意外と身近な「難聴」
- 2016年01月12日
- 健康管理(宮本)
保健師の宮本です。
先日保健指導時に「ザワザワしている場所だと人の声が聞こえにくい」「テレビを見てると話しかけられても気が付かないことがある」とのご質問がありました。
今回はそのご質問のお答えも兼ねて、テーマを「難聴」にしたいと思います!
「難聴」というと「全く聞こえない」というイメージがありませんか?
難聴は単に音が聞こえなくなるだけでなく、聞こえた音であっても鮮明に聞き分けることができなくなる、という症状ももたらします。
以下のような経験がある方は、もしかしたら難聴かもしれません。
・はっきりと話す人の声はよく分かるが、ボソボソ話す人の声がわからない。
・良く知っている話題のときは困らないが、知らない話題になると聞こえにくいと感じる。
・静かな場所では困らないが、騒がしい場所での聞き取りが悪い。
・テレビのアナウンサーの話はよくわかるが、バラエティーなどのタレントの話はわかりにくい。
・きちんと聞き取れなかったが、あいまいな返事で会話をすることがある。
・音は聞こえているが、内容がわかりにくいためテレビのボリュームを上げてしまう。
・自分は困っていないが、周囲の人から聞こえが悪いと言われる。
具体的な難聴の症状は以下の通りです。
難聴の主な症状
・小さな音が聞き取りにくくなる
どれだけ小さな音が聞こえるかを聴力と言います。
音はキンキンした高い音、ボンボンとした低い音など、周波数によって種類が存在します。全ての周波数が一度に聞こえなくなることは少なく、個人個人によって、聞こえにくい音の種類は異なります。
例えば、加齢による難聴は高い周波数の音から聞こえにくくなるので、会話は聞こえていても、高い電子音(体温計のブザーなど)が聞こえにくくなったりします。
・複数ある音を聞き分けにくくなる
難聴になると音を周波数ごとに鮮明に脳へ伝えることが困難になります。
そのため、聞きたい音だけ聞き分けることが難しくなり、騒音の中で会話を聞き取ることができなくなります。
・瞬時に音を理解することができなくなる
難聴になると聞こえた音を素早く脳へ伝えることも困難になります。
ゆっくり話してもらうと理解できるけれど、早口ではわからないということが起こります。
「老人性難聴」の他にも、「薬剤性難聴」「突発性難聴」「先天性難聴」「後天性難聴」「後迷路性難聴」など難聴の原因は様々です。
思い当たる節のある方は、「歳だから」と軽く考えず、まずは確認のために耳鼻科を受診することをお勧めします!
なお、難聴を引き起こす疾患については次回詳しくお伝えします。お楽しみに!
参考
リオネット補聴器 http://www.rionet.jp/index.html
Mediche http://www.h-nc.com/