意外と身近な「難聴」③
- 2016年02月02日
- 健康管理(宮本)
保健師の宮本です!
先週はお休みしていた「難聴」の話題ですが、今週でラストです。
今回は意外と知らない「聴力検査」についてご説明してみますね。
長さや重さ、速さと同様に、「聴力」にも単位が存在します。
これが「騒音」や「大声大会」などで耳にすることも多い、「dB(デシベル)」です。
そしてこの数字を測定するのには「オージオグラフ」という機械を使います。
赤と青のヘッドホンを付けて「ピーと聞こえたらボタンを押す」、あの機械のことです。
そしてこの機械で測定した結果グラフを「オージオグラム」と言います。ちょっとややこしいですね。
聴力の健康診断の内容
区分 |
項目 |
基準値 |
聴覚 |
聴力検査 |
1000Hz ~30db |
4000Hz ~40db |
聴力1000Hzを計るときは先程のオージオメーターという専用の機械を使います。
外部の音を遮断した部屋で片耳ずつ測定し、音に強弱をつけて、聴力を調べていきます。
このオージオメーターが発生する大小の音を聴き取れるかで、難聴かどうかが決まります。
さらに周波数を変えることで聴力1000Hzと4000Hzの音域を発し、低音と高音の両方が聞こえるかを調べることができます。
オージオメーターは250~8000Hzの周波数の音を発生できますので、より細かい音の高低で聴力の範囲を測定することも可能です。
低いdbであればあるほど、小さな音も聞こえていることになります。
聴力の基準値は1000Hzで30db未満、4000Hzで40db未満が聞こえれば、所見なしです。
また、WHO(世界保健機関)やISO(国際標準化機構)では下記の6段階に難聴のレベルを分けています。
6段階に分けられる難聴の判定
分類 |
音の大きさ |
説明 |
軽度 |
26~40dB |
一般的な会話に支障はありませんが、小声やささやきは聞き取りにくいです。女性の小さな声は高音であるため、正しく理解できないことがあります。 |
中度 |
41~55dB |
1対1の会話ではときどき聞こえにくいことがあります。多数に向けて話されると聞こえないことのほうが多いです。中度からは補聴器が必要になる段階です。 |
準重度 |
56~70dB |
1m以上離れた大きな呼び声は聞こえますが、自分に向けられない音は聞き取りにくいです。大きな声でも会話が成り立たず、日常生活で困難を感じます。 |
重度 |
71~90dB |
直接、耳に音の発信源をくっつけないと音が聞こえない状態です。会話は補聴器を付けることで、理解できるようになります。 |
最重度 |
91dB~ |
直接、耳に音の発信源をくっつけないと大きな音が聞こえない状態です。会話は困難なレベルに達しています。片方の耳で90dB以上しか聞こえない場合は、日本では聴覚障害6級と認定されます。 |
全ろう |
- |
音を大きくしてもまったく聞こえない状態です。 |
前回までに難聴を症状とする代表的な病気を紹介してきました。
一覧にすると結構な数がありますので、くれぐれも「歳だから」と軽く考えず、まずは一度耳鼻科で相談してみることをお勧めします!
聴力の結果で疑える病気
結果
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所見あり
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原因 |
・体調による一時的な異常値 ・遺伝による影響 ・難聴(老人性難聴や薬剤性難聴など) ・メニエール病 ・外耳道異物 ・中耳炎(急性中耳炎や航空性中耳炎など) ・内耳炎 ・耳下腺炎 ・肥満症 ・脂質異常症 ・動脈硬化 ・糖尿病 |
それではまた来週~!
【参考】
リオネット補聴器 http://www.rionet.jp/index.html
Mediche http://www.h-nc.com/
メガネの水晶堂 http://suishodo-megane.co.jp/(画像)