服部産業医事務所の活動

産業医の資格区分

医師のなかで一定の要件を満たせば、産業医の資格を得られますが、産業医の資格自体にそれ以上の区分はありません。それに対して衛生管理者については工業的業種に選任が必要とされる第1種衛生管理者と非工業的業種に選任が必要とされる第2種衛生管理者の2つの区分があります。危険有害作業を有する事業場の衛生管理はそうでない事業場のそれに比べると要求される知識や業務がより幅広くなりますので、理屈にかなった制度ではないかと思います。実際に衛生管理者受験準備講習のテキストを見ても第1種は第2種に比べかなり厚く、勉強しなければならない事項も多いです。産業医についても工業的業種と非工業的業種では要求される知識や業務にはかなり差があるということを実感しています。健康管理、メンタルヘルス、過重労働対策などはどの業種にも共通に要求されますが、工業的業種の産業医はさらに現場の安全衛生管理が加わりますので、かなり守備範囲が広くなります。こうしたことを考えると、衛生管理者と同様に産業医の資格要件についても工業的業種と非工業的業種で差をつけてよいのかもしれませんね。

 

PCB廃棄物処理事業

国策として全国5箇所にPCB廃棄物の処理施設が設置され、現在稼働していますが、北九州市のエコタウンにその1つ北九州事業所があります。同事業所は5つの事業所のなかでも最初に建設され稼働した施設であり、私はその管理運営会社と運転会社双方の産業医を担当しています。最初の処理施設として関係者の苦労は多大であったと思われますが、北九州事業所は全国でも優秀な処理実績および環境管理、安全衛生管理成績を残しており、微力ながら産業医としてその一役を担っていることをうれしく思います。運転会社のスタッフは新日鉄とその協力会社出身の方が多く、その技術力や管理能力の高さが大きくものをいっている気がします。

 

安全衛生管理を促進させるもの

事業場における安全衛生管理を促進させるものとして、産業医の熱意や指導力といいたいところですが、現実にはそう簡単ではありません。長年その必要性を説いていたにもかかわらず、なかなか事業場がいうことを聞いてくれないということはよくあります。こちら側に説得するだけの能力がないのかもしれませんが、そうした事業場でも労基署の指導が入った途端に風向きがガラッと変わることはよくあります。事業場としても労基署からの勧告や指導を無視するわけにはいかず、特に中小零細企業については、行政指導が安全衛生管理を促進させるという側面があることは否定できません。労基署から指導が入ったあとに産業医の仕事が増えることは結構ありますので、私としてはうれしいやら悲しいやらといったところです。やはり労基署の指導の効果は大きい。

体育会系と文化系

産業医としてさまざまな業種、規模の会社を担当していていつも思うことがあります。それはそれぞれの会社をそこに所属している社員の気質やその社風から分類した場合、体育会系と文化系の大きく2つに分けられるのではないかということです。ざっくりいうと、建設業や製造業など現場系の会社は体育会系に、情報通信業や金融・保険業などオフィス系の会社は文化系にそれぞれ分類されると思います。ちなみに現場系の会社の仕事の特徴として、屋外での仕事や体を動かす仕事が多いこと、人や物の動きが大きいこと、ラインという上下の関係がはっきりした組織があること、仕事中に大きな怪我をする可能性があることなどが挙げられますが、これらは学校の体育会系のクラブにもあてはまることばかりです。こうしたどうでもいいようなことを考えながら、しかし少し念頭に置いて体育会系と文化系それぞれの会社で毎日産業医として活動しています。

 

臨時出社

職場巡視や安全衛生委員会の出席などは月1回の定例出社時に対応していますが、復職面談や過重労働面談、メンタルヘルス相談等については随時依頼が入りますので、定例出社のみでは対応できないことも多く、かなりの回数臨時出社をして対応せざるを得ない状況になっています。こうして臨時出社の回数が増えたことが、仕事が忙しくなっている要因の1つですが、ちなみに今月は他のスタッフの分も含めますと、すでに今の段階で30件以上臨時出社の予定が入っており、月が進むにつれてさらに予定が入るものと思われます。これからも客先からの依頼にタイムリーに対応していきたいと思いますし、その積み重ねが弊社への信頼につながると考えています。

今冬の皿倉山の不思議

最寄の折尾駅から小倉駅までのJR沿線には受け持ちの企業が多く分布していますので、ほとんど毎日のように鹿児島本線のJRに乗車しています。八幡を通過する際には皿倉山が近くに見えてくるのですが、今年の冬はいつもの年と少し様子が違います。毎年この時期の山頂付近は雪化粧をしていて冬の寒さを象徴する風景になっているのですが、今年はJRの車窓から見る限り、ほとんど雪が積もった様子がありません。今週は日本各地で観測史上最低気温を更新するなど、非常に寒い冬になっているようですし、確かに北九州も例年に比べると寒いと思います。それにもかかわらず今年は皿倉山に雪が積もっていないのはなぜなのでしょうか。とても不思議です。来週も半ば以降は再び寒波が来るということですが、いよいよ頂上付近は真っ白になるのでしょうか?ちなみに昔は皿倉山頂上にはスキー場のようなものがあったとのことです。

冬の熱間作業場の職場巡視

今日は昼間でも地面の水たまりに氷が張っているようなとても寒い日でしたが、午後は熱間作業が行われている現場の職場巡視を行ってきました。千数百度の熱間物を取り扱いますので、夏場は当然熱中症の発生リスクが高く、職場巡視を行うだけでかなり発汗するような状況なのですが、逆に寒い冬場は輻射熱が体を温めてくれますので、温熱環境的には快適に感じるくらいになります。今日はとても寒かったので、暖が取れると思い期待して現場に伺ったのですが、あいにく現場に熱間物がなく、結局は凍えながら巡視から戻ってくる有り様でした。ちなみに今日の最高気温は零度を下回っていたとか。

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