服部産業医事務所の活動

意外と身近な「難聴」③

保健師の宮本です!

先週はお休みしていた「難聴」の話題ですが、今週でラストです。

今回は意外と知らない「聴力検査」についてご説明してみますね。

 

長さや重さ、速さと同様に、「聴力」にも単位が存在します。

これが「騒音」や「大声大会」などで耳にすることも多い、「dB(デシベル)」です。
そしてこの数字を測定するのには「オージオグラフ」という機械を使います。

赤と青のヘッドホンを付けて「ピーと聞こえたらボタンを押す」、あの機械のことです。

そしてこの機械で測定した結果グラフを「オージオグラム」と言います。ちょっとややこしいですね。

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聴力の健康診断の内容

区分

項目

基準値

聴覚

聴力検査

1000Hz ~30db

4000Hz ~40db

聴力1000Hzを計るときは先程のオージオメーターという専用の機械を使います。

外部の音を遮断した部屋で片耳ずつ測定し、音に強弱をつけて、聴力を調べていきます。

 

このオージオメーターが発生する大小の音を聴き取れるかで、難聴かどうかが決まります。

さらに周波数を変えることで聴力1000Hzと4000Hzの音域を発し、低音と高音の両方が聞こえるかを調べることができます。

 

オージオメーターは250~8000Hzの周波数の音を発生できますので、より細かい音の高低で聴力の範囲を測定することも可能です。

低いdbであればあるほど、小さな音も聞こえていることになります

 

聴力の基準値は1000Hzで30db未満4000Hzで40db未満が聞こえれば、所見なしです。

 

 

 また、WHO(世界保健機関)やISO(国際標準化機構)では下記の6段階に難聴のレベルを分けています。

6段階に分けられる難聴の判定

分類

音の大きさ

説明

軽度

26~40dB

一般的な会話に支障はありませんが、小声やささやきは聞き取りにくいです。女性の小さな声は高音であるため、正しく理解できないことがあります。

中度

41~55dB

1対1の会話ではときどき聞こえにくいことがあります。多数に向けて話されると聞こえないことのほうが多いです。中度からは補聴器が必要になる段階です。

準重度

56~70dB

1m以上離れた大きな呼び声は聞こえますが、自分に向けられない音は聞き取りにくいです。大きな声でも会話が成り立たず、日常生活で困難を感じます。

重度

71~90dB

直接、耳に音の発信源をくっつけないと音が聞こえない状態です。会話は補聴器を付けることで、理解できるようになります。

最重度

91dB~

直接、耳に音の発信源をくっつけないと大きな音が聞こえない状態です。会話は困難なレベルに達しています。片方の耳で90dB以上しか聞こえない場合は、日本では聴覚障害6級と認定されます。

全ろう

音を大きくしてもまったく聞こえない状態です。

 

前回までに難聴を症状とする代表的な病気を紹介してきました。

一覧にすると結構な数がありますので、くれぐれも「歳だから」と軽く考えず、まずは一度耳鼻科で相談してみることをお勧めします!

 

聴力の結果で疑える病気

結果

 

所見あり

 

原因

・体調による一時的な異常値

・遺伝による影響

・難聴(老人性難聴や薬剤性難聴など)

・メニエール病

・外耳道異物

・中耳炎(急性中耳炎や航空性中耳炎など)

・内耳炎

・耳下腺炎

・肥満症

・脂質異常症

・動脈硬化

・糖尿病

 

それではまた来週~!

 

【参考】 

リオネット補聴器 http://www.rionet.jp/index.html

Mediche http://www.h-nc.com/

メガネの水晶堂 http://suishodo-megane.co.jp/(画像)

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