服部産業医事務所の活動

「楽して痩せる」はありえない?

保健師の宮本です。

保健指導や健康相談の場で、「CMで見かける○○ダイエット・サプリメントを飲めば痩せますか?」と質問される方がいらっしゃいます。

これはご自身の健康や体型に関心を持っていただけたことの現れですので、保健師としては少し?いや、かなり嬉しい一言だったりするのですが・・・

一言で回答するなら、

 

「楽して痩せる、なんてことはありません。」

 

巷で見かける「○○ダイエット」の表示をよーくよーく見てみてください。

●「1食置き換えるだけでOK」

こういう商品の多くは、シェイクのような飲み物であることが多いです。

確かにカロリーも少なく、1食に必要な栄養素も補えるようですが、食べて(飲んで?)良いのはコップ一杯の飲み物だけ。

これだけでは物足りず、間食してしまうと余計なカロリー摂取に繋がります。

それなら普通にご飯食べればよかった・・と後悔することも。

 

●「便通がよくなって、ぽっこりお腹が解消!」

これはお茶やサプリメントによってお腹を緩くするものが多いようです。

1回分の便というのは重さにして100~200gといわれているので、1週間便秘が続いたとしたらその重さなんと700~1400g!常に便秘気味の方だった方が快便になれば、その分体重が減ってお腹が凹むのは当然です。

効き目や体質によっては、外出時や仕事中に何度もトイレに駆け込むハメになるかも・・><

 

●「食べたカロリー・溜まったカロリーなかったことに!」

「寝ている間に勝手にダイエット」

「普段の食事のままで大丈夫」などなど

折り込みチラシや夜中の通販チャンネルなどでこうした文句を謳った商品を目にする機会の多い方もいるのでは?

ここ数年で、根拠のない表示内容であるとして販売業者が次々と摘発・措置命令されています。

たった数人の成功体験をあたかも誰にでも可能であるよう表現したり、中には証拠画像さえCG処理したものを使用する悪徳業者も存在するようです。

 

こうした「健康食品」ですが、「医薬品と同様の効果がある」「魔法のサプリメント」などと謳っているものも少なくありません。

「健康食品」に医薬品のような効能や効果を表示することは景品表示法や健康増進法の禁止規定に該当します。

「楽して痩せる」という文言に騙されず、適度な運動と食事制限で健康的(6か月間で4~5㎏程度)に体重管理しましょう!

男性は女性に比べ内臓脂肪がつきやすい

腹部エコー検査において最も多く見られる所見は脂肪肝ですが、男性と女性を比較した場合、たとえ同じ肥満度、BMIでも男性は女性に比べ脂肪肝の所見を示す方の割合が高いことが分かります。女性は少々肥満度が高くても、脂肪肝の方はあまり多くはなく、女性は内臓より皮下に脂肪がつきやすいことを裏付けています。生活習慣病と深い関連があるのは内臓脂肪ですので、メタボリック症候群が男性に多いのもうなずけます。やはり男性は脂肪のつき方ひとつとっても、女性より不利なようです。

 

うつ病の再発リスクの評価について

うつ病で休業後に復職された方については、その後も症状の再発に気をつける必要があります。再発リスクを計る指標はいろいろあると思われますが、その1つに過去の休業歴が挙げられます。といいますのも、何度となくうつ病で休業と復職を繰り返す方がおられますが、その回数が多くなれば多くなるほど、再発のリスクが高いということです。5月の岡山での学会でそうした発表が行われていましたが、普段私が持っていた印象と異ならないものでした。過去の再発、休業歴を聞くことは、再発リスクを推測するうえで重要であることを改めて学んだ次第です。

最近話題のアレ その③

ブログ用(コガタアカイエカ)

皆さんこんにちは、保健師の山本です。

秋分の日も終わりましたね。
ちなみに国民の祝日である「秋分の日」ですが、何を目的とした祝日かご存知ですか?
実は秋分の日は、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを趣旨とした休日です。
秋分(春分)の3日前の日を「彼岸の入り」といい、3日後を「彼岸の明け」と言い、その7日間を彼岸と言います。
各ご家庭でも家族そろってお墓参りに行ったり、祖先を供養する「法会〔ほうえ〕」を行ったりされたのではないでしょうか。
あ、甘党の私も大好きな(笑)お彼岸のお供え物の代名詞ですが、春のお彼岸の「ぼたもち」と秋のお彼岸の「おはぎ」の違いはご存知ですか?
ほとんど同じ食べ物ですが、実はあんこに違いがあります。
小豆の収穫時期は9~11月のため、秋のお彼岸は収穫したての小豆が食べられます。
ピチピチ新鮮な小豆で作りますので皮もやわらかいため、「粒あん」でおはぎは作られます。
収穫後3月の春のお彼岸まで保存していた小豆は皮もかたくなるため、「こしあん」でぼたもちが作られました。
そうそう、おはぎやぼたもちはお彼岸の中日に食べる物だそうで、春分・秋分の日の食べ物だそうですよ。

さて、前置きが長くなりましたが、「蚊」が媒介する感染症を紹介するのも今回が最終回となります。
他地域では他にも病気はありますが、今回は日本で罹る恐れのある病気のみとしています。
最終回は予防接種でもおなじみの「日本脳炎」です。

①日本脳炎とは
主にコガタアカイエカによって媒介され、日本脳炎ウイルスによっておこるウイルス感染症であり、ヒトに重篤な急性脳炎をおこします。
ヒトからヒトへの感染はなく、増幅動物(ブタ)の体内でいったん増えて血液中に出てきたウイルスを、蚊が吸血し、その上でヒトを刺した時に感染します。
一般に、日本脳炎ウイルスに感染した場合、およそ1000人に1人が日本脳炎を発症し、発症した方の20~40%が亡くなってしまうといわれています。
また、生存者の45~70%に精神障害などの後遺症が残ってしまうといわれています。
ただ大多数は無症状に終わると言われています。

②日本脳炎の症状
症状が現れずに経過する(不顕性感染)場合がほとんどですが、症状が出る場合には、6~16日間の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、引き続き急激に、光への過敏症、意識障害(意識がなくなること)、けいれん等の中枢神経系障害(脳の障害)を生じます。
死亡率は先に述べたとおり20〜40%で、幼少児や老人では死亡の危険性は大きいです。
また精神神経学的後遺症は生存者の45〜70%に残り、小児では特に重度の障害を残すことが多く、パーキンソン病様症状や痙攣、麻痺、精神発達遅滞、精神障害などがあります。

③日本脳炎の治療と予防
特異的な治療法はなく、対症療法が中心となり。高熱と痙攣の管理が重要です。
脳浮腫は重要な因子であるが、大量ステロイド療法は一時的に症状を改善することはあっても、予後、死亡率、後遺症などを改善することはないと言われています。
日本脳炎は症状が現れた時点ですでにウイルスが脳内に達し、脳細胞を破壊しているため、将来ウイルスに効果的な薬剤が開発されたとしても、一度破壊された脳細胞の修復は困難です。
日本脳炎の予後を30 年前と比較しても、死亡例は減少したが全治例は約3分の1とほとんど変化していないことから、治療の難しさが明らかです。
したがって、日本脳炎は予防が 最も大切な疾患です。

予防の中心は蚊の対策と予防接種であり、日本脳炎の不活化ワクチンが予防に有効なことはすでに証明されています。
実際、近年の日本脳炎確定患者の解析より、ほとんどの日本脳炎患者は予防接種を受けていなかったことが判明しています。
ワクチンは第I 期として初年度に1〜2週間間隔で2回、さらに1年後に1回の計3回、各0.5mlの皮下注射を行うことによって基礎免疫が終了します(3歳未満は 0.25ml)。
第I 期は通常3歳で行われるが、その後第II 期として9〜12歳に、第III 期として14〜15歳にそれぞれ1回追加接種を受けることとされています。
日本脳炎ウイルスを媒介するコガタアカイエカは日没後に活動が活発になるとされていますので、このような時間帯に戸外へ出かける必要があるときには、念のためできる限り長袖、長ズボンを身につける、露出している皮膚への蚊除け剤を使用するなど、ウイルスを持った蚊に刺されないよう十分に注意することをお勧めします。
一般に日本脳炎の感染リスクは農村部で高く都市部で低いと考えられます。
しかしながら、コガタアカイエカは活動範囲が広いため、都市部であっても日本脳炎に感染するリスクはゼロではないとご理解ください。
夏季の夜間の外出を控える、蚊が屋内に侵入しないように網戸を使用する、夜間の窓や戸の開閉を少なくする、蚊帳を利用するなどの注意が必要です。

自分自身の過重労働対策は?

日常の産業医業務のなかで過重労働面談を行い時間外労働の削減を指導することは多いですが、はたしてわが身はというとあまり他人様に指導できる立場にはないようです。平日の夕方客先から帰ってからの残務処理や土日曜においての先延ばしをしてきた業務処理等の時間を合計しますと、月にざっと80時間くらいは時間外労働をやっている計算になります。これは立派な過重労働にあたり、業務の効率化、分散を図ることにより自分自身の労働時間の削減を行う必要がありそうです。今のところ健康を保てているのは、毎日運動をしてしっかり眠っているからだろうと思います。そうした時間も確保できなくなるといよいよ危ういですね。

安全衛生委員会の議題

産業医としていろいろな事業場の安全衛生委員会に出席していますと、その進行次第や議題については会社によってさまざまであることが分かります。とりわけ製造業や建設業等の災害リスクの高い業種については、安全に関する議題が中心になってしまい、衛生や健康管理に関する内容があまり取り上げられず、偏った内容になっていることも多々見受けられます。それでも最近は法の整備や行政指導等により、衛生、健康管理に関する議題がかなり取り上げられるようになったと思います。さまざまな規模、業種の事業場に関わる立場の者として、安全衛生委員会が安全衛生管理全般を網羅した内容になるよう指導していく必要性を感じています。

最近話題のアレ その②

ブログ用(ハマダラカ)

こんにちは、保健師の山本です。

9月12日より、筥崎宮で「放生会」が始まりましたね。
私も週末足を運んでまいりましたが…人、人、人でした。
「放生会」とは、万物の生命を慈しみ殺生を戒めるための神事で、同時に実りの秋を感謝し、商売繁盛や家内安全を祈って多くの参拝者が足を運びます。
ちなみにこの「放生会」、福岡では「ほうじょうや」ですが、他県では「ほうじょうえ」と呼びます。
パソコンの変換でも「ほうじょうえ」でないと「放生会」はでてきません…と、ちょっとした豆知識でした。

さて前回より最近話題のデング熱にちなんで「蚊」が媒介する感染症について取り上げています。
今回はハマダラカを介して感染する「マラリア」について触れたいと思います。

①マラリアとは
マラリアはマラリア原虫を持っている蚊(ハマダラカ)に刺されることで感染します。感染した原虫によってマラリアの種類が異なります。マラリアには、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種類があります。

②マラリアの症状
マラリアの種類により異なりますが、感染してから7日以上の症状のない期間があった後、発熱、頭痛、悪寒、嘔吐、筋肉痛、倦怠感などが現れます。重症の場合には、けいれんや呼吸困難がみられ意識を失うことがあります。熱帯熱マラリアは、最も重症化しやすく、脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、さまざまな合併症がみられ、治療が遅れると死亡する危険があります。

③マラリアの治療と予防
治療では抗マラリア薬を投与します。感染した地域やマラリアの種類によって使用する薬が異なります。
また、ハマダラカは主に夕暮れから明け方にかけて活動します。長袖、長ズボンを着用し、できるだけ肌の露出を避けましょう。防蚊対策を徹底し蚊に刺されないことが第一です。
なお、マラリアには予防薬があります。アジア、オセアニア、アフリカおよび中南米の熱帯・亜熱帯地域等のマラリア流行地へ渡航する際は、抗マラリア薬の予防内服を行うことが望ましいとされています。国内で承認されている予防薬として「メファキン錠275®」と「マラロン配合錠®」があります。渡航先の流行状況や滞在期間、活動内容、基礎疾患の有無などによって適応となる予防薬が異なります。事前に専門医と相談してください。予防薬を服用する際は、必ず専門医の指示に従って服用してください。

食欲の秋に注意!

保健師の宮本です。
9月も半分が過ぎ、半袖では肌寒いくらいになってきました。
寝てる間に暑くて蹴飛ばしたであろう掛布団を求めて、明け方目が覚める日が増えたのは私だけじゃない・・はず!
そんな過ごしやすくなってきたときに気になるのが、夏バテからのリバウンドです。

暑い夏の間は食欲が沸かず、特に何もしなくても2~3㎏痩せる→「痩せてる!やったー!」→調子に乗って秋に食べ過ぎる→冬場は寒くて引きこもりがちになる→お正月休みが終わる頃、顔が丸くなっているように感じて体重計に乗ってみる→「ふ、太ってる・・!」

そんな経験はありませんか?
それは単に食事量だけの問題ではなく、寒い冬には運動量が落ちること、身体自体も代謝量が減少することも影響しています。
本来野生の動物たちは、食べ物の少ない冬に備えて秋のうちにたくさん食べて脂肪を蓄えておく必要があります。
人間も、多少の野生習性が残っているのかはたまた食べ物が美味しすぎるのか、秋には食欲が旺盛になります。
だからといって本能のままに食欲の秋を堪能してしまうと、肥満街道まっしぐら!
美味しいものが多いときほど、自制が大切です><

最近続々と見かけるようになってきた秋の味覚とも上手く付き合っていきたいところですね。

●秋刀魚
栄養:タンパク質、EPA(血栓防止効果)、DHA(学習能力向上)、ビタミンB2(貧血に 効果)、ビタミンA
効能:腸を温める、疲労回復、EPA・DHAは成人病の予防やボケ防止に効果的
☆オススメ調理法
焼いた美味しさは捨てがたいですが、まるごと食べるのには炊き込みご飯や煮魚も◎
●栗
栄養:でんぷん、ビタミンB1、ビタミンC、渋皮にはタンニン(抗ガン物質)
効能:筋肉や骨、胃腸を丈夫にし、血液の流れを良くする
☆オススメ調理法
せっかくの渋皮をむいてしまうのはもったいない!渋皮煮がお勧めです。また、おやつにスナック菓子を食べるくらいなら、「甘○むいちゃいました」のほうが健康的です。
●茄子
栄養:食物繊維、糖類(94%が水分)
効能:古来中国では身体の熱を冷ます、血液の滞りをなくす、腫れをとるなどの効果があると言われ、腹痛や下痢、関節炎、口内炎、内痔などの治療に用いられていたそうです。現在は血管の柔軟性を保つ、出血の防止などの効果が注目されています。
☆オススメ調理法
油の吸収率が良く、油と一緒にすると血中コレステロ—ルを抑制する働きが高まるという説も。油炒めに加えるのがオススメです!
●柿
栄養:ビタミンC 、ビタミンA、食物繊維、カリウム(動脈硬化、高血圧に効果的)
効能:果糖(フルクトース)・・・アルコールの分解
ペクチン・・・血液中のアルコール濃度を下げる
タンニン・・・胃の粘膜を引き締める効果
➡お酒の酔い覚ましに効果◎◎
☆オススメ調理法
柿の葉にはビタミンC が多く、利尿効果、新陳代謝の促進、高血圧に効果的!むくみや血圧が気になる人には柿の葉茶がオススメです。
●銀杏
栄養:レシチン(コレステロールを減らす効果)、良質なタンパク質、カリウム(高血圧 に効果的)
効能:昔から滋養強壮に効果があると言われてきました。元気がないときに身体に元気を復活させ、咳止めなどの漢方薬の主原料にもなっています。
☆オススメ調理法
生で食べると中毒を起こす可能性があります。一度に大量に食べずに、焼いたものを一串や、炊き込みご飯、茶碗蒸しに入っているのを食べるのがベスト!
●サツマイモ
栄養:ビタミンC、ビタミンE 、食物繊維豊富
効能:消化器系の働きを高め、胃腸を丈夫にします。気力のないとき、ストレスのために食欲がないときも有効です。また、最近の研究でサツマイモには肺がんの予防に役立つという説も。
☆オススメ調理法
栄養をまるごと食べるには焼き芋が最高です!また、煮るときにはしょうがやレモンを加えると消化機能が高まります。

今年の熱中症の傾向

今年は北九州地方は冷夏だったせいで、担当している事業場での熱中症の発生は比較的少なかったようですが、暑いなかでも保護衣を着用せざるを得ない作業での発生が少し目立ちました。こうした作業においては体の露出部が少ないですので、スポットクーラーなど局所的に体を冷やす対策はあまり効果はなく、作業場全体の室温を下げるか、あるいは作業者の体を保護衣の内部から冷やすことが対策として必要であることを痛感した次第です。来年以降の熱中症対策につなげたいと思います。

最近話題のアレ その①

ヒトスジシマカ

皆さんこんにちは、保健師の山本です。

9月に入って「夏らしく」なってきましたね(苦笑)
最近8月よりかえって日焼け対策をしています。

さて先週話題にあげた金魚ちゃんですが、今週末にやってきます。
まずは、やってきてすぐのこのタイミングを無事に乗り切ってもらいたいと思っています。
※金魚や熱帯魚を飼ったことがある方はご存知と思いますが、魚たちは移動等の疲れがあり
かつ住処である水が変わるこのやってきてすぐの時に命を落としやすいからです。

と、私事はここまでにしまして、最近話題のアレです。
深夜に発表があったiPhone6シリーズでも、全米オープンのことでもありません。
東京の代々木公園周辺を訪れた人の間で感染が広がっている、「デング熱」です。
9月9日14時現在で86名の感染者が確認されていますが、この事件で初めて耳にした方も多い
であろうこの病気、感染を媒介する動物が身近なあの生き物であることも話題ですよね。

ということで、今回からデング熱と「蚊」が媒介する病気について紹介したいと思います。
TVでもかなり取り上げられているのでご存知だとは思いますが、今回はまず簡単にデング熱
についてまとめておきます。

①デング熱とは
デング熱は、主にネッタイシマカによって媒介されるデングウイルスの感染症で、ヒト(患
者)-蚊-ヒトという経路で感染し、ヒトからヒトには直接は感染しません。日本にはネッタイ
シマカが常在していないため、日本ではヒトスジシマカを介して感染する可能性があります。
ヒトスジシマカは、日中・屋外で活動し、活動範囲は50~100メートル程度で、国内の活動
時期は概ね5月中旬~10月下旬頃までです。

②デング熱の症状
感染してから2~15日(多くは3~7日)症状のない期間があった後、突然の高熱で発症し、頭痛、
眼(か)痛、顔面紅潮、結膜充血を伴い、発熱は2~7日間持続します。初期症状に続き、全身
の筋肉痛、骨関節痛、全身倦怠感を呈します。発症後3~4日後、胸部、体幹から始まる発疹が
出現し、四肢、顔面に広がります。症状は1週間程度で回復します。予後は比較的良好です。
一方、ごくまれに一部の患者において、発熱が終わり平熱に戻りかけた時、血漿漏出に伴うシ
ョックと出血傾向を主な症状とするデング出血熱が出現することがあります。初発症状が出現し
てから2~7日後に起こり、消化管出血・呼吸困難などを呈しショック状態に陥ることがあります。
適切な治療がなされないと致死性が高いですが、症状が回復し始めると迅速に回復するのが特徴
です。

②デング熱の治療と予防
デング熱には特有の薬はなく、解熱剤を飲むなど対症療法となります。
現在のところ、有効なワクチンもないため、唯一の予防策は蚊に刺されないことです。
ヒトスジシマカやネッタイシマカは日中に活動し、ヤブや木陰などでよく刺されます。その時間
帯に屋外で活動する場合は、長袖・長ズボンの着用し、虫よけスプレー等を使用して対策をとりま
しょう。

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