本人と会社双方から話を聞くことの大切さ
- 2013年06月04日
- メンタルヘルス
メンタルヘルス相談をしていますと、若い方に比較的多いのですが、ストレスの原因が仕事にあって、それは会社が悪いからであり、自分はその被害者だというようなことを訴えられる方がおられます。産業医としては言葉を遮ることなく傾聴的な態度で話を聞きますが、一方で会社の担当者から話を聞いてみますと、双方の考えにかなりの隔たりがあることが結構あります。産業医は裁判官ではありませんので、どちらが正しいなどと判断する必要はないのですが、少なくとも本人のストレス要因を取り除き、良い方向に向かわせる必要があります。本人と会社双方から話を聞き考えの隔たりを明確にすることで、ストレス要因が明らかになる場合が少なくありません。そうした意味で産業医は精神科などの臨床医と違い、どちらからも話を聞くことができる恵まれた立場にあるといえるのではないでしょうか。