服部産業医事務所の活動

花粉症の治療法

こんにちは、保健師の山本です。
 私の花粉症対策の長年のパートナー、ア〇グラをついに先週より服用し始めました。
 少し前から、瞼が腫れぼったく開きが自分的にいまいちでしたが飲み始めてからは調子も良くなりました。
 やはり量は少ないかもしれませんが、私の天敵はすでに空気中に漂っているようです。

花粉症第2回目ですが、「舌の下にスギ花粉の液を滴下してスギ花粉症を治す」という治療法を新聞やテレビでみたことはありませんか?
これが舌下免疫療法で、平成26年10月にスギ花粉症の舌下免疫療法治療薬が発売されました。
ちなみに、舌下でない皮下注射による免疫療法は保険適応のある治療として数多く行われています。
舌下免疫療法と皮下注射免疫療法はともにスギ花粉症に有効な治療です。
しかし、舌下免疫療法は次世代の新治療としての期待が高いため、多くの報道がされていますが、その結果として、少々の誤解も出てきています。
舌下免疫療法と皮下注射免疫療法について、2回に分けてご紹介していきたいと思います。まずは皮下注射免疫療法から。

1.アレルギー性鼻炎・スギ花粉症の免疫療法とは?
免疫療法とは、病気の原因となる物質を少ない量から徐々に増やして体内にいれて治そうとする方法です。
例えば、スギ花粉症の場合には、体に安全な低濃度のスギ花粉を含んだ医療用の注射液を最初に注射し、安全性と反応を見ながら徐々に量を増やして注射し、体質を徐々に変えていく治療です。
アレルギー性鼻炎では免疫療法という名前よりも「減感作療法」とか「脱感作療法」として知れ渡っているかもしれません。

2.皮下注射免疫療法はどのように行うの?
スギ花粉を含んだ注射液を低い濃度から徐々に濃度をあげながら注射します。急に濃度をあげると危ないからです。
毎週1回の注射を4~6ヶ月程度続けると最大の濃度となります。最大濃度に達したら、次に注射の間隔をあけていき、1ヶ月に1回の注射になります。1ヶ月に1回の注射を3年以上継続していきます。
このように計画的に行わないと効果も少なく、安全でありません。根気よく通っていただく必要があります。また、特殊な治療法ですので、行える施設も限られており、どの地域でも行えるものではありません。

3.皮下注射免疫療法はどのくらい治療期間が必要?
長期間の治療が必要です。注射法では最初は週1回の注射を行います。安全に行うためです。
始まりの濃度により異なりますが、通常4~6ヶ月程度の週1回通院が必要です。その後1ヶ月に1回の通院になります。
月1回になってからでも3~5年間の注射の継続を勧められるようです。

4.皮下注射免疫療法をすれば花粉症は治るの?
免疫療法は現状では唯一の花粉症を治し得る治療法とされています。しかし、全員には効きません。
おおよそですが、治療を行った方の20〜30%で花粉症が治癒し、30%以上でかなり楽になり花粉症薬の薬が激減した、20〜30%で症状はあるが以前より楽との調査結果が。残念ながら10〜20%では治療効果がありません。
全体をみますと80%以上の方に効果があります。

次回は舌下免疫療法についてご紹介したいと思います。

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