服部産業医事務所の活動

よい眠り

空梅雨で雨に打たれる機会が少ないようですが、季節の巡りを感じ取っているのでしょうか、紫陽花はだんだんと色づいてきました。
6月も下旬となりましたが、ボーとするなど五月病様の状態が続いている方もいるようです。
先日お会いした方はまだ若い社会人でした。
仕事に慣れず緊張するためか、よく眠れませんとのことでした。
よくよくお話を伺うとメールを打つ為に眠る直前まで携帯の画面を触っているとのことでした。
本当に瞼が閉じるその瞬間まで、画面を開いている様子です。
睡眠時間はそれなりにまとまって取れていますが、眠たい、ボーとする感じが取れにくい、などまるで時差ぼけの状態が日中続いているようでした。
携帯画面やテレビ画面からは’ブルーライト‘と呼ばれる光が出ているそうです。
’ブルーライト‘はLED電球にも含まれますし、太陽の光にも含まれています。
太陽の紫外線と同じように体の酸化を進めるため、老化を促進する面もあります。
一方朝の目覚めには欠かせない光で、’ブルーライト‘をしっかり浴びることで体の生体リズムが活性化され、昼活動し、夜は眠る、が整うのだそうす。
先ほどの若者は眠りにつく間際まで携帯を開いていましたから、体は起きるぞ起きるぞ!と反応しているのに無理やり眠ろうとしているので、眠りの質が悪くなってしまっていたのですね。
よい眠りのためには、パソコン、テレビ、携帯、など’ブルーライト‘を発するものを眠る2時間前には見ないようにすることが良いそうです。特に部屋を暗くした中で’ブルーライト‘が発生する環境を作ると、目に大きな負担がかかるので、携帯の布団への持ち込みはご法度です。
そして目覚めたら先ずはカーテンを開け朝日を浴び、日中は適度に天然の’ブルーライト‘を浴びて夜の睡眠の質を上げる準備をしましょう。
よい眠りのためには布団に入る以前の、日中の過ごし方も大きく関係しているのです。 (N・H)
参考:太陽笑顔fufufu夏号

 

WBGT値(暑さ指数)の活用を

今どきの熱中症対策は作業場所におけるWBGT値を測定し、それに基づき行われるようになってきました。暑さの程度は気温、湿度、風速、輻射熱の4つの要素で決まりますが、WBGT値はこれらを総合評価して得られる指標で、主観に頼らない客観的、定量的な指標といえます。WBGT値は気温と相対湿度から算出できますが、最近は熱中症の発生リスクの高い業種ではWBGT温度計がかなり普及してきており、価格もそれほど高くありませんので、導入されることをお勧めいたします。今年厚生労働省から出された熱中症予防対策のパンフレットでもWBGT値の活用が提唱されています。

ロコモ

こんにちは。保健師の山口です。

メタボの次はロコモ。6.11の朝日新聞に記載がありました。

ロコモって何?

運動器(骨や筋肉)の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す新しい言葉として「ロコモティブシンドローム(以下「ロコモ」)(locomotive syndrome)」を提唱し、和文は「運動器症候群」 Locomotive(ロコモティブ)は「運動の」の意味で、機関車という意味もあり、能動的な意味合いを持つ。運動器は広く人の健康の根幹であるという考えを背景として、年をとることに否定的なニュアンスを持ち込まないことが大事であると考え、この言葉を選びました。(日本整形外科学会HPより)

厚労省がすすめている国民の健康づくり運動、第二次「健康日本21」において「メタボ」同様「ロコモ」の認知を広げようと計画しています。

勉強不足ですね。朝日新聞の記事を見るまで「ロコモ」という言葉すら知りませんでした。

「要介護」という言葉を聞いても、私たち働き盛り世代にはまだまだ遠い先の話で想像できないと思います。

しかし文科省による新体力テスト調査の結果(平成21年度)では、男女ともに40代後半から体力が低下することが判明しました。40歳以上の男女の5人に4人が“ロコモ及び予備群”と推定されているそうです。

関連した話ですが、私の通っているヨガの先生のお話では、最近の女性は骨盤低筋群が弱いとおっしゃていました。

マタニティヨガのレッスン時は、産前・産後のケアで骨盤を緩めるポーズを行っていましたが、今は鍛えるポーズも行っているそうです。

昔の女性は畑仕事で足腰が鍛えられていたのでしょうね。

現代は生活の利便性が増して、確実に活動レベルが低下してるのは明らかです。

また「メタボ」と「ロコモ」は関連性もあり、健康寿命を延ばすカギです。歳を重ねても生活機能が低下しないよう、今から予防と対策が必要かもしれませんね。

 

台風にご注意

台風が北上してきており、北九州には今週の木曜日あたりに最も接近しそうです。この早い時期に台風が来ることは比較的珍しいですが、いずれにせよ備えをしなければなりません。台風が来ると工場の屋根や壁が吹き飛ばされたり、雨漏りしたりして建物や設備に被害が出るだけでなく、毎回どこかの会社でけがをする方が出てきます。強風にあおられ転倒したり、ドアが急に閉まり手を挟まれるなど、今までたくさんのケガを見聞きしてきました。台風の時にはいつも以上に慎重な判断や行動が必要になります。進路が逸れてくれればよいですが、こればかりはどうしようもありません。くれぐれも皆さんご安全に!

小売店舗はバックヤードの4Sを行いましょう

最近大型の小売店舗から労基署の立ち入りがあったという報告をよく聞きます。今年度厚労省は小売業を指導重点業種の1つに挙げており、その方針を受けてのものと思われます。特に監督官は店舗のバックヤードの4S(整理、整頓、清掃、清潔)ができているかどうかを確認してきているようです。また安全衛生管理体制が構築されているかどうかも詳細にチェックしており、なかでも安全衛生委員会の開催の有無、さらに同委員会に産業医が出席しているかどうかの確認まで行っているようです。またその際には議事録の提出を求められています。監督署に産業医の選任届は出しているものの活動実態のない「名ばかり産業医」になっている場合には、おそらく監督署から文書で改善勧告が出されるものと思われますので、そうした店舗は充分にご注意ください。もちろんご相談があれば適切なアドバイスをさせていただきます。

パワハラ相談 最多5万件超

労働局に寄せられた、職場のいじめ・嫌がらせ(パワハラ)が平成24年度初めて5万件を超えました。
これは過去最多です。
前年度までは「解雇」にまつわる相談が最も多かったのですが今年度は「パワハラ」が最多でした。
「パワハラ」の概念が広まったためと分析されています。
相談は従業員からが多いものの使用者側からの相談もあります。
パワハラの定義は次の6型です。
① 脅迫などの「精神的な攻撃」
② 無視などの「人間関係からの切り離し」
③ 仕事の強制などの「過大な要求」
④ 暴行などの「身体的な攻撃」
⑤ プライベートに立ち入るなどの「個の侵害」
⑥ 仕事を与えないなどの「過小な要求」    (以上産経新聞H25.5を参照)

型が定義されたことで、判断が早くなった利点もあります。
しかし相談する側される側、共に多大な時間と労力がかかっており、相談後もその状態は変わらないようです。
相談する段階ではすでに普通の会話が難しい状態であることが多いようです。
労働局に相談するずっと前の段階で、相談する側される側双方が、自分の言葉で話し、考えや思いについて、それぞれの考えを聞くことが大切です。
普段のコミュニケーション、話をする・聞く場の設定が求められます。  (N・H)

安全衛生委員会の議題について

安全衛生委員会の付議事項については一応法で定められていますが、いざ同委員会を立ち上げるとなると、その進め方や議事の内容についてどうしてよいか分からず、戸惑う会社は多いようです。これまで産業医としてさまざまな規模、業種の事業所の安全衛生委員会に出席してきましたが、その委員の構成から議事の進め方、内容に至るまで千差万別なのが現状です。しかしながら法を踏まえつつ、事業所の業種あるいは規模に応じて押さえるべきポイントはいくつかあります。安全衛生委員会の進め方や議事内容についてお困りの事業所があれば、ぜひご連絡ください。事業所の実情に応じた適切なアドバイスをさせていただきます。ちなみに安全衛生委員会の議事内容を見れば、その事業所の安全衛生レベルが大方分かるような気がします。

熱中症予防

こんにちは。保健師の山口です。
梅雨に入り、服部先生の記事にもありましたように、熱中症対策について考えている事業所も多いのではないのでしょうか。

個人でできることは

暑さに徐々になれていく(暑熱順化)ことが夏に向けての健康管理のポイントの一つになっていくと思います。

暑熱順化する汗腺の働きが良くなり、汗とともに出るナトリウムの量が減り、その結果、体液バランスが崩れにくくなります。また水分補給体液量が回復しやすくなる、という利点が挙げられます。昔は梅雨の間に暑さにさらされ順化したが、冷房のある環境で過ごすことが増えた現代は暑熱順化しにくい環境かもしれません。

自宅でできる簡単対策としては お風呂にじっくり浸かり汗をたくさんかくことでしょう。

夏場は簡単にシャワーで済ませることも多くなるかもしれませんが、熱中症対策の予防として行ってみて下さい。

暑熱順化するには数日かかるといわれています。いつ始めるの? 今でしょ!

 

 

本人と会社双方から話を聞くことの大切さ

メンタルヘルス相談をしていますと、若い方に比較的多いのですが、ストレスの原因が仕事にあって、それは会社が悪いからであり、自分はその被害者だというようなことを訴えられる方がおられます。産業医としては言葉を遮ることなく傾聴的な態度で話を聞きますが、一方で会社の担当者から話を聞いてみますと、双方の考えにかなりの隔たりがあることが結構あります。産業医は裁判官ではありませんので、どちらが正しいなどと判断する必要はないのですが、少なくとも本人のストレス要因を取り除き、良い方向に向かわせる必要があります。本人と会社双方から話を聞き考えの隔たりを明確にすることで、ストレス要因が明らかになる場合が少なくありません。そうした意味で産業医は精神科などの臨床医と違い、どちらからも話を聞くことができる恵まれた立場にあるといえるのではないでしょうか。

夏モードへの切り替えは? 今でしょ

昨日あたりは最高気温も20度くらいで、少し肌寒いくらいでしたが、今日はいっきに気温が上昇し最高気温も26度くらいになりそうです。まだ体が暑さに慣れていない時期に急激に気温が上昇しますと、熱中症にかかりやすく危険です。確かに今までにも暑さに慣れていない若い新人の方が6月に熱中症になる事例をたくさん見てきました。工場などの現場を巡視してみますと、ポータブル式のスポットクーラーなどもまだ倉庫に入れられたままになっているところが多いようです。この時期になりますと真夏日もぼつぼつ出てきますので、対策が後手に回らないように夏モードに切り替える必要があります。それではいつ切り替えればいいの? 今でしょ

 

 

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