外食が多い方に①
- 2016年01月13日
- 健康管理
こんにちは、保健師の山本です。
今回からは、私も大好きな外食についてお話ししたいと思います。
ちなみに、これはアメリカでの調査ですのですべてがあてはまるわけではありませんが、日本の食生活も欧米化されて久しいですので、十分警鐘になるかと思います。
1.1回の外食で増える摂取カロリーは?
週に2回以上を外食をする人は、肥満にならないように注意する必要があるという研究が発表されました。米国がん学会の調査によると、ファストフードなどの外食を利用する人は平均して1食で200kcalを余計にとっているという結果になったそうです。
研究チームは、「米国健康・栄養調査」(NHANES)に参加した20~64歳の米国成人1万2,528人を対象に調査を行いました。その結果、外食を利用する頻度の高い人では、体重と体脂肪率が上昇し、肥満が増える傾向があることが判明したのです。
外食は、店頭で食品をまとめて注文をするファストフードと、席に座り注文するフルサービスのレストランに二分されます。いずれの形態でも、頻繁に利用している人はカロリーを摂り過ぎており、体に悪い飽和脂肪や塩分の摂取量も多い傾向が示されました。
調査は2日にわたり行われ、参加者の30%はファストフードを利用しており、28%はフルサービスのレストランを利用していていることが分かりました。夕食を外食で週に2回以上とる人は、自宅でとる人に比べ、1食につき平均200kcalを多くとっていることが分かったのです。
2.外食をよく利用する人が注意したい病気は?
外食を利用する頻度の高い人は、肥満に加えて高血圧にも注意する必要があるとの調査結果も。外食を多く利用する人は「高血圧前症」のリスクが高いという調査結果を、デューク・シンガポール国立大学医科大学院が発表しています。
「高血圧前症」とは、高血圧症と診断されるほどではないが血圧が高めになっている状態のことで、「最高血圧120~139mmHg、最低血圧80~89mmHg」であると、高血圧前症と判定されます。
※日本にはこの病名はありません。日本の場合、収縮期血圧が130~139 mmHg、または拡張期血圧が85~89 mmHgの範囲にある場合を、「正常高値血圧」としています。
この段階で、将来に高血圧症を発症する可能性が高いだけでなく、心臓病や脳卒中の危険性も上昇しています。
タゼーン ジャファー教授らの研究チームは、シンガポール在住の18~40歳の男女501名を対象に調査を実施し、その結果27%が高血圧前症か高血圧症であり、特に男性では49%がどちらかに該当することが判明しました。
解析した結果、高血圧前症か高血圧の人は肥満の割合が高く、身体活動量が少ないのに加え外食をとる頻度が高い傾向があることが分かったです。週1回の外食によって高血圧前症のリスクは6%高まるそうです。
次回は、外食時に注意したいことについてお話ししたいと思います。