感染した方と面談することが多いのですが、やはり感染者はワクチン接種を受けていない方が多く、熱やその他の症状も長引きやすい傾向が見られます。もちろんワクチンを接種していてもコロナに感染している方はいますが、たとえ高齢者であってもあまり熱が上がらないとか、すぐに解熱して軽症ですんでいるケースが多く、改めてワクチン接種の発症予防効果、重症化予防効果を実感いたします。ワクチンの副反応はそのほとんどが1日や2日で消失することを考えると、やはりワクチン接種は受けておくべきですね。

鷹見口 廃止

3月12日に折尾駅の高架化工事が完成し
鷹見口が廃止される予定です。
○鹿児島本線・福北ゆたか線 折尾駅のお乗り換えが便利になります

駅舎が離れており、遮断機が下りると渡れないので
時間がなくて全力ダッシュしたり、
逆に時間に余裕を持ちすぎて
猛暑・極寒のホームで電車をまったりすることも
もうなくなります!
古い駅舎がなくなるのは寂しいですが…。




3月5日・6日に博多発の日帰りツアーがあるそうですよ。
SL人吉の客車で行く!折尾駅鷹見口見学&貨物線乗車ツアー

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【64】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2022年2月21日
【64】まん延期における感染疑い者の職場復帰時期の目安

企業の経営者・担当者のみなさま、新型コロナウイルスのまん延期において、感染者・濃厚接触者・感染疑い者の対応に追われる事業場も少なくないことと思います。今一度、それぞれの職場復帰時期の目安について整理しておきましょう。

1.課題の背景:
 本情報配信において、発熱者・濃厚接触者(要管理者※)への対応や、同居家族が濃厚接触者となった場合の対応などについて、これまでトピックとして取り上げてきました。
 オミクロン株による感染拡大が続く中、事業場内でも感染者・濃厚接触者・感染疑い者の対応に追われる事態が起きていることが考えられます。加えて、濃厚接触者の自宅待機日数の変更、検査キット不足等による検査受検のしづらさ、濃厚接触者対応等に伴う労働力不足など、現場での混乱に拍車をかけている可能性も否めません。
 三点目の労働力不足に関しては、企業独自の厳しすぎる基準により、職場復帰までの期間が長くなり、事業継続への影響を大きくしてしまうといった可能性も考えられます。例えば、症状があった場合など、検査結果がわかるまで職場復帰を認めないことにすると、なかなか検査を受検することができずに職場復帰の時期を判断できないといった事態も起こりうるかもしれません。また、同居家族が濃厚接触者となった場合も一律出勤停止とすると、まん延期においては多くの従業員に影響が出てしまうことでしょう。指定の隔離期間を終えた後も独自の待機期間を追加で設けたり、復職前の検査(陰性証明)を義務付けたりする企業も未だにあるかもしれません。
 ここでは、感染者・濃厚接触者(要管理者)・同居家族が濃厚接触者・検査未受検者について、それぞれの職場復帰時期の目安について改めて整理したいと思います。

※要管理者:まん延期に保健所機能がひっ迫し、企業内の濃厚接触者対応は企業の判断に委ねられる地域も生じております。濃厚接触が疑われる該当者については、企業内では「要管理者」くらいの呼び方とし、保健所が指定する「濃厚接触者」とは区別します。

2.企業でできる対策:

以下の対象について、それぞれ職場復帰時期の目安を整理しておく
〇 感染者
〇 濃厚接触者(要管理者)
〇 同居家族が濃厚接触者
〇 検査未受検者(症状はあるが検査を受けられない場合など)

2-1.感染した従業員の職場復帰時期の目安
基本的には保健所等の指示に従うことになりますが、職場復帰時期の目安としては以下のようになります。

〇症状ありの場合:
次の①②の両方を満たすこと
①発症から10日が経過
②すべての症状が消失してから3日が経過
〇症状なしの場合:
 検査をした日から7日が経過していること

2-2.濃厚接触者(要管理者)の職場復帰時期の目安
オミクロン株の潜伏期間等を考慮し、濃厚接触者の自宅待機期間は次のようになっております(令和4年1月28日改正)。会社で指定した要管理者(濃厚接触者相当)の場合もこれに準じて職場復帰時期を判断すべきでしょう。

〇感染者との最終接触日から7日が経過していること
※社会機能維持者の場合、2日にわたる検査を組み合わせることで、5日目に解除可能
なお、感染者と同居する濃厚接触者においても、①感染者の発症日(無症状の場合は検査をした日)か、②感染対策をとった日のいずれか遅い日から7日が経過すれば解除可能となっております(令和4年2月2日改正)。

2-3.同居家族が濃厚接触者となった従業員の職場復帰時期の目安
同居家族が濃厚接触者となった場合、同居家族(濃厚接触者)または従業員本人の症状の有無で職場復帰時期の目安を考えていきます。

〇同居家族または従業員に症状ありの場合:
検査結果あるいは医療機関での診断結果が確認できるまでの間は自宅待機を求める
〇いずれも症状なしの場合:
 従業員の出社を見合わせる必要はない
検査あるいは医療機関での診断を受けることが困難な場合は、次項(2-4)に準じた対応を行っていくことになります。

2-4.検査未受検者の職場復帰時期の目安
 全国的な検査キット不足等により、症状はあるのに医療機関等で検査をなかなか受けることができないという状況も少なくないものと思われます。また、同居家族全員に症状があるのに検査では陰性だったという悩ましい状況も想定されます。このように検査結果が不明(あるいは疑わしい)な場合の職場復帰時期の目安は以下のように考えます。
 
〇症状回復から72時間経過するまでは自宅待機を求める
※咳など症状が長引く場合でも、発症から11日以上自宅待機とする必要はありません
 数日の症状を経験した後なので、この目安だと発症から6~7日程度が経過しており、ウイルス排出の可能性も下がっていることが想定されます。ただし、発症から11日目までは「マスクを外して会話する場面」などリスクが高い行動を慎むよう注意しましょう。

2-5.自宅待機期間中の就労について
 「感染者や濃厚接触者に仕事をさせてよいのか?」という質問をよく受けますが、あくまでも周囲への感染拡大を防ぐ意味で自宅待機等を求めていることになります。このため、特に本人の体調に問題がなければ、自宅待機中に在宅勤務を継続することは可能でしょう。

3.. 関連情報リンク:
1)厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部. 新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について
https://www.mhlw.go.jp/content/000892312.pdf
2)企業向け新型コロナ対策情報配信【50】「社員の同居者が濃厚接触した場合の対応」(7/12配信)
http://www.oh-supports.com/img/corona/pdf/050.pdf
3)和田耕治. オミクロン株の流行下で、診断されていない有症者やその濃厚接触者の復帰について.WEB医事新報
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=18992

文責:今井 鉄平(OHサポート株式会社)

動画を下記で配信しております。
〇第62回動画「オミクロン株に対しても基本的な対策が大切です」
https://www.youtube.com/watch?v=5hr4_dMiS3Q
〇第63回動画「事業継続計画(BCP)について」
https://www.youtube.com/watch?v=XfpqYRXUKMs

近頃の産業医職場巡視事情

事務所や休憩室、現場の操作室、詰め所、喫煙所等は3密になりやすいですので、コロナ禍以降、こうしたエリアの巡視は重要性を増しています。実際にそれを反映してか、弊社の各産業医からあがってくる巡視報告にも、3密エリアでのコロナ対策について言及しているものが多く見られます。産業医巡視報告の内容もその時々の状況に応じて移り変わっています。

コロナウイルス感染症後遺症

コロナ後遺症は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が検出されなくなった後も体調不良が数ヵ月以上残る状態をいいます。
症状は倦怠感、慢性咳嗽、頭痛、気分の変動、集中力低下、うつ、胸の痛み、呼吸困難、動悸、息切れ、味覚・嗅覚の消失、耳鳴り、眩暈、しびれ、胃腸の不調、食欲不振、湿疹など様々な状態があるようです。
感染したほとんどの人は回復後にはいつもの健康状態に戻ることが多いのですが、中には回復した後も上記の症状が、数週〜数ヶ月間様々な症状が続く方がいらっしゃるようです。

福岡県では後遺症に悩む方の電話相談窓口が開設されました。看護師が対応し、症状に応じて医療機関を紹介してもらえるようです。
もちろんかかりつけ医がある方はまずはそちらに相談されるといいと思います。

福岡県 新型コロナウイルス感染症 後遺症診療相談窓口について
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/covid19-ko-isyo.html

濃厚接触者の自宅待機が

オミクロン株は従来の株に比べ子供への感染が多いので、その子供の家族が濃厚接触により自宅待機を余儀なくされるケースが多く見られています。今は保健所から濃厚接触者の特定やそれに対する指示が出されればまだましな方で、保健所から何の連絡もなく、宙ぶらりんの状態で仕事に出られず時だけが過ぎていくという状況も生じています。こうしたなかで産業保健職として濃厚接触者の特定や自宅待機、職場復帰に関する指示をしばしば求められており、少々しんどい状況になっています。

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信【63】

企業向け新型コロナウイルス対策情報配信 2022年2月7日付
【63】事業継続計画(BCP)について

経営者・総務人事担当者のみなさま、オミクロン株の流行が急拡大し、事業場内で感染や濃厚接触のために外出自粛する従業員が増え、事業の継続が困難になる状況が発生しています。出勤できない従業員が多数生じた場合への備えはできているでしょうか。

1. 課題の背景:
新型コロナウイルスオミクロン株は、感染してから発症するまでの期間が短いことがわかってきました。これにより、濃厚接触者の外出自粛期間が14日から7日に短縮されましたが、それを上回るペースで感染者・濃厚接触者が増加し、事業の継続に影響を及ぼしています。経済産業省からも「コロナ禍における事業継続に向けた取り組みの強化について(要請)」が出されており、事業継続計画(BCP)を策定し、備えることが重要です。

2.企業でできる対策
〇 BCPの発動条件、組織体制を明確にする
〇 事業の継続に最低限必要な業務と人員を洗い出す
〇 ひな形を基に、感染症BCPを策定する
〇 労働力が不足した場合の対策を検討する
〇 BCPについて従業員に周知し、各自の取るべき行動を確認する

1) BCPの発動条件、組織体制を明確にする
どこに感染者等が発生した場合にBCPを発動するかを決定します。例えば、国内、都道府県、市町村、自社の拠点などです。新型コロナウイルス感染症についてはすでに自社内での感染者の発生を経験しているかもしれませんが、今後の備えとして例えば都道府県内での発生がわかった時点での対応を決めておいても良いでしょう。BCP発動時の組織体制として、司令塔となる担当者、情報、供給、予算、現場など、事業継続に必要な各担当者を決め、具体的に何をするのかを予め明確にしておきます。

2) 事業の継続に最低限必要な業務と人員を洗い出す
会社の存続にかかわる最も重要性の高い事業(中核事業)を特定します。その事業に付随する業務(重要業務;製造業であれば、受注、部材在庫管理、製造、出荷、配送、支払い、決済など)を洗い出します。その上で、中核事業、重要業務を継続するために必要な資源を確認します。

経営資源
〇人: 従業員、協力会社 など
〇物: 施設・設備、原材料、電力・ガス・水道 など
〇情報: 社内システム、協力会社とのネットワーク、バックアップデータ など
〇金: 事業が停滞している間の運転資金

情報のバックアップや運転資金(現・預金)については事前の準備が大切です。

3) ひな形を基に、感染症BCPを策定する
BCPをゼロから策定するのは難しく、各団体が提供している感染症BCPのひな形を基に策定を進めることをお勧めします。例えば、大阪府の「超簡易版BCP「これだけは!」シート」(参考情報1))では、以下のことを決めるようになっています。

〇組織体制:
・各担当責任者(正・副)を決める(情報、供給、予算、現場、特命)
〇予防対策:
・情報収集と社内への情報提供
・新型コロナウイルス感染症に関する社外への情報発信
・健康管理の徹底
・施設への立入制限
・対人距離の確保
・社内設備の消毒
・勤務体制の変更
・出張や外出の制限
・事業の縮小または拡大等
・事業継続に必要な物資・サービスの確保
〇感染者対策:
・従業員に感染の疑いがある場合
・従業員が感染した場合
・従業員の同居の家族に感染の疑いがある場合
・従業員の同居の家族が感染した場合
・取引先において感染者が発生した場合
・事業の縮小等
〇復旧対策:
・事業の再開
・臨時態勢の維持
・協調的サプライチェーンの確立

一つ一つはこの2年間にすでに取り組まれていることが多いのではないでしょうか。これをBCPとしてまとめてルール化することで、何をすべきかが明確になり、抜けを防ぐことができます。ぜひ参考にしてください。
復旧対策では、自然災害とは異なり急に人の動きが活発になると感染の再拡大の恐れがあるため、徐々に戻していく必要があることに注意します。

4) 労働力が不足した場合の対策を検討する
すでに、労働力が不足している企業もあるかもしれません。その場合は、以下のことを検討してみてはいかがでしょうか。

□出勤停止の基準が厳しくなりすぎていないか確認し、適正な基準にする 
厳しすぎる例 :
・療養期間(発症から10日かつ症状軽快後72時間)を終了後にさらに待機期間を設けている
・同居人が濃厚接触者となった場合に出勤を停止している

□通常の操業が難しい場合に、納期調整や事業の縮小を検討する
サプライチェーンに含まれる企業から納期の調整を要請されることもあるかもしれません。自社で縮小する事業が他社にとっては中核事業であるなど、事情の異なる場合もあるでしょう。可能な範囲で協力し、感染が落ち着いたときには共に復旧できるようにしたいものです。

5)BCPについて従業員に周知し、各自の取るべき行動を確認する
BCPを策定しても、いざという時に従業員がそれに従って動けなければなりません。BCPの内容を周知し、発動時に各自がどのように行動するかをシュミレーションしておきましょう。

3.関連情報リンク・参考情報:
1) 中小企業の事業継続計画(BCP)(大阪府)
「超簡易版BCP『これだけは!』シート(新型コロナウイルス感染症対策版)
https://www.pref.osaka.lg.jp/keieishien/bcp/
2) 感染症対応BCP策定の手引き及び業種別BCP事例集(大分県)
https://www.pref.oita.jp/soshiki/14040/bcpmodel-tebikijireishuu.html
3) 中小企業BCP策定運用指針~緊急事態を生き抜くために~(中小企業庁)
「入門コース」「基本コース」
https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/index.html

文責:櫻木 園子(一般財団法人京都工場保健会)

動画を下記で配信しております。
〇第61回動画「新型コロナワクチンの追加接種(3回目接種)について」
https://www.youtube.com/watch?v=vKxJhDlY2UI

3回目接種はファイザーかモデルナか

これから本格的に3回目のワクチン接種が進められることになりますが、今回は交差接種も認められているため、ファイザーとモデルナどちらのワクチンを選択するかは個人の判断に委ねられています。どうも海外のデータでは3回目に2回目までとは別のワクチンを接種する方が中和抗体の上がり方が大きいという結果が出ているようです。特に1,2回目はファイザー、3回目モデルナの組み合わせが最強のようです。都合の良いことに3回目のワクチンは、これまでに比べモデルナの割合が高く、半分近くの方はモデルナを接種することになります。ただ世間的にはファイザーの人気が高いようですので、少しでも早く打ちたい方はモデルナがお勧めになります。

2月は生活習慣病予防月間です

2月は生活習慣病予防月間です。
今年のテーマは「多接」です。

一無、二少、そして三多の多動、タ休までは
衛生委員会でも話しやすいテーマですが、
多接(多くの人、こと、ものとつながる)は
難しいな…と頭を抱えています。

日本生活習慣病予防協会のサイトでは

認知行動変容アプローチや
認知機能低下の防止、
新型コロナウイルスと喫煙 など
1本10-20分の動画が公開されていますので、
ご興味があれば ご覧になってください。

中小企業のための新型コロナウイルス対策ガイド vol.2

和田耕治先生(国際医療福祉大学)監修の下、産業医有志グループからの情報から記事を抜粋し、「中小企業のための新型コロナウイルス対策ガイド vol.2」が作製されました。
下記URLからダウンロードできます。

http://www.oh-supports.com/img/corona/pdf/guide_covid19_vol.2.pdf

中小企業の経営者様・総務人事担当者様にとって参考になる情報が多々含まれているかと思います。

また、41ページのWithコロナの時代におけるインフルエンザ予防接種については、来期の接種判断のご参考にされてください。

 

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