服部産業医事務所の活動

脂肪肝

脂肪肝とは体の中の余分な糖質や脂質が中性脂肪に変わり、肝臓に中性脂肪が蓄積された状態です。食べ過ぎ、飲酒や運動不足などが影響することが多いです。
痩せている人でも、脂肪肝と指摘されることもあります。
肝臓に脂肪がたまりはじめても、特に症状はないため、放置してしまうことも多いです。しかし放置すると肝臓の機能悪化や肝炎・肝硬変などの深刻な病気につながります。肝臓というと、飲酒の影響を考えますが、全く飲酒しない方でも、食生活の内容によっては脂肪肝となっている方をよくお見かけします。
改善方法としては、禁酒、節酒、食事内容の見直し、減量などからすすめていきます。
脂肪肝の人が全て重症化するわけではありませんが、生活習慣や肥満を改善する事で、リスクを減らすことができます。
皮下脂肪と違って、肝臓についた脂肪はとれやすいと言われています。
健診結果で、血液検査の肝機能の数値が高く、あわせて中性脂肪も高い場合にはご注意ください。

熱中症と蓄積疲労

ようやく熱中症の発生も見られなくなってきましたが、今年の発生例を振り返ると、作業開始後間もなくして熱中症になるケースが結構ありました。通常は1日の中で最も気温の高い14時から16時の時間帯に発生することが多いのですが、今年の夏は特に暑かったので、体力の消耗も激しく、毎日少しずつ疲労が蓄積し、作業を開始して間もない時間帯でも熱中症にかかったのではないかと推測されます。過重労働による健康障害と同様に、熱中症についても蓄積疲労が発生リスクになるのではないかと考えられます。

糖尿病の新しい呼び方

糖尿病の新呼称として
「ダイアベティス」を用いる案が
日本糖尿病協会などから近く公表されるという
ネットニュースを拝見しました。
糖尿病への偏見を減らすために
呼び名を変えることは
以前から提案されていましたが
英語のカタカナ表記は
ちょっと…ダサくない?と
個人的に感じてしまいます。

日本糖尿病協会自体は
正しい知識の普及啓発や調査研究などを行う団体で
インターネットサイトでも
情報が分かりやすく掲載されていています。
SNSのフォローもお勧めします。

新型コロナウイルスワクチン

新型コロナウイルスワクチンの令和5年秋接種が始まります。
今回の案内では「XBB対応」と急にアルファベットが全面に現れました。

流行初期はアルファ株、デルタ株などの変異株が流行しましたが
第6波以降はほぼオミクロン株系統の変異ウイルスが流行しています。
XBBとはオミクロン株の一種である「XBB系統」という亜系統を指します。
XBB系統は免疫回避能が高く更に流行しやすくなりましたが
9月からはこのXBB系統に対応したワクチンの接種が可能になります。
そして無料です。
北九州市では9月22日から10月29日まで集団接種が実施され
11月以降の集団接種の予定はありません。
個別接種は9月25日から実施されるそうです。
前回の接種日から3ヶ月以上経過した方は
ぜひ接種をご検討ください。
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/ho-huku/k334_00088.html

笑顔の効果

最近、おなかを抱えて笑うようなことはありますか?
昔に比べて減ってきていると感じる今日この頃‥‥ではないでしょうか。

笑うことには、リラックス効果や病気を防いでくれることもあるそうです。
笑うことで脳内に「エンドルフィン」「ドーパミン」「セロトニン」といったホルモンが分泌され、ストレスが解消しプラス思考になることが分かっています。
笑顔でいることも免疫力を大いにアップさせます。
口角を上げるだけでも脳は「楽しいのか」と感じ、上記ホルモンが分泌されることもあるそうです。
気持ちが乗らないときこそ、マスクの中やトイレに入った時など、こっそり口角を上げてみましょう。

自分の名刺を見て思う

先日名刺を増刷発注した際に思い出したことがありました。専属産業医として企業に所属していた頃、名刺はロゴの入った決められた規格のものを支給されていました。名刺がなくなる度に、一言お願いすれば自動的に作ってもらえる立場にいたわけです。その後起業、独立した際、名刺を作る段になって、その規格、デザインは自分で考え、しかも自己負担で作らなければならないことに改めて気付かされたと同時にこれから先どうなるのだろうかという将来の不安も感じたものでした。起業して来年で25年になりますが、当時を懐かしく思い出すことが少しずつ増えてきました。

精神障害の労災認定基準

精神障害の労災認定基準といえば
「業務による心理的負荷表」に
「パワーハラスメント」が明示されたことが
記憶に新しい(と言っても3年前!)ですが
この度、精神障害の労災認定基準が改正されました。
以下の3つのポイントが見直されています。
1.業務による心理的負荷(ストレス)評価表
2.業務外で既に発病していた
  精神障害の悪化について
  労災認定できる範囲
3.速やかに労災決定ができるよう必要な
  医学意見の収集方法

業務による心理的負荷評価表には
「感染症等の病気や事故の危険性が
高い業務に従事した」や
「顧客や取引先、施設利用者等から
著しい迷惑行為を受けた」などの
出来事が追加になったり
パワーハラスメントや対人関係の類型に
「性的指向・性自認に関する精神的攻撃等を含む」の
注釈が追加になったりと
時代に即した
場面を想像しやすい内容になっています。
ぜひご参照ください。

精神障害の労災補償について
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/090316.html

熱中症予防も仕事のうち

いつまでも暑い日が続いていまして、職場巡視では現場で働く方々に頭の下がる思いがします。今年の夏はこれまでで最も平均気温が高いと言われていますが、各安全衛生委員会であがってくる熱中症発生事例件数は例年どおりで、ことさら多い印象はありません。日頃から各現場で熱中症予防を推し進めている賜物であり、現場で働く方々にとっては熱中症にならないよう作業、健康管理を行うことも仕事のうちと言えます。さすがプロですね。

経口補水液

先日、御節料理のチラシが届いていましたが
まだまだ暑い日々が続きますね。
面談でも熱中症対策の話題になりますが
毎日ご自宅で熱中症対策のために
経口補水液のゼリーを飲んでいるという方がいらっしゃいました。
「経口補水液は美味しくないでしょう?」と聞くも「美味しい!」とのこと。
その方にとっては塩分摂取過多になるため
摂取を控えるようお話しましたが
商品をネット検索して表示を見ると
飲料名の前に経口補水液と記載してあるものの
塩分が基準を満たしていない商品でした…。
いやもう何がなんだか…。

経口補水液と表示して販売するためには
消費者庁から特別用途食品(病者用食品)の
許可を受ける必要がありましたが
許可製品一覧にも記載されていなかったので
健康増進法の規定に違反した商品でしょう。
2023年5月に消費者庁から表示許可等について通達がありましたが
2025年7月までという長い猶予期間があります。
コンビニやドラッグストア、ネットなどでご購入される際にはご注意ください。

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