服部産業医事務所の活動

健診結果、見てますか?「ピロリ菌」①

 保健師の宮本です。

偶然にも帰省と地元の夏祭りが重なったので散歩がてら数年ぶりに覗いてみましたが、やはり暑さには勝てずすぐに帰ってきてしまいました><

 

 さて!先週胃がんのお話をしましたので、今週からはその原因として注目されている「ピロリ菌」について取り上げてみようと思います。

今週はピロリ菌とはどんな菌なのか、またどのようにして感染するのかなどについてご説明します。

 

 

ピロリ菌とは

 胃の中は強い酸性に保たれているため、生物は住みつくことができない・・・と考えられていました。

しかし、1980年代に胃粘膜の中に生息する「ピロリ菌」の存在が明らかとなり、この菌によって胃炎や胃潰瘍などが引き起こされていることがわかったのです。

日本では約6,000万人がピロリ菌に感染していると考えられています。

 

どうやって感染するの?

 口から入って感染する・・・いわば“経口感染”であることに違いはないのですが、その経路についてはいくつかの説があげられています。

中でも“内視鏡を媒体とした感染”が注目されましたが、日本消化器内視学会から「内視鏡の洗浄、消毒に関するガイドライン」が出され、厳重に行われるようになりました。

また、両親ともピロリ菌に感染している場合は5割、片親でも2割前後の児童に感染が認められています。

一方、家庭内といえど夫婦間での感染はごくまれだとか。

 

【ピロリ菌の感染経路】

・ 口―口感染(歯垢や唾液からの検出)

・ 糞―口感染(糞便からの検出)

・ 飲料水からの感染(水道水からの検出)

・ 動物を媒体とした感染(ハエやネコなどからの検出)

・ 内視鏡を媒体とした感染

 

 また、ピロリ菌は幼児期に感染するものであって、成人になってから感染することはまずありません

成人の被験者が大量のピロリ菌を口から摂取しても急性胃炎を発症するのみで、ピロリ菌の感染が持続することはほとんどなかったようです。

更には、幼児に対してのキスでピロリ菌がうつる可能性も低いとされています。

そのため、箸などで鍋を共有する行為もまた問題ないといえるでしょう。

ただし、噛み砕いたものを子供に口移しで与える・・・といった行為に関しては、ピロリ菌を感染させる可能性があります。

  

 来週は気になる「ピロリ菌の検査」についての話題です。

それではまた来週!

 

参考

ピロリ菌にご用心! http://www.pyloricaution.com/

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