そろそろ始め時、紫外線対策①
- 2016年05月11日
- アルコール
おはようございます、保健師の山本です。
GWも終わり、そろそろ紫外線が気になる季節になってきましたね。
私は日光アレルギーなので、毎年GWあたりから油断すると手の甲やら顔やら首やらに発疹がでてかゆくて大変なことに・・・。
そこで今月は、紫外線対策についてお話ししたいと思います。
今回は紫外線の基礎知識として、紫外線の種類と紫外線によっておこる健康障害についてお話しします。
1.紫外線の種類
太陽の光には、目に見える光と、目に見えない赤外線、紫外線が存在しています。
紫外線は、その中でも波長が短くエネルギーの高い光で、波長によってUV-A、UV-B、UV-Cに分けられます。
●UV-A
・地上に届く紫外線の約95%を占める。
・物質を透過しやすいため、雲やガラスをすり抜ける。
⇒天候や場所にかかわらず対策が必要。
・UV-Bほど有害ではないが、真皮層にまで達する浸透力をもつことから、しわやたるみなど肌老化の大きな原因となっている。
●UV-B
・地上に届く紫外線の約5%。
・大気層で一部吸収されるが、一部は地表に到達する。
・皮膚を火傷のように赤くしたり、シミ・そばかすを作るため、屋外での日焼けの主な原因とされている。
⇒この光線の防御効果はSPFとして商品に明記されている。
●UV-C
※通常オゾン層で吸収されるため地表には到達しないが、近年オゾン層の破壊が進んでいることから、その危険性が危惧されている。
2.紫外線による健康障害
紫外線による健康障害は、主に皮膚と目にあらわれます。
●急性のもの
①日焼け(サンバーン、サンタン)
※サンバーン:日差しを浴びて数時間後に皮膚が赤くなる日焼け。痛みがある。
※サンタン:赤みが引いた後の、黒くなった状態。痛みはない。
②紫外線角膜炎(雪目)
強い紫外線にばく露したときに見られる急性の角膜炎症で、結膜(白目)の充血、異物感、流涙がみられ、ひどくなると強い眼痛を生じます。雪面など特に紫外線の反射が強い場所で起きる“雪目(ゆきめ)”が有名です。昼間に紫外線にばく露した場合、夜から深夜あるいは翌朝にかけて発症し、大部分は24 〜48 時間で自然治癒します。
③免疫機能低下
●慢性のもの
①シワ( 菱形皮膚)
②シミ、日光黒子
③良性腫瘍
④前がん症(日光角化症、悪性黒子)
⑤皮膚がん
⑥白内障
白内障は80以上のタイプがあるといわれていますが、日本人で最も多く見られる皮質白内障というタイプでは、紫外線との関係が知られています。
⑦翼状片
眼球結膜(白目)が翼状に角膜(黒目)に侵入する線維性の増殖組織で、瞳孔近くまで進展すると視力障害をきたします。通常は30 歳代以降に発症し、進行は早くありません。農業、漁業従事者など戸外での活動時間が長い人に多発し、紫外線ばく露を含めた外的刺激がその発症に関係すると考えられています。
紫外線というと、日焼けやシミ・シワと考えがちですが、他にも白内障等の病気とも関連があることは知らなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
次回は日焼け止め等日焼け対策についてお話ししたいと思います。