印刷業で多発する胆管癌
- 2012年07月17日
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印刷業での胆管癌の多発がマスコミに取り上げられています。ジクロロメタン等の有機溶剤が原因と考えられているようですが、業務で発がん因子に曝露されて起こる職業ガンに該当しますので、われわれ産業医にとっては看過できない状況になっています。ジクロロメタンについては私が担当しているいくつかの製造業の事業場でも使用されていますので、決して印刷業のみに限った話ではないと考えられます。ちなみに胆管癌が発生した事業場では作業者がかなり高濃度のジクロロメタンに曝露されていた事実があるようです。もちろんすべての有機溶剤に発がん性があるわけではありませんが、胆管癌の発生頻度は決して高くないですので、有機溶剤を使用していた、あるいは使用しており、従業員あるいは退職者に胆管癌が発生したことのある事業場については、一応使用有機溶剤の種類を確認しておいた方がよろしいと思います。