プール熱と流行り目:アデノウイルス
- 2016年06月07日
- 健康管理(宮本)
保健師の宮本です。
今月から事務員として来てくださっている佐知子さんですが、本日はお子さんの体調不良によりお休みです。
その体調不良の原因だと診断されたのが、子どもにはつきもののアデノウイルス!
そこで今週はアデノウイルスの話題です。
子ども特有の病気と言えば何を思い浮かべますか?
水ぼうそう?プール熱?りんご病?流行り目?
水ぼうそうなんかは「大人になってからかかると重篤化しやすいから、幼稚園で他の子から貰っておいた方が良い!」なんて言いますよね。
上に挙げた「プール熱」と「流行り目」ですが、この2つ実はどちらも原因は「アデノウイルス」というウイルスの感染によるものです。
幼い子供の多いプールだと、どうしてもプールの中で催してしまう子がいます(苦笑)
これが感染源となり、塩素消毒が甘かったり、免疫力が落ちているときに感染してしまうようです。
一般に「子どもの病気」として捉えられているのは、
・子どもの遊び場が主な感染ルートになっていること
・子どもは大人に比べて免疫力が弱いこと
の2つが原因のようですね。
とは言っても同じ家で暮らし同じお風呂やトイレを使い、同じタオルを使いまわしなんかしていると親兄弟も感染してしまう・・・というのも有名な話。
加えてこのアデノウイルス、空気感染もできてしまうものですから油断大敵です><
さて、同じ「アデノウイルス」感染症の仲間である「プール熱」と「流行り目」。
どのような違いがあるのでしょうか?
プール熱
正式名称
咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)
感染源
主にアデノウイルス3・4型(不衛生なプールなどで感染することが多い)
潜伏期間
約3日~4日
出席停止期間
発熱や眼球結膜の充血、喉の痛みなどの主要症状が無くなってから2日間
症状
・発熱
37度~38度前後の微熱が4日~5日継続。急激に40度前後まで上がってしまうことも!
(熱が上がったり下がったりを繰り返すのが特徴)
・目がショボショボしたり、異常にまぶしく感じる(眼の炎症)
・喉のイガイガ、痛み(扁桃腺の炎症)
・風邪やインフルエンザ同様、頭痛や腹痛が現れることもあります。
流行り目
正式名称
流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)
感染源
主にアデノウイルス8型
潜伏期間
5日~2週間
出席停止期間
医師が出席を認めるまで
症状
・サラサラした目ヤニ
・目がまぶしくて見えにくい
・まぶたが腫れあがって充血する
・目以外に耳前リンパ節が腫れることも
プール熱との違い
・高熱になることはない
・喉は痛くない
アデノウイルスは結膜炎、鼻咽頭炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎、胃腸炎、膀胱炎と何でも起こすのでとても厄介。
しかも抗生物質が効かないのでしっかりと水分とって自然治癒を待つのみ!
辛いですが、対処療法を施しながら症状が落ち着くまでは耐えるしかないのです・・・><
今回のように、普段の出来事に合わせたお話もできたら良いですね。
それではまた来週~!
【参考】
All About健康・医療 http://allabout.co.jp/gm/gc/302554/
小児科Dr.TERUのブツブツ診察室 http://teltel.jugem.jp/?eid=194