聞き捨てならない話
- 2012年05月15日
- 活動報告
年配の方から昔の話を聞いていますと、時々産業医として聞き捨てならない話をされることがあります。「過重労働なんて昔はあたりまえで、徹夜などはいつもしていた。」「メンタルヘルスなんていうけれど、昔はそんな奴はいなかった。あれは単なる気の緩みだよ。」「昔の現場では耳栓なんかしている奴はいなかった。耳が悪くなって一人前といわれていた。」などがその例です。こうした話は健康を犠牲にしても働いていた高度経済成長期のいけいけの時代の考え方を反映しているような気がします。まだ私くらいの世代であればこれらの話はある程度理解可能ですが、今の若い方には理解できないかもしれません。今は高度経済成長を望むことはできませんが、少なくとも働く人の健康を大切に考える時代になったことは間違いないようです。