軽作業とは何か
- 2012年02月22日
- 活動報告
疾病やけがにより長期にわたり欠勤されていた方を復職させる際、会社からその主治医に就業上の配慮事項について尋ねますと、主治医から「軽作業ならよい」という回答がよく返ってきます。会社の関係者はその回答を受けて、復職後の仕事内容について検討することになりますが、今度は産業医が担当者から「主治医がいう軽作業というのはうちの会社では具体的にどういう作業ですか」と聞かれることになります。主治医としては肉体的、あるいは精神的に負荷の軽い仕事という意味で軽作業という言葉を使われているのでしょうが、会社の関係者にとっては、軽作業といわれてもあまりにも漠然としていてよくわからないということになります。やはりこうしたときは産業医の腕の見せ所です。産業医はご本人の作業環境や作業内容を把握していますので、主治医がいう軽作業が具体的にはどんな作業を指しているのかを担当者に示すことができます。こうした就業上の細かな判断や指示ができることは産業医の強み、専門性といえるのではないでしょうか。そのために産業医は日頃から少しでも多く現場に足を運び、作業環境や作業内容を把握しておかなければなりません。こうした意味においても職場巡視は重要ですね。